国会論戦・提案

看護師夜勤改善迫る

看護師夜勤改善迫る   安全な医療・健康に影響

 

 日本共産党の堀内照文議員は27日の衆院厚生労働委員会で、看護師の過酷な夜勤、長時間労働の改善を求めました。

 堀内氏は、2交代勤務が増加するなかで16時間を超える長時間夜勤が55%を占めているとの医労連調査を紹介。「妊娠時3分の1が夜勤を免除されておらず、3割が切迫流(早)産を経験している」など健康に深刻な影響を与えているとして、安全な医療・看護の提供、看護職員の命と健康を守るため、直ちに長時間夜勤を改善することを求めました。

 過酷な労働環境の背景には深刻な人手不足があります。堀内氏は、現在検討が進められている第8次看護師需給見通しについて、2007年国会決議にある「日勤患者4人に看護師1人、夜勤10人に1人」の実現や、労働時間の上限規制、インターバル規制などの労働環境改善を盛りこみ、大幅増員をめざすべきだと主張しました。

 塩崎恭久厚労相は「厳しい看護職員の勤務実態も十分勘案し検討する」と答えました。

 堀内氏はまた、厚労省が昨年初めて実施した看護師の実態調査にふれ、調査の対象に管理職が4分の1以上を占めるなどの偏りがあり、労働組合などの現場の声を聴いて調査内容を改善するよう要求しました。

 塩崎氏は「バランスのとれた調査をすべきだ」として、調査方法の見直しを明らかにしました。 

2016年4月30日付「しんぶん赤旗」より

 

 

衆議院会議録情報 第190回国会 厚生労働委員会 第14号

○堀内(照)委員 日本共産党の堀内照文です。
 きょうは、看護師の夜勤問題について質問したいと思います。先ほども長時間労働の問題がございました。
 この間、一九九二年、看護師確保法ができ、その基本指針には、夜勤は月八日以内と明記をされました。また、二〇一一年には、「看護師等の「雇用の質」の向上のための取組について」という、いわゆる五局長通知が出されるなどしてまいりましたが、看護師の夜勤を初めとする労働の実態というのは依然厳しいものがあります。
 この間の参議院でも、我が党の倉林明子議員もこの問題を取り上げて、国として初めて、病院の勤務環境に関するアンケート調査も行ってまいりました。その中で、看護師の夜勤についても聞いております。
 大臣に、初め、この夜勤の実態、アンケートの結果がどうだったのか、それに対して大臣はどのような認識をお持ちになったか、そのことをお尋ねしたいと思います。
○塩崎国務大臣 厚生労働省としては、平成二十六年に改正をされました医療法に基づいて、医療分野で働く方々の勤務環境の改善に取り組んでいるわけでございまして、その一層の推進方策を検討する際の資料とするために、昨年度、病院の勤務環境に関するアンケート調査を初めて実施したわけでございます。
 この調査結果を見ますと、看護師の方につきましては、三交代勤務が約三七%、二交代勤務が約六〇%となっておりまして、二交代制の方で、一回当たりの勤務が十六時間を超えるケースが約六割に上る、そして、夜勤一回当たりの勤務が長時間にわたるなどということが判明をしたところでございます。
 医療分野で働く方々がこのような大変厳しい勤務環境にあることを認識させていただくとともに、その改善の必要性を改めて強く実感したところでございます。
○堀内(照)委員 この調査では、今、長時間になっているという二交代の夜勤の数が月平均四・六回と。これを三交代に換算すると九・二回になるわけでありまして、月八回以内とする基本指針を超えているという実態です。月平均の総夜勤時間も七十二時間近くに上り、七十二時間を超えている人は四八・三%にもなります。
 ただ、この調査は、一病院につき最大三名までを、病院施設の方から対象者を選定して回答させるというものでありまして、回答数の四分の一以上が管理職の方なんです。ちょっとサンプルに偏りがあるのかなと。それでも深刻な実態の一端が浮き彫りになっているのかなと思います。
 大臣にもう一点お聞きしたいのは、この調査、今年度も予算が確保されているということでありますが、より実態を正確につかむという点で、どういう方法や内容がいいのかということを、労働組合など現場の方々の意見を聞くなどして、この調査方法の改善が必要じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 調査方法についてのお尋ねでございますけれども、本年度も病院を通じたアンケート調査を行うこととしております。やはり、より多くの働く方々から、偏りのない形で回答が得られるようにしたいと思っています。一つは、管理職でない方々からの回答を多くする、促すということが第一点。第二点は、一病院当たりの回答者数の上限を見直すなど実施方法の改善について検討をしてまいりたいというふうに思っています。
 また、医療機関からの勤務環境の改善に関する相談に応じて、好事例等の情報提供、あるいは労務管理面での助言、啓発活動などを行っている都道府県の医療勤務環境改善支援センターなどを通じて、医療機関で働く方々のよりきめ細かな実態の把握に努めてまいりたいというふうに考えておりまして、やはりバランスのとれた調査をするべきかなというふうに思っております。
○堀内(照)委員 厳しい実態が浮き彫りになる一方で、この調査では、仕事の満足度を聞きますと、七割を超えて、満足、どちらかといえば満足と答えておられまして、管理職が多いからかなと思うところもありました。今ありましたように、結果にやはり傾きがあるようになってはいけませんので、ぜひ改善を求めたいと思います。
 日本医療労働組合連合会、医労連が独自に調査も行っております。
 二〇一五年度夜勤実態調査によりますと、二交代勤務がやはり増加しているということや、十六時間以上の長時間夜勤が二交代勤務で五五・一%と、政府が行った調査とほぼ同じような傾向であります。この長時間勤務の二交代というのが急性期、高度医療の病棟でも進んでいるんだということでありました。
 夜勤回数、月九日以上というのが三交代で二五・二%、驚きましたのが、ICUでは四九・四%にもなる。二交代の勤務では、三交代換算で月九日以上の夜勤が三三・一%、ICUでは五四・四%。本当に過酷な勤務になっているんだなと思いました。
 こういう中で、同じ医労連の別の調査なんですが、看護職員の実に七五%が、仕事をやめたい、そう思いながら仕事をしているんだということであります。
 夜勤が何をもたらすのかということであります。
 日本看護協会が看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドラインを作成しております。
 その中では、長時間夜勤における安全面の問題として、労働時間と事故の発生についての研究では、昼間の八時間勤務より夜間の八時間勤務の方が事故を起こす可能性が高い、この事故は医療事故のみならず看護師さん自身のけがなども含むということですが、さらに同じ夜勤でも八時間勤務より十二時間勤務の方が事故を起こす確率が高いという結果が出ていますと書いてありました。
 私は読んでいて衝撃的だったのが、「これらの研究が主に行われている欧米では十二時間を超える勤務が行われていないため、日本で多く行われている十六時間勤務の事故リスクについては検証されていません。」と書いてあったんです。いかに日本の看護師さんの夜勤の長時間というのが異常な実態なのかということだと思います。
 ILOの看護職員条約百五十七号勧告では、一日の労働時間は八時間以内、時間外を含めても十二時間以内、インターバルは十二時間以上などを定めています。こういう規制が必要だと思いました。
 また、ガイドラインでは、看護師さん自身の心身にどういう影響、負担があるのかということも明らかにされています。これは資料で一枚目と二枚目につけておきました。
 サーカディアンリズム、人間の持つ生体リズムというんでしょうか、睡眠、覚醒のリズム、これが変調することによって、睡眠の質の低下、疲労回復効果の低下、負の情動ストレスの解消機能の低下、それからまた、高血圧や心疾患、糖尿病、がんなどの健康障害のおそれも指摘をされております。
 夜勤がもたらすこうした安全面での問題、それから看護師の心身への負担について、厚労省として把握をされているのか、また、これについてどういう認識をお持ちなのかということをお尋ねしたいと思います。
○神田政府参考人 お答えいたします。
 今先生が御指摘されました日本看護協会が策定しております看護職の夜勤・交代制勤務に関するガイドライン、これを作成する際の実態把握のために、看護協会で看護職員の夜勤、交代制勤務に関する実態調査が行われております。
 それによりますと、一カ月の夜勤回数が多いほど慢性的な睡眠不足の自覚症状がより高い割合で見られること、また、勤務間隔が短い勤務シフト、具体的には、準夜勤から日勤へのシフトがある者で、そのシフトがない者に比べていわゆるヒヤリ・ハットを起こした者の割合が高いことなどが示されております。
 このような実態から、厚生労働省としては、夜勤が看護師の心身面への負担、医療安全上の懸念の要因になっているものというふうに認識いたしております。
○堀内(照)委員 先ほど紹介しました医労連の調査でも、慢性疲労があると答えた方が七三・六%、強いストレスがあると答えた方が六七・二%、健康に不安があると答えた方が六〇%です。驚きましたのは、妊娠されている方の三分の一が夜勤免除をされていないんだ、二九・八%が切迫流産、九・二%が流産だと答えておられます。これは本当に深刻だと思いました。
 事は、安全な医療、看護の提供、それから患者や国民の命にかかわる重大問題だ。そしてまた、看護師さん自身の命と健康が本当にこれでは守られないということだと思います。
 大臣にお尋ねしたいんですが、こういうことであれば、本当に看護師さんが続けたくとも続けられないということでもありますので、本当に、直ちに改善が求められると思いますけれども、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 先生御指摘のとおりに、看護師さんたちが、特に夜間で大変厳しい勤務環境の中で頑張っていただいているということは、私どももよく認識をしているところでございます。
 これに対して、厚労省としては、看護師の勤務環境を改善しなければならないということはひとしく思っているわけでありますが、例えば、現在できることとしては、各都道府県の医療勤務環境改善支援センターなどにおいて好事例の周知とか専門的な助言等によって支援する、あるいは、平成二十八年度の診療報酬改定において、一部の看護師に夜勤負担が偏らないように、夜間の看護師の配置等に関する評価を行うとともに、看護師の夜間の勤務負担軽減に資する取り組みを、評価を診療報酬上したということでございまして、こういったことなどの取り組みを進めることによって看護師の勤務環境の改善に目下取り組んでいるわけでございます。
 しかし、深刻な状況で、厳しい中で働いていらっしゃるということについての認識は持っておりますので、引き続いて何ができるかを考えていかなきゃいけないというふうに思っております。
○堀内(照)委員 今大臣からございました支援センターは強制力がありません。あくまで事例紹介や、今言っていただきましたように周知、助言等でありまして、医療機関の自主的な取り組みを支援するというものであって、限界が私はあると思います。
 その点で、もう一点言われた診療報酬上の手当てというのは非常に大事だと思っております。
 では、今度の改定でどうなっているのかということを幾つか具体的に見ていきたいと思うんです。
 例えば、資料の三枚目につけておきましたが、月平均夜勤時間数に係る要件と評価が見直されました。月平均夜勤時間数七十二時間以下というのが基準なんですが、その時間を計算するに当たって、月当たりの夜勤時間数が十六時間以下の者は計算にこれまで含めてきませんでした。十六時間以下ですから、例えば八時間の夜勤を月二回されているというような方は計算に入れなかった。これはなぜかというと、短い夜勤時間の人までどんどんカウントし出しますと、それが平均になりますので、夜勤での労働時間が多い労働者の実態がやはり正しく把握できないからだということだと思います。
 その十六時間以下は含まないというものを、今度は十六時間未満は含まないということに変えられております。これでは、先ほど言いました八時間勤務を月二回している、そういう程度の方々も含まれてしまいます。こうなりますと、これまでと同じ労働実態があっても平均値が低く算出されることになります。つまり、夜勤時間が多い人がいても、平均でならされてしまって実態があらわれない。
 こうして要件が緩和されると、夜勤時間の多い人の夜勤がさらにふえることにもつながるのではないか、こうなっては夜勤の改善とは逆行するのではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○唐澤政府参考人 お答え申し上げます。
 先生から御指摘いただきましたように、看護の問題は医療問題の中で大変重要な課題でございます。
 今回のこの看護職員の皆さんの月平均夜勤時間の計算方法の見直しでございますけれども、御指摘のございましたように、これまでは、改定前は十六時間以下の者は含まない、そして、改定後は十六時間未満の者は七対一、十対一では含まないということで、御指摘のように、十六時間の人が計算の基礎に入るというようになったわけでございます。
 これを中医協で相当御議論がございまして、いろいろな御議論をいただきましたけれども、今回の見直しでは、少ない回数であれば夜勤を行うことのできる看護の方も含めて、より多くの看護職員で夜勤体制を支えるということを目指すということにしたわけでございます。
 そうはいっても、いきなり大きな改正などということは現実にもできませんし、実態にも合いませんので、今回は十六時間ということで実施をすることになったわけでございますけれども、この看護職員の皆さんの夜勤への影響については、中医協でもきちんと検証するということになっておりますし、その実態の把握を行いながら、引き続き検討しなければならないと思っております。
 目的は、看護職員の皆さんの勤務環境の改善でございますので、この看護配置の見直しだけの措置ではなくて、ほかの診療報酬上の評価等についてもあわせて検討しながら、この環境の改善を図ってまいりたいと考えているところでございます。
○堀内(照)委員 より多くの人に担ってもらうのが目的だということでありますけれども、しかし、今言いましたように、夜勤をふやす方向に働かないという保証はないわけであります。
 多様な働き方と言われますが、それこそ、現場ではこんな危惧も、声も出されています。
 夜勤免除を申請している妊娠中の看護師さんなどに、回数が少ないからとか、これだけなら我慢して入ってくれとか、そういう夜勤要請が強まることになるんじゃないかという危惧も出されています。そんなことになったのでは、勤務の改善どころではないわけであります。
 それからもう一点、資料の四枚目なんですが、看護師の負担軽減ということで、看護補助の夜間配置を診療報酬で評価をされております。
 これは、看護師の増員ではなくて、看護補助の配置強化ということですので、これも現場から危惧の声が上がっております。
 例えば、これまでの看護職員夜間配置加算は、五十床を四人の看護師さんで看護していた場合、五十点でありました。今回の改定で、それを、看護師を三人体制にして補助を一人置くとどうなるか。右側の改定後のところでいうと、一番上のくくりの(新)二というところで、三人体制というのは十六対一になりますので、これは四十点。その下の補助のところで、五十対一で三十五点。合わせて七十五点になるわけなんですね。
 従来は、看護師さん四人で五十点。ところが、看護師さんを一人減らして補助にかえるということで七十五点。看護師さんの体制を後退させた方が評価が高くなるということになるわけであります。
 これでは、看護師さんから補助者への置きかえが進む。専門職たる看護師の人員が減らされて、どうして負担軽減になるんでしょうか。
○唐澤政府参考人 看護補助者の皆さんの活用につきましても、これは中医協の、今回の診療報酬改定の重要な項目として、御議論をいただいてまいりました。
 今回の診療報酬改定では、やはり現実に、病院の業務としては、看護師さんが非常にたくさんの、広い範囲の業務をされているということもございまして、できるだけさまざまな職種の皆さんを活用してチーム医療を評価していく、そして、医療従事者の皆さんの勤務環境の改善を図るということを今回の改定の目的にしているわけでございます。
 具体的に今先生から御指摘ございましたけれども、夜間の看護職員の業務の負担軽減を図るということで、看護補助者の配置等につきまして、診療報酬をより手厚く評価することとしたわけでございます。もちろん、看護職員の皆さんの配置につきましても、今回の改定により充実をするということをしているわけでございます。
 これによりまして、看護職員と看護補助者をさまざまな組み合わせで配置をする場合に、それに応じてきめ細かな評価が行われるということが可能になります。
 例えば、医療機関の業務の状況によりましては、看護職員を減らさずに、看護補助者を加配するというようなこともできるわけでございます。そうした場合は、より高い評価になるように設定をしております。
 また、御指摘のような、夜勤を行う看護職員を減らすような勤務形態をとった場合というようなことでございますけれども、そのときには、看護職員の方の夜勤時間も減らすということのメリットもこの場合はあるわけでございます。
 いずれにいたしましても、医療機関の業務の実情に応じまして、報酬上の仕組みを活用していただきまして、看護職員の皆さんの勤務負担の軽減を図っていきたいと考えているところでございます。
○堀内(照)委員 私が指摘した懸念というのは、今のお話ではなかなか払拭されないなと思うわけです。
 本当に負担軽減というのであれば、私は、もちろん、補助者をつけるということを一律に否定するものじゃないんですが、そういった無資格者の安易な導入ではなくて、看護師さんを手厚く配置する、これがやはり一番大事なんだと思います。そうやって補助者を置くことによって、本来そこで必要になる看護師さんの増員に向かわないということになったら、これはやはりいけないと思いますので、そこも指摘をしておきたいと思うんです。
 同じ資料なんですが、今回、夜勤の評価項目で、インターバル、勤務終了時刻と開始時刻の間を十一時間以上あけることや、それから、いわゆる正循環と言われる、勤務開始時刻が直近の開始時刻のおおむね二十四時間以降にすべきだということ、それから、夜勤の連続回数二回以下になるということなどが挙げられております。
 これは本当に評価できるんだと思うんですが、今回の診療報酬でなぜこれらの点が盛り込まれたのか、その理由を教えてください。
○唐澤政府参考人 ただいま御指摘いただきました夜間看護体制の評価に関する項目でございますけれども、これは、今回の診療報酬改定において、交代制勤務のシフトの適切な編成や休日の確保、医療機関内における業務量の平準化の取り組み等を評価することとしたものでございます。
 つまり、これは、今まではどうしても人員配置基準のみでやっておりましたけれども、実際の夜勤の内容でございますとか、あるいは病院の体制というようなものもやはりあわせて見ていく必要がございますので、先生からも御指摘ございましたように、例えば、勤務終了時刻と開始時刻の間を十一時間あけて、連続して近いような勤務にならないようにするとか、夜勤の連続回数というのを二回以下ということで、三回続けるというようなことがないようにするとか、こういうようなものを評価してまいりまして、夜間勤務を行う看護職員の皆さんの心身の負担の軽減を目的としているものでございます。
 これは今回初めて導入したものでございますけれども、今後、さらにこの実情を踏まえて御検討いただいて、看護職員の勤務環境の改善に役立つようなものにしてまいりたいと考えております。
○堀内(照)委員 より実態を見て、勤務環境改善のためにということだと思うんですが、それ自体は私もいいことだと思うんですが、実際には、その下にもありますように、この八項目のうち、六から七項目の中から三つか四つの項目を選択すれば加算がつくというものになっています。
 これでは、理屈の上では、例えば十二時間二交代も可能になるわけです。夜勤時間の長い二交代へ振りかえられていく、そうなったのでは夜勤の改善につながらないということにも私はなると思います。こういうことを本当に実効あるものにするということが大事だと思っています。
 大臣にお聞きしたいんです。
 実効あるものにするために、いま一つ、一勤務当たりの労働時間の上限、こういう規制がやはりここに必要じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 二十八年度の診療報酬改定では、勤務終了時刻と勤務開始時刻の間を十一時間以上あけること、それから、夜勤の連続回数を二回以下にすること、さらに、業務量の把握、部署間支援を行うことなど、看護職員の夜間の勤務負担軽減に資する取り組みを評価することにしたわけでございます。
 加えて、看護職員などを含め働く人の長時間残業に関する監督指導を徹底するとともに、一定の休息時間を確保する勤務間インターバルの措置が図られれば、おのずと一勤務当たりの労働時間も制限をされることから、この勤務間インターバルの確保に向けた労使の自主的取り組みを促すことというふうにしているわけでございます。
 これらによって、看護職員の一勤務当たりの労働時間の短縮に向けた医療機関における取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。
○堀内(照)委員 十四時間夜勤が六回にもなる、休みもとれない職場で、出勤しないスタッフを訪問したら自宅で亡くなっていたという実態ですとか、一年目の看護師さんが、看護記録を読むために一時間前の出勤を指導され、宿題も毎日出される、夜勤では終了まで二十時間拘束ということもあった、何も考えなくていいと思ったら幸せになりました、こういうメモを残して亡くなったと。本当に、命まで奪われる深刻な実態があるわけで、解決は待ったなしだと思います。上限規制をしっかりと加えていくということをぜひ求めたいと思うんです。
 忙しさの背景にあるのが、深刻な人手不足です。医労連アンケートの自由記載には、仕事が楽しくありません、人手不足で嫌になりますとか、帰宅が二十二時台の日勤が続き心身ともにダメージ、退職を考えていますですとか、悲痛な叫びがつづられております。
 看護師の離職を防止するとともに、今後どう絶対数を増員していくのかということも大事な課題だと思います。
 この点で、第八次看護職員需給見通しの策定に向け、検討会も始まっております。そこで出された資料に、看護職員の需給推計というのがあります。そこでは、「一般病床及び療養病床については、」つまり病棟の問題ですね、「地域医療構想と同様の手法で推計された、二〇二五年の医療需要に基づく。」とされております。これはどういうことになるんでしょうか。
○神田政府参考人 御指摘の看護師の需給の推計についてでございますけれども、現在、各都道府県で地域医療構想を策定いたしておりますけれども、地域医療構想は、二〇二五年に向けまして、病床の機能分化、連携を進めるために、高度急性期、急性期、回復期、慢性期の医療機能ごとに、二〇二五年の医療需要と病床の必要量を推計して目標を定めるものでございます。
 この地域医療構想で求められました医療機能ごとの必要病床数をもとに、二〇二五年の入院部門における看護職員数の推計を行う方向で、現在、分科会で検討いただいているところでございます。
 一方で、入院部門以外の、訪問看護等の分野における二〇二五……(堀内(照)委員「病棟の看護師さんですからね」と呼ぶ)
 病棟の看護師については、今申し上げたように、医療機能ごとの必要病床数をもとに推計をするということにいたしておりますけれども、推計に当たりましては、看護職員の需給推計に先行して検討されております医師の需給推計では、医師の労働時間の適正化を勘案することにいたしております。看護師の需給推計においても、勤務環境の改善を勘案しながら、今後検討を進めていきたいと考えております。
○堀内(照)委員 病床機能分化ということで、今、国の方から二〇二五年のあるべき病床数が示されておりますが、三十万床減らされることになるんですね。
 資料の最後、五枚目に、その推計方法ということで、同じ、その中に載っていたのを載せておきました。機械的にこうやってしまいますと、ベッド数が減りますから、勤務環境など現状の水準のまま必要看護職員数を掛け合わせていけば、当然減ることになってしまうわけです。地域の実情を踏まえれば、もちろん、これはベッド数そのものも減らすわけにいかないという問題があると思います。
 看護師についても、国としては、看護師全体、二〇二五年には、今の百六十万人のところ、二百万人が必要だとしているわけですから、病棟勤務の看護師についても、勤務環境の改善、これをしっかり盛り込んでいく。医労連は、一日八時間以内、勤務間隔は十二時間以上、それから週三十二時間以内の勤務、こういうことを求めておりますし、二〇〇七年の国会決議では、日勤は患者四人に看護師一人、夜勤は十人に一人としています。
 そういった中身をしっかり第八次需給推計の前提に盛り込んで増員を目指す、これはもう当然だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 先ほど医政局長の方から御答弁申し上げたとおり、看護職員の需給推計において、地域医療構想に基づく必要病床数を踏まえた入院部門の看護職員数や、病床の機能分化、連携によって在宅医療等で求められる看護職員の数など、二〇二五年における看護職員全体の必要数を推計することとしているわけでございます。
 このような看護職員の需給推計に当たりましては、先ほど来堀内先生から御指摘をいただいている看護職員の勤務実態、厳しい勤務実態や勤務環境の改善も十分勘案をして、また専門家の御意見も十分にお聞きをして、検討を進めてまいりたいと考えておるところでございます。
○堀内(照)委員 時間なので終わりますけれども、今、七対一要件の厳格化ということで、七対一の手厚い看護を一部の急性期病床に限定するという動きなんですね。
 しかし、この間、認知症患者の増加とか高齢化や重症化、医療、看護技術の高度化など、求められている業務量というのは、別に急性期にかかわらず、慢性期病床でも本当に大変だ。やはり全体を通じて増員というのが求められていると思いますし、それから、今、インターバルなど、診療報酬では評価されている、そういう問題を法的に規制をかけていく、このことも本当に必要なんだ、この両面を求めて、質問を終わります。どうぞよろしくお願いします。
 ありがとうございました。