国会論戦・提案

厚労委にて熊本地震、児童扶養手当について質問

医療費免除速やかに 堀内氏 財政支援求める

日本共産党の堀内照文議員は20日の衆院厚生労働委員会で熊本地震被害について、寝たきりの高齢者や障害者が避難所に行きたくとも行けない実態にふれ、東日本大震災時の対策を教訓にして、介護・障害サービスの需要や対応事業者を調査するよう求め、福祉避難所の確保・環境改善、旅館・ホテルなどの活用が必要だと主張しました。

 内閣府の中村裕一郎参事官(被災者行政担当)は「ご指摘のようなさまざまな対策で、生活環境の確保を図る」と答えました。

 堀内氏は、被災者の医療費窓口負担の免除・猶予などについても、速やかに実施するよう国の財政支援を求めました。塩崎恭久厚労相は「必要な人には猶予や減免が行われるように、自治体の取り組みを徹底したい」と述べました。

2016年4月21日 しんぶん赤旗より

 

児童扶養手当 半減やめよ  衆院厚労委 堀内氏が批判

 ひとり親家庭に支給される児童扶養手当法の政府改正案が20日の衆院厚生労働委員会で採決され、全会一致で可決されました。5野党共同の改正案は否決されたものの、その内容を盛込んだ付帯決議を全会一致で可決しました。

 採決に先立ち日本共産党の堀内照文議員が質問し、ごく一部の見直しにとどまった改正案に対し、ひとり親家庭支援のさらなる改善・拡充を求めました。

 堀内氏は、親が働いていない場合などに、手当の支給開始から5年で支給額を半減させている措置について、本来受給できる家庭なのに時間的余裕などがなく満額支給の手続きができなかった家庭が厚労省調査で3割もいたと指摘。「困窮して深刻な事態に陥るのは子どもだ。命綱である手当の半減はやめるべきだ」と迫りました。

 「基本は自立だ」と言い訳する塩崎恭久厚労相に対し、堀内氏は、全国の自立支援員は約1700人だけで、非正規雇用が75%を占めていると反論。「相手に寄り添うスキル(技能)や専門的知識が必要な仕事だ」として、正規雇用の拡充や処遇改善・増員を求めました。

 堀内氏はさらに、放課後児童クラブ(学童保育)の保育料に対する低所得者支援がない問題を追及しました。

 保育料が高くて払えず、入所を諦めた家庭の事例などを紹介。自治体や父母会など運営主体によって異なる保育料の実態調査を行い、減免制度をつくるべきだと求めました。

 塩崎厚労相は「国が一律に決めるのは、さまざまな意見がある」と述べつつ、「調査はしっかりやっていきたい」と答えました。

 

2016年4月21日 しんぶん赤旗より

児童扶養手当 付帯決議に野党案盛り込む

野党共同改正案は否決

 貧困の根絶化に向けて日本共産党、民進、生活、社民の4野党(旧5野党)が共同提出していた、ひとり親家庭への児童扶養手当を拡充する改正案が21日の衆院本会議で採決され、自民、公明、おおさか維新の各党の反対多数で否決されました。しかし、改正案の基本点は、20日の厚生労働委員会で全会一致で可決された付帯決議に盛り込まれ、野党共闘が貧困問題でも政府を動かす力となっていることを示しました。

 委員会での野党案採決に際し、塩崎恭久厚労相は理由もなく「反対だ」としか語れず、自公お維各党は反対討論にも立てず、野党案にこそ大義があることが浮き彫りとなりました。野党4党は政府案にも賛成しました。

 政府提出の改正案は、世論に押されて支給額を見直し、第2子の加算額を月額5千円から最大1万円に、第3子以降を月額3千円から最大6千円にそれぞれ拡充するものです。これに対し、野党共同の改正案は、抜本拡充が必要だとして提出されました。(1)第2子以降の加算額を一律1万円に引き上げる(2)年3回の分割支給から毎月支給に変更(3)大学進学を支援するため支給年齢を現行18歳から20歳未満まで拡大する―という内容でした。

 付帯決議は、支給額の見直しについて「ひとり親家庭の所得や生活実態などを踏まえ、生活の安定と自立の促進に寄与するという制度の趣旨に基づいて検討する」と明記。支払方法については「利便性の向上や家計の安定を図るため、支給回数を含めて改善措置を検討する」と強調しました。大学進学についても「(ひとり親家庭の)進学率が著しく低い」として児童扶養手当とともに教育費の負担軽減を図ることを強調しています。

 養育費の取り決めを行うことを手当の支給要件とするなと野党が質問で要求してきた問題についても、「要件でないことについて地方公共団体に周知徹底する」と求めています。

2016年4月22日 しんぶん赤旗より

 

 

衆議院会議録情報 第190回国会 厚生労働委員会 第12号

○堀内(照)委員 日本共産党の堀内照文です。
 熊本、大分を中心とした九州地方地震で犠牲になられました方々への哀悼の意を表しますとともに、今なお不安な日々を過ごされております被災者の皆さんに心からお見舞い申し上げたいと思います。
 我が党も全力を尽くして被災者支援へと取り組んでいきたいと思っております。
 初めに、この震災の問題について少し質問させていただきたいと思います。
 熊本県が先ほど昼前に発表しました被害状況によれば、人的被害、四十七人の方が犠牲になるとともに、避難生活等における身体的負担による疾病により死亡したと思われる死者数が十一人と発表されております。避難所が非常に満杯で生活環境が劣悪になっている。それから、車中泊ということも問題になっていますけれども、やはり避難所におれなくて出ておられる方もおります。感染症ということもこれからもちろん心配もされているわけです。
 指定避難所での生活環境改善がもちろん急がれていると同時に、そういう指定避難所にもたどり着けない方もおられると。NHKの報道では、事実上、指定じゃない避難所で二万人を超えて過ごされているんじゃないかと報道されました。このほかにも、自宅等でやむなく過ごされている方もおられると思います。
 我が党の同僚議員が先週末被災地域に入ったところ、九十歳代の要介護五の寝たきりの方を抱えて、避難所に行きたくとも行けないと、余震におびえながら、自宅でその方と介護されている家族の方が過ごされておりました。余震の間に何かが起こったらだめですから、避難所に行けばいろいろな物資が支給されるわけですけれども、家をあけることができない、水も食べ物もないんだ、そういう状況で、本当に孤立した状況だと伺いました。その地域の我が党の組織の者がいましたので、その方のものも避難所で受け取って配ってあげてくださいということで当面は対応したということであります。日々状況も変わる中でありますけれども、こういう方の把握も必要なんだと思います。
 エコノミークラス症候群で亡くなった女性は、家の前の駐車場での車中泊でありました。避難所ではなく、家の前でした。
 安全な避難所のさらなる確保とともに、避難所に来られない人もしっかり把握をして、総理が今言っておりますが、一人一人に届けるんだ、こういう手だてが急がれると思うんですが、いかがでしょうか。
○中村政府参考人 お答えいたします。
 さまざまな理由によりまして避難所での生活が難しいいわゆる在宅避難者の方々も、家屋の損傷ですとかライフラインの途絶の中で不安で不自由な生活を送っておられ、避難所がこうした方々への支援拠点の役割も果たすべきものと考えております。
 こうした考え方から、例えば、避難所に関し、市町村向けに策定した取り組み指針におきまして、指定避難所における食事提供や支援物資については、当該避難所のみならず、指定避難所以外の避難所を含めた地域全体に対して行われるべきものとしております。
 在宅避難者の方々にも支援が十分に行き届くよう、取り組み指針の趣旨の徹底を図るなどして、被災市町村の取り組みを促してまいりたいと考えております。
○堀内(照)委員 ぜひ全体の把握を急いでいただきたいと思っております。
 その中でもとりわけ急がれますのが、要配慮者への支援だと思います。
 東日本大震災のときには、例えば、障害サービスの需要や、事業者が対応できるかどうかを調査して、できない場合の広域避難も含めて対応するように、その日のうちに通知を出しております。
 介護も含めて、内閣府や厚労省が連携してそういう取り組みが必要だと思っていますが、要配慮者についてはリストを作成することにもなっています。避難所に行けない方もおられるわけですから、このリストの作成状況も確認しつつ、どこで避難をしているかにかかわらず、こういうリストを活用して、実態の把握と、あと、専門的な力を持った人員の配置もして、一人一人に合わせた対策も必要だと思っています。
 また、昨日、テレビ、NHKで紹介されておりましたが、ある有料老人ホームが被災をして、利用者さんが丸ごと避難をした。避難所では、おむつがえなどのにおいを気にされて、避難所の屋外で利用者さんと支援者さんが過ごしておられる。しかし、いつまでもそれは続きませんので、結局、被災した施設に戻られた。テレビでも映像がありましたけれども、危険という赤い紙がばんと張られている。地盤が緩んで、行政からは立ち入りを控えるようにと言われているその施設に戻って、いざとなったらすぐ避難できるようにということで、ロビーで寝泊まりをされておりました。
 揺れにおびえながら過ごされ、長期化する避難生活の中で、体調を崩す人も出ているということです。
 この点でも、東日本大震災の際には、要援護者対策として、旅館やホテルの活用なども通知を出しています。そういうことも含めて、指定避難所、福祉避難所として活用していくということも大事だと思っています。
 要配慮者について、指定避難所にいる、いないにかかわらず、そういった対策が必要だと思うんですが、この点でも急いでいただきたいと思います。
○中村政府参考人 お答えいたします。
 例えば、避難所におられます要配慮者である被災者の方々につきましては、生活環境の確保のために専用のスペースを設けるですとか、そういう方々のために必要な物資の確保ですとか、保健師等の巡回等による健康管理、あるいはコミュニケーション手段の確保といったものが必要になると考えております。
 また、それ以外の避難所の対策といたしましては、例えば、被災していない社会福祉施設等を新たに福祉避難所として活用するですとか、今も御指摘のありましたように、旅館やホテル等をいわゆる二次避難所として活用するなど、さまざまな対策を講じまして生活環境の確保を図ってまいりたいと考えております。
○堀内(照)委員 施設も利用するということですが、今、既に介護施設では定員を超えてそういった方を新たに受け入れておられます。職員の方も被災されていますので、人手も足りない中でも、いっぱいいっぱい、今頑張って受け入れています。
 既に、そうしたことにも対応できるように、厚労省からは通知も出されているところでありますけれども、ほかにもいろいろ通知を出されていますが、そういったこと全体、自治体や事業者がためらうことなく被災者支援に動けるように、人的にも財政的にも国がしっかり支援する、これは指摘というか、求めておきたいと思います。
 それから、医療について伺いたいと思います。
 既に、保険証がなくとも受診ができるようにはなっております。同時に、自宅が損壊するなどして取り出せないのは保険証だけではなくて、財布も取り出せないというのも当然あるわけでありまして、東日本大震災の際には、発災四日後、三月十五日に、既に医療費の窓口負担の免除や猶予という措置をとっております。
 大臣、今回も、ぜひこの点で、保険証だけではなくて医療費の負担の軽減策、速やかな措置が求められていると思うんですが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 今般の熊本の地震におきまして被災をされた方の医療費の一部負担の取り扱いにつきましては、四月十五日付で、保険者の判断で一部負担金の徴収猶予、減免等を行うことができること、そして、国民健康保険及び後期高齢者医療制度におきましては、被災者に係る一部負担金の減免額については国から財政支援を行うということなどについて、改めて周知を行っております。この減免額の国からの財政支援は、十分の八ということになっております。
 このため、厚生労働省としては、必要な方には一部負担金の徴収猶予、減免等がなされるように、国民健康保険及び後期高齢者医療制度において国からの財政支援の仕組みがあることも含めて理解を得ることによって、保険者の取り組みを徹底していきたいというふうに考えております。
○堀内(照)委員 国からの支援があるのは後期高齢等になるわけですね。ぜひ、財政支援を思い切ってやり、保険者が判断できるよう、徹底ということも含めて行っていただきたいと思います。
 今回の地震で住宅などの財産のおおむね二分の一以上損害を受けた一人親に対しては、所得制限をせずに児童扶養手当を満額支給するということなんです。
 対象ははっきりしていますので、これはぜひ、いろいろな手段を尽くして周知をしっかり行う。対象ははっきりしていますけれども、どこで避難されているかというのがありますので、しかし、しっかり周知をしていただいて。期限内に提出できなくとも、ぜひ幅を持って受け付けていただくなど弾力的な運用をして、必要な方にしっかり支給が行くように手だてをぜひ尽くしていただきたいと思うんですが、この点、いかがですか。
○香取政府参考人 今般の震災に関しましては、医療の関係それから福祉の関係、それぞれ御指摘のようなさまざまな手当てを講じております。もちろん現場の対応もございますけれども、市町村の窓口も大変混乱をしておりますので、もちろん、一応ルールは我々お示しをしますけれども、できるだけ柔軟に、現場の対応がうまくいくようにということで対応してまいりたいと思っております。
○堀内(照)委員 大臣も、TPPの委員会での質疑の中で、やれることは何でもやっていくという御答弁もありましたので、ぜひそのことを強く求めたいと思います。
 震災に関連してはここまでですので、内閣府の中村参事官、退席いただいても結構です。ありがとうございました。
 児童扶養手当について引き続いて質問をします。
 先ほども初鹿さんからもございました、支給開始から五年で支給額を減らす措置がとられております。これは、なぜ五年で減額をされるのでしょうか。まずこの点、確認したいと思います。
○香取政府参考人 御答弁申し上げます。
 受給期間五年の措置でございますが、これは平成十四年の児童扶養手当法の改正で創設された制度でございます。
 児童扶養手当、離婚などによる生活の激変を一定期間で緩和をする、一人親家庭の生活の安定と自立の促進に寄与するということで、もって児童の福祉の増進を図る、これはもう法律に規定がございますけれども、この受給期間五年につきましては、制度創設当時、児童扶養手当の平均受給期間がおおむね約五年であったということで、この五年というのが一つの目安ということで、五年を超える場合につきましては、一定の要件を設けまして一部支給停止措置を設けるということで、平成十四年に創設されたというものでございます。
○堀内(照)委員 平均が五年であるということだけでありまして、必ずしも五年でみんなが受給できなくても済むようなことになるというわけじゃありません。
 これまで年間およそ三千人から四千人が一部支給停止、半額となってきました。これは、先ほどもとかしき副大臣から答弁がありましたように、実態調査を行っておりまして、停止となった理由は、手続をするつもりがなかった、手続が面倒など、やむを得ない事情なく手続をしなかったという方が半分、五〇・九%だと。一方で、手続の時間的余裕がなかった、証明書取得に時間を要したなど、やむを得ず手続できなかった方が二九・八%、三割だということです。
 大臣、ぜひ伺いたいんですけれども、このやむを得ず手続ができなかった三割という方は、本来、当然受給できる人ではなかったんでしょうか。
○塩崎国務大臣 平成二十六年の二月に、自治体を通じて、平成二十五年の九月末時点での一部支給停止措置がとられていた方を対象にその理由を調査したというのが、先ほど御説明を副大臣の方から申し上げたところでございまして、三割の受給資格者がやむを得ず手続できなかったと回答されているわけであります。
 厚労省としては、本来手当を受給できる方が確実に受給をすることができるように、一部支給停止とならないことを確認するための書類を、一年に一回、毎年八月の現況届の提出の際に提出すればよいこととしておりますし、また、就業中であることを確認する書類については、先ほど御説明申し上げたとおり、雇用主による雇用証明書など改めて入手する必要がある書類に限定をすることなく、既に受給者の手元にある賃金の支払い明細書とか健康保険証なども広く認めることとしておりまして、受給者の手続上の負担が重くならないように配慮をしているところでございます。
 今後とも、こうした簡易な手続によって一部支給停止とならないことをあらゆる機会を捉えて周知することによって、本来手当を全額受給できる方がそのとおり受給ができるように取り組んでいかなければならないというふうに考えているところでございます。
○堀内(照)委員 ですから、今大臣がいろいろ言われた手続がやむを得ない事情でできなかったがゆえに半額になってしまったということですから、手続ができれば全額受けられたわけですよね。この三割という方は本来は受給できる人だったということは、いかがでしょう、その認識をお聞きしたんですけれども。
○塩崎国務大臣 本来できる人が外れちゃったということが含まれているのではないかということであれば、そういうこともあり得るということだと思います。
○堀内(照)委員 ほとんどがそういう事例だと思うんですね。
 事前にレクチャーを受けたときに、間に合わなくとも出していただいたら、その次の支給からはまた全額に回復するんだという説明でしたけれども、しかし、四カ月に一回ですから、少なくとも四カ月間は受給は半額で暮らしていかないといけないわけですね。受給資格があるということは所得が低いわけですから、まさにその方々の命綱の手当を削って、少なくとも四カ月はそれで生活せよということになるわけですから、これは本当にとんでもないと私は思うわけであります。
 親の就労の有無などを理由に、何か懲罰的に手当が減らされる。それで困窮を招いて深刻な事態に陥るのは子供であります。実際には全額受給できるのに、何らかのやむを得ない事情で手続がおくれることで半減されてしまう。子供の貧困を解決するといいながら、収入が少ない世帯へ、そういう手当を半額にするということはやはりやるべきではないと私は思うわけです。
 手当というのはやはり子供への支給ですから、その支給と親の抱える問題の解決はやはり切り離していくべきだ。五年での一部支給停止するというやり方はそう思うんですね。私はやめるべきだと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 周知のあり方などに課題があるということはもうそのとおりだと思いますので、それはしっかりとやらなければいけないと思います。
 この制度の運用に当たって、受給者の手続上の負担が重くならないような配慮をする取り扱いを今やっておりますけれども、本来手当を受給できる方が確実に受給するということがやはり基本でありますから、この取り扱いを徹底して、わかりやすく御説明申し上げた上で、簡易な手続で済むようにする。
 その上で、就業が困難な事情がないにもかかわらず就業や求職活動などをしていないという方については、これは基本はやはり自立をしていただくということが大事なことでありますので、長い目で見れば御本人のためでもありますから、そういうことを考えてみると、一部支給停止という仕組み自体は引き続き適用すべきだろうと思いますが、なお、当事者の、そういった受けられる方々の立場もよく踏まえた上で接していかなければいけないんじゃないかというふうに思います。
○堀内(照)委員 受給者一人一人に丁寧に対応していけばいい話であって、何か切ってしまうような制度をつくって、やむを得ない事情があるにもかかわらず漏れてしまうという人を生むようなことは、やはり私はやるべきではないと思うわけであります。
 それで、受給者一人一人にしっかり対応していく上で、自治体の窓口等でその役割を担うのが、いわゆる自立支援員だと思います。この自立支援員の人員数、正規、非正規の内訳、それから相談件数はどうなっているでしょうか。
○香取政府参考人 母子・父子自立支援員でございますが、これは都道府県知事等の委嘱を受けまして、基本的には福祉事務所に配置をされておられる方々ということになります。平成二十七年の三月末で、総配置数は千六百六十四名、うち常勤が四百十六名、非常勤が千二百四十八名となってございます。
 相談件数ですが、同じく平成二十六年度の統計では約七十五万件となっておりまして、主として生活援護、経済的な関係が六〇%、それ以外のさまざまな生活一般についての御相談が約二七%弱ということになってございます。
○堀内(照)委員 今ありましたように、圧倒的には非正規の方なわけであります。そして、七十五万近い相談件数をおよそ千七百人の支援員でやっているわけですから、単純に割りますと、一人当たりの抱えている件数は四百五十件になるわけです。
 これでは本当に丁寧な対応ができるのかと思うわけです。実際には窓口に来た人への対応で手いっぱいになっているんじゃないかなと思います。窓口には来ることはできないけれども、丁寧な対応が必要な方というのは当然おられるわけであります。この支援員を思い切ってふやすべきだし、しかも正規で、丁寧に対応できるように、国の支援が私は必要だと思っています。
 先日、超党派の子供の貧困議連で、NPOしんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長の赤石千衣子さんの話を私は伺いました。こういった支援が必要な方は、経済的な困窮だけではないんだ、本人のうつですとかPTSD、子供の発達障害や虐待など、複合的な問題を抱えておられるんだ、ですから行政になかなかたどり着かないというお話をされておりました。
 それだけに、一度行政窓口で嫌な思いをすると、もう二度と行きたくないとなってしまう。そんな思いにさせないためにも、この対象者、受給者に対して寄り添っていく、そういうスキルといいますか、必要ですし、また、さまざまな行政の支援につなげていく点でも、専門的な知識やスキルというのも必要な仕事なんだと思います。そういうことに見合った処遇が私は必要だと思っています。
 大臣、ぜひ、そういう意味でも、この自立支援員、正規職員で配置をしていく、そのための処遇改善や、さらに増員、そういうことも私は必要じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 母子・父子自立支援員というのは、一人親家庭の支援のかなめだというふうに思っております。
 この任用について、今先生御指摘のように非常勤となっておりまして、業務内容が一人親家庭等に対する相談、指導等に特定をされておって、一般任用制度を適用するよりも、非常勤として幅広い民間からの適任者を採用できる仕組みとすることが適当であることなどを踏まえて、かつて、母子及び父子並びに寡婦福祉法の第八条で非常勤となっていたわけでございます。
 しかしながら、やはり地方公務員は、常勤職員には各種手当が支給される一方で、非常勤の職員にはそういう手当が支給されないというようなことで、処遇面での差が生じていることはそのとおりでございまして、今回御提出申し上げております児童福祉法等の一部を改正する法律案の中におきましては、母子・父子自立支援員について、非常勤を原則とする規定を削除するということを盛り込んでおりまして、常勤職員とすることを可能とすることで、母子・父子自立支援員のモチベーションの向上を通じて、相談、指導等の質の向上を図ることとしておるところでございます。
 いずれにしても、これは自治体がお決めになることではございますので、処遇改善や人材確保の取り組みについて極めて重要なことでありますので、自治体にしっかりと御検討いただく、そして、自治体が行う研修などについては補助等の支援を厚労省としてもしっかりやっていくということだと思います。
○堀内(照)委員 自治体が思い切ってそういう方向に切りかえる上でも、やはり処遇改善についての国の支援も私は必要だと思いますので、ぜひこれは指摘をしておきたいと思います。
 一人親家庭については、総合的な支援を行うんだということであります。その中に、幼児期から高等教育段階まで切れ目のない教育費負担軽減ということも言われております。私は、前回の質疑で、高等教育への進学に際して費用がかかるんだ、やはり二十歳未満まで、学生を対象にした手当の拡充ということを求めてまいりました。
 きょうは、保育所について聞きたいと思います。
 このたび、一人親世帯の保育所利用における負担軽減として、年収約三百六十万円未満の一人親世帯の保育料について、第一子半額、第二子以降は無償化とされております。
 この年収要件、なぜ三百六十万なんでしょうか。
○中島政府参考人 お尋ねの保育料の軽減措置でございます。
 従来からは、年齢制限を含めて、第二子、第三子の軽減措置を図っておりましたけれども、二十八年度から、いわゆる年齢制限を、三百六十万未満世帯の方については撤廃をするとともに、今御指摘いただきましたように、一人親家庭については、第一子については半額、第二子以降は無償という形にしたわけでございます。
 この三百六十万未満相当の線引きというのはどういう形なのかということでございます。
 いわゆる広い意味での幼児教育無償化、保育料軽減を含めた話でございますけれども、これにつきましては、関係閣僚・与党実務者連絡会議というものが昨年の七月にお考えをお示しいただいて、多子世帯、低所得世帯への支援を優先課題とするという形でお示しをいただいて、その中で可能な財源確保を図って実施をしたということでございまして、そういう考え方に立って、三百六十万未満相当という形の線をとりあえず引かせていただいたというところでございます。
○堀内(照)委員 つまり、多子世帯のところのメニューで三百六十万未満ということで実施をして、それに合わせたということ、そういう理解でいいんでしょうか。
○中島政府参考人 委員御指摘のように、多子世帯への配慮とともに、多子世帯、低所得者世帯への支援ということで、両方合わせて三百六十万未満ということで、第二子、第三子の軽減を図っているということでございます。
○堀内(照)委員 二人親の多子世帯と一人親というのは、ちょっと条件がやはり違うと思いますので、同じ三百六十万というのが、合理的な理由として納得がなかなかいくのかな、私はそういう印象を持っております。
 年収三百六十万円未満は、そういうことですから保育料が減免になるわけですが、それを超えると保育料の負担は基本的には全額負担をするということになるわけですが、実際、一人親のところでどういう負担になるのかということで、私、住んでおります神戸市に、うちの議員団も通じて問い合わせ、試算をしてみました。
 一人親家庭で子供が三人おられて、一番上は就学児、第二子が幼児、第三子が乳児と仮定をすれば、この所得階層の保育料は、上の子が二万一千六百円、下の子が一万二千円で、合計すると三万三千六百円の保育料になるわけです。
 実際には、神戸市はことしから、国の支援、新しい制度の導入とあわせて、上乗せ減免策をやっていますので、三万三千六百円のところが一万八百円に軽減されております。
 しかし、そういう上乗せのない自治体に住んで、年収が三百六十万円を超えてしまうと、児童扶養手当受給者であっても三万三千六百円という負担になるわけであります。これは児童扶養手当の倍近い保育料負担になります。
 一方で、児童扶養手当の受給要件、三人子供がいる場合は、年収四百六十万まで受給できるわけで、一人親世帯への負担軽減という制度の趣旨からしても、せめてこの水準まで要件を引き上げることや、要件そのものを一人親については取り払うということも必要じゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○中島政府参考人 利用者負担の軽減につきましては、三百六十万を超えた場合でも、ここはいろいろ御意見があるわけですが、お子様が六年間の年齢幅の中に入っておられれば軽減措置は受けられるという形でございまして、三百六十万を超えるから全て保育料を払わなければいけないという状況にはなっていないということをまず御理解いただければと思っているわけでございます。
 それとともに、今御指摘のような、三百六十万の水準、さらにはそのあり方につきましては、保育料の軽減を含めた幼児教育無償化というものは、財源確保を図りつつ、段階的に推進していくという方針のもとで検討しておるところでございます。
 今後、本日の御指摘等も踏まえながら、必要な財源を確保して考えていきたい課題であると考えておるところでございます。
○堀内(照)委員 今後拡大していくということですが、私は、そういう矛盾があるんだと思いますので、ぜひ検討を進めていただきたいと思います。
 切れ目のない支援ということで、もう一点なんですが、保育所の次は小学校の入学ということになると思うんですが、低所得者に対しては、入学準備などの貸し付けや就学援助といった支援があります。
 私、きょうぜひ取り上げたいのは、先ほどもちょっとありましたけれども、いわゆる放課後児童クラブ、学童についてです。学童保育の保育料への支援がないんですね。これはぜひ必要じゃないかと思っております。
 放課後児童クラブは、運営主体によって保育料がまちまちであります。これは運営主体別に保育料負担が幾らになっているかということをつかんでおられるでしょうか。
○香取政府参考人 御答弁申し上げます。
 放課後児童クラブにつきましては、保育等と違いまして、一人の子供について幾らというお金の出し方ではなくて、各クラブ単位に助成を行うという形になってございますので、基本的には、利用料の設定は、各クラブ、あるいはクラブを運営している例えば自治体であれば自治体の判断ということになります。
 利用料につきましては、私ども、徴収をしているかしていないか、あるいは減免を行っているか行っていないか、あるいはその対象はどうか、あるいは利用額の平均は幾らかというのは、これは市町村単位では把握しておりますが、運営主体別の利用料の額というのは、そういう意味ではそういう形での調査を行っておりませんので、調査をしておりません。
 ただ、今申し上げた市町村単位ということで申し上げますと、利用料の徴収を市町村単位で行っているところが千三百二十、行っていないところが二百八十三。利用料の減免は、この千三百二十の市町村のうち千九十七で行っておるということでございます。
 利用料金ですが、二十六年十月の調査でありますと、おおむね四千円から六千円程度とお答えになったクラブが大体全体の三分の一、三二%ということで、水準としてはそれくらいの水準。これをベースに、生活保護世帯でありますとか、それぞれのクラブの判断で減額あるいは免除を行っているということでございます。
○堀内(照)委員 これはぜひ運営主体別でもつかんでいただいて、実態に合わせた支援が必要じゃないかと私は思っているんですね。
 実は、私の子供が学童保育に今通っておりまして、その学童は父母会運営であります。一昨年度、私の妻が会計を担当して、非常に苦労していたんですが、保育料は一万五千円なんです。それで、周りには公の学童保育もあるんですが、そこは四千五百円の利用料、延長料金やお菓子代を含めても七千円で、それでも倍以上うちの学童は保育料が、それだけ負担していただかないと運営が成り立たないというのがあるんですが、しかし、校区に公の学童がないことで、父母で運営をずっと続けているわけなんですね。
 保育料が高いですので、例えば、就学援助を受けている家庭に対しては、うちの学童独自で、保育料を一万五千円から一万円に減額するという制度もつくっております。しかし、ことしの一年生で、入所説明会に来られたり問い合わせもいろいろいただいたわけですけれども、なかなか、費用負担ということもあって、二、三人が入所を諦めたということになりました。
 学童保育自体、神戸市からも助成があるわけですけれども、非常に運営が厳しい中でありますが、そして、昨年度の決算は、ちょうど保育料の減額分、独自に一万五千円から一万円に減額している、その額が赤字になるということになりました。それでも、通ってくる子供たちのためにということで、独自の減額制度を続けているわけであります。
 大臣にぜひ最後にお答えいただきたいんですけれども、子供の居場所づくりとして、保育所の保育料の減免制度はあるんだ、それから、いろいろなメニューの中に、放課後児童クラブが終わった後の居場所づくりということで、子どもの生活・学習支援事業の補助メニューはあるんです、しかし、学童、放課後児童クラブへの保育料の軽減策がない。
 小学校から帰ってきて夕方までの時間、学童に通えない子は一人で過ごすことになるわけであります。学童が終わった後は、生活、学習援助ということでいろいろなメニューが今あるわけですけれども、しかし、一番、学校から帰ってきたその時間は、費用負担の関係で学童に通えないと、一人で過ごすということになるわけであります。これはちょっと何ともちぐはぐな、一方で終わってからの支援はあるけれども、学童の間がなかなかそれで行けないということになると、ちぐはぐな話になるなと私は思っております。
 一昨年、実は神戸市長田区で小学校一年生の女の子が、まさにこの夕方の時間帯、一人で過ごしていて殺害されるという痛ましい事件も起こりました。
 全ての必要とされる子供が学童保育に通えるように、この保育料の減免制度もぜひつくるべきじゃないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 放課後児童クラブにつきましては、整備を進めるという意味において政府もプランを持ってやっているわけでありますし、働く女性がふえる中で、特に低学年のお子さんを持っていらっしゃる方々にとっては大変大事な居場所になってきているわけであります。
 この利用料について、今お話がございましたが、運営費の二分の一相当を保護者に負担していただくということが基本であるようでございますが、市町村が自由に設定できる仕組みとなっております。経済的に厳しい御家庭については、保護者の所得の状況に鑑みて減免措置を講ずることも市町村の判断で可能となっているわけでございます。
 実際に、放課後児童クラブの事業内容等については、利用料の設定を含めて、地域の実情などに応じてさまざまな創意工夫を図って今日を迎えているわけでありまして、比較的自発的なそれぞれの地域での制度になってきているということでございます。減免措置についても、クラブ実施市町村千六百三の約七割、千九十七が実施をしていると私どもの調べではなっております。
 このように、利用料は市町村が地域の実情などに応じて独自に設定をしていることから、国が一律の仕組みをつくるかどうかということについてはさまざまな御意見があるんだろうなというふうに思うわけでございます。国からの助成、財政的な支援をという先生の御指摘でございますけれども、この辺につきましては、さらなる御議論をいただければありがたいなというふうに思っております。
○堀内(照)委員 今もありましたように、減免制度がかなりのところでやられている。しかし、その減免制度のあり方も、市町村が減免制度をつくっている場合もあれば、私の子供が通っているところのように学童独自に減免制度をつくっている、いろいろなものがカウントされて一千九十七という数字なんだと思います。
 それだけに、確かに一律ということではいかないんだというのはよくわかるんですが、そういう独自にやっていることもしっかりつかんでいただいて、独自の減免制度を国からどう支援ができるのか、そういう角度で検討も進めていくということは可能なんじゃないかと思うんですが、大臣、もう一度、その点でいかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 御指摘のように、この制度そのものが割合自発的に盛り上がってきた制度でもございまして、むしろ、これに対して、整備についても国が統一的な支援をしようということを言うようになってきたということでありますから、それぞれがそれぞれの工夫をされていると思うので、今先生御指摘のように、どういうふうな市町村がどのような支援をしているのかということをもっと立体的にしっかりと踏まえた上で、私どもとして、女性がますます働き、また子供たちを健全育成するためにこういう場をしっかりと整備していくということを、両々相まって進んでいくべきものでしょうから、調査をしっかりやっていくことについては、やっていきたいというふうに思っております。
○堀内(照)委員 ぜひ進めていただきたいと思っております。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。