国会論戦・提案

2016年05月11日

障害者総合支援法案が衆院委で可決~反対討論をおこないました

 障害者の願いに背く  堀内氏 総合支援法改定に反対

日本共産党の堀内照文議員は11日の衆院厚生労働委員会で、障害者総合支援法改定案の反対討論に立ち、障害者自立支援法違憲訴訟の原告団が国と結んだ基本合意などに基づく「骨格提言」と大きくかけ離れており、「障害者や家族の願いに背を向けたものだ」と主張しました。

 支援の谷間に置かれる障害については未解決のままで、障害が重いほど負担を重くする「応益負担」を引き継ぐなど「積み残された課題に手を付けず、参考人質疑を含め、わずか9時間半の審議で採決するなど認められない」と指摘しました。

 65歳で障害福祉サービスから介護保険に移行する“介護保険優先”原則の継続は「障害者の命と暮らしを脅かしている」と述べ、同原則の廃止を要求。新たに設ける「自立生活援助サービス」は対象を絞り込むなどきわめて不十分なうえ、グループホームに住む軽度者の追い出しと抱き合わせになりかねないと批判しました。

 堀内氏は、「基本合意は障害者の命がけのたたかいで勝ち取ったものだ」と述べ、「障害者の願いが詰まった骨格提言と障害者権利条約に立ち返り、基本的人権が尊重される真の制度改革こそが必要だ」と訴えました。

 同改定案は、12日の衆院本会議で自民、民進、公明、おおさか維新各党の賛成多数で可決されました。

しんぶん赤旗 2016年5月16日より

 

障害者総合支援法案の採決に際して、おこなった反対討論は、以下の通り。

 

私は、日本共産党を代表して、障害者総合支援法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。

 

 本法案は、附則3条に定められた見直し規定に基づくものとして提出されました。しかし、本来求められている「骨格提言」に基づく改正とは言えません。支援から漏れる谷間の障害については未解決です。支給決定のあり方、報酬支払い方式、国庫負担基準の廃止などの課題は棚上げされました。さらに、障害者の尊厳を傷つけた応益負担はそのまま引き継がれています。障害者、家族の求めていた内容とは大きくかけ離れ、その願いに背を向けたものと言わざるを得ません。積み残された課題に手を付けずに、参考人質疑を含め、わずか9時間半の審議で採決するなど、とうてい認めることはできません。

 

 「65歳になったら障害者でなくなるというのか」と批判された介護保険優先原則も継続されています。本法案では負担軽減の仕組みを設けていますが、様々な条件を課して対象者を限定しています。また、独自のルールで支給を制限する自治体が広く存在しており、障害者のいのちと暮らしを脅かしています。

 このような事態を招いた介護保険優先原則は廃止し、障害の特性に配慮した選択制にすべきです。

 

 本法案は、病院内での重度訪問介護利用や自立生活援助など、当事者の要望が部分的には反映されています。しかし様々な要件を設けてその対象を絞り込むなど、極めて不十分なものです。自立生活援助はグループホームの軽度者外しと抱き合わせになりかねないなど、これらをもって賛成することはできません。

 

 「基本合意」は、障害者自立支援法違憲訴訟をはじめとする障害者の命がけの闘いでかちとったものです。国は、応益負担の廃止と、障害者が権利主体となる新法をつくることを約束しました。だからこそ、当事者らの英知でまとめられた「骨格提言」に基づく見直しがされるべきであり、障害者、関係者は大きな期待をかけたのです。「『骨格提言』は希望の光。希望を失望にしないで」と、多くの当事者の声が連日寄せられています。「骨格提言」こそ制度改革の羅針盤であり、政権が変わろうとも消し去ることは許されません。

 障害者の願いが詰まった「骨格提言」と障害者権利条約に立ち返り、障害者の人間としての尊厳が守られ、基本的人権が尊重される真の制度改革こそ必要であることを厳しく指摘し、討論を終わります。