国会論戦・提案

育休取得要件緩和を 衆院厚労委 堀内氏が求める

日本共産党の堀内照文議員は11日の衆院厚生労働委員会で行われた雇用保険法等改定案の質疑で、失業給付水準の引き上げや非正規労働者の育休取得要件の緩和を求めました。

 堀内氏は、失業給付の基本手当を受給中に再就職できた人は2割にすぎず、前回の雇用保険法改定時の付帯決議で検討を求められた「基本手当の改善」の実施を迫りました。

 塩崎恭久厚労相が「労働者のモラルハザード(倫理観の欠如)の観点の意見もある」と後ろ向きの姿勢を示したのに対し、堀内氏は「規制緩和で雇用を不安定にしたのは一体誰だ」と追及。現行法が定めた「生活と雇用の安定」のため、受給期間制限の廃止や国庫負担拡充も求めました。

 非正規労働者の育休取得では、育休後も働き続けることができた人は4%だけで、利用できない人が圧倒的だと指摘しました。厚労省雇用均等・児童家庭局の香取照幸局長は法案にある要件緩和について、育休申し出時点で継続雇用の期間が1年以上であるとともに、労働契約が休業中の1年6カ月以内に満了することが明らかな人以外はすべて対象だと述べました。

 堀内氏は、「非正規労働者はささいなことで雇い止めになるので心配」「妊娠=退社になるのが現状」という女性たちの声を示し、育休取得要件の緩和に「さらに踏み込むべきだ」と主張しました。

2016年3月15日 しんぶん赤旗 より

 

 

議事録(2016年3月11日厚生労働委員会)

○堀内(照)委員 おはようございます。日本共産党の堀内照文です。
 きょう三月十一日、東日本大震災から五年ということであります。私も、二十一年前の阪神・淡路大震災の被災者であります。改めて、犠牲になられた方への哀悼の意を表するとともに、御遺族や被災者の皆様に心からのお見舞いを申し上げたいと思います。
 早速、質問に入らせていただきます。
 本会議の質問に続きまして、まずは雇用保険法等改正案についてお伺いしたいと思います。
 本会議で私は、給付水準の引き下げや受給資格要件の制限などによって、完全失業者が二百万人を超えているにもかかわらず、基本手当の受給者が四十一万人、二割しかカバーできていないと指摘をしたところ、大臣からは、完全失業者の中には雇用保険の対象とならない方もいるなど、単純な比較は困難だという御答弁でありました。
 それでは、お伺いするんですが、雇用保険の失業給付について、基本手当を受給中に再就職ができた人というのは全体の何%なんでしょうか。
○生田政府参考人 お答えいたします。
 雇用保険の基本手当の受給手続を平成二十四年度中に行った方のうち、基本手当受給中に再就職した方の割合は、平成二十七年五月末現在で二二・八%でございます。なお、この二二・八%のほか、待期期間中に、あるいは給付制限期間中に再就職した方が一三・三%いらっしゃいます。
○堀内(照)委員 やはり、失業給付を受けながら就職活動ができた人というのは二割程度なんです。つまり、あとの人は、就職が決まったのが給付制限中か給付期間が切れてからでありますから、もしくは、いまだ就職が決まらない、切れてもなお決まらないという人もいらっしゃる。ですから、収入面で本当に不安を抱えながらの求職活動を余儀なくされているということなんだと思うんです。だからこそ、私は、給付水準をもっと引き上げることが必要だと指摘をしたわけであります。
 本会議でも指摘をしましたけれども、前回改正時に、生活安定機能を充実させるための基本手当の改善についての検討をと、衆参両院で附帯決議が上がっております。大臣、この決議をどう受けとめておられるでしょうか。
○塩崎国務大臣 平成二十六年の附帯決議も踏まえて、今回、基本手当のあり方については、昨年の夏以降、労働政策審議会雇用保険部会において精力的に検討をいただいてまいりました。
 具体的には、この附帯決議などを踏まえて、基本手当受給者の再就職状況を、今御質問もございましたけれども、基本手当支給額と再就職時の賃金の状況などのデータに基づいて検討を行っていただきまして、その中で、労使双方からさまざま意見が出されました。
 労働者代表委員からは、現在の雇用保険の財政事情や最低保障の考え方などから給付水準の引き上げや給付制限期間の短縮を行うべきではないかという御意見が出された一方で、使用者代表委員からは、基本手当受給者の再就職状況の指標について、前回改正のとき、つまり二十六年の改正のときと変化が見られないことや、モラルハザードの観点などから見直しの必要性が乏しいのではないかという御意見が出されて、引き続き検討ということになりました。
 今回の法案は、附帯決議の趣旨を踏まえて、労働政策審議会において真摯に検討された結果に基づいて立案したものでございます。
○堀内(照)委員 今、大臣は労政審等の経過を説明されたんですが、私が聞いたのは、基本手当の改善の検討ということが具体的に明記された附帯決議が上げられているわけであります。その受けとめということでお聞きしたんですが、再度、いかがですか。
○塩崎国務大臣 今申し上げた経緯の中にさまざまな御意見がありましたが、私どもとしては、この附帯決議で、基本手当の改善及び雇用保険料率の引き下げについて検討を行うということでございました。
 そういうことで、生活安定機能を充実させるための基本手当の改善という観点はしっかりと踏まえた上で議論をしてまいったわけでありますので、それはやはり、今申し上げたように、さまざまな御意見があるということを踏まえた上で、この附帯決議の定めにのっとって議論をさせていただいたということでございます。
○堀内(照)委員 さまざまな意見があるということで、労政審の報告では、今大臣が言われたように、労働者側、使用者側双方の意見が両論併記という形で、引き続き検討ということなんだと思うんですが、私、この使用者側のモラルハザードという言い分、これは本当に許しておいていいのかと思うんです。
 この間、雇用の規制緩和を求め、不安定雇用をつくり出したのは一体誰なのか。内部留保を三百兆円もため込みながら、それに見合って労働者の賃金や雇用というのがよくなっていない。ふえているのは非正規雇用が多いわけでありますから、雇用のモラルハザードというんだったら、では誰がつくり出したんだと私は本当に問いたいと思うんですね。
 正社員の有効求人倍率は〇・八、本当に就職活動というのはなお厳しいものがあるわけであります。だからこそ、この生活安定機能を充実させるための基本手当の改善、これが本当に求められていると思うんです。
 雇用保険法は、給付を行うことで、労働者の生活及び雇用の安定を図るとともに、求職活動を容易にする等その就職を促進することを目的としている。ですから、受給期間制限の廃止や給付水準をしっかり引き上げていく、日数の拡大ですとか、そういった法の目的にもある生活と雇用の安定、求職活動を容易にする、そういう水準に引き上げるべきだと思うんですが、大臣、いかがですか。
○塩崎国務大臣 今、基本手当を充実すべき、こういうお話がございました。
 先ほどのモラルハザードの問題などについて、今先生から問題点の指摘もございましたが、やはり、失業の長期化、それから、それに伴う労働者の言ってみれば職業能力の低下を防止するためにも、できる限り早期に再就職ができるということが大事であって、それを支援するという観点も、生活保障とともにこの雇用保険にはあるのではないかというふうに考えておりまして、今般の法律案において、再就職手当の給付率を引き上げることとしているわけであります。
 私どもとしては、やはり、あわせて、ハローワークにおいて、雇用保険を受給されている方々が希望する職種にできる限りつけるように、引き続いて、個々の求職者の状況とか、あるいは特技というか能力などに応じたきめ細かな就職支援を行って、できる限り失業の期間が長くならないように、御本人にもそれぞれ御努力をいただきながら、しっかりとこの制度でもってお支えをし、また支援をするということをやることを本旨としていくべきだというふうに考えているところでございます。
○堀内(照)委員 できるだけ早期にということだったら、給付制限の期間があるということ自体、やはりなくすべきだと思うんですよ。
 若い世代は、そもそも低賃金で、数百万円の奨学金の返済を抱える、貯蓄などもない中、離職してしまうとたちまち収入が途絶えるわけです。そこで、次の職を探す間の給付がなければ、まずは食いつなぐというために、ブラックバイトなどでもとにかく働かざるを得ないということに追い込まれるわけです。安定した雇用に結びつく道が遠のくばかりだ。
 ですから、私、法の目的こそ実現されるためにも、給付水準の引き上げ、これはぜひこの立場に立つべきだ、こう思うんですが、大臣に再度お願いしたいんです。
○塩崎国務大臣 この制度自体が、これまでいろいろやってきて、改革をしてきておりますけれども、そういう中で、先ほど申し上げたとおり、失業の状態の長期化というのはやはり避けるということで、できる限りの早期の再就職を支援しないといけない、それも計画的な就職支援というものが行われなければいけないんだろうというふうに思っています。
 そういう意味で、基本手当の支給とハローワークにおける再就職支援というのをうまく組み合わせた上で、雇用保険受給者の再就職を支援するということになるべきだというふうに思っておりまして、先ほど申し上げたように、今般のこの法律案では、再就職手当の給付率を引き上げるなどとしているわけでございます。
 繰り返しになりますけれども、やはり、それぞれ個々の求職者の職業能力も低下をしないようにするためにも、できる限り早く再就職ができるようにしていくことが重要でありますので、さまざま考慮をする中で、基本手当については、今回、特に引き上げるということはしていないということでございます。
○堀内(照)委員 基本手当と就職支援、これは両方大事だということは答弁であったと思うんです。
 だからこそ、私は、基本手当の方はやはりまだ今は実態に見合っていない、水準の引き上げが必要だということを重ねて申し上げたいと思うんです。
 国庫負担について伺います。
 これも何度も国会の附帯決議で本則に戻せと指摘され続けてきました。労政審の報告でも、「法附則第十五条の「できるだけ速やかに、安定した財源を確保した上で国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとする」との規定に基づく措置を講ずるべきである。」と指摘されています。
 ところが、大臣の本会議の答弁では、経済財政諮問会議で取りまとめられた方向で検討するというものでありました。
 財政審の建議では、さらに踏み込んで、一定規模で国庫負担を停止する方向で速やかに検討を開始する、こう書かれているんですね。
 大臣、これは一体どういう方向で検討されるんでしょうか。こんな、国庫負担停止なんということを検討されるんでしょうか。
○生田政府参考人 まず、財政審の建議の位置づけについて御説明をしたいと思います。
 財政制度審議会につきましては、財務大臣の諮問機関でございまして、一方、雇用保険の国庫負担のあり方につきましては、雇用保険法の第六十六条あるいは附則の十三条、十五条に規定されてございまして、あくまで労働政策審議会で諮問いただくような事項でございます。諮問して、答申をいただく事項でございまして、公労使で御議論いただくものというふうに承知しております。財政審の建議によりまして、国庫負担の本則復帰も含めまして雇用保険行政のあり方が決定されるわけではないというふうに考えてございます。
 国庫負担の当面のあり方につきましては、私どもとして、労働政策審議会の雇用保険部会の考え方はもちろん踏まえるわけですけれども、昨年末の経済財政諮問会議の考え方でも、さまざまな要素を考えながら検討していくというふうにされてございます。
 昨年の経済・財政再生計画の改革工程表の表現をそのまま使いますと、積立金や雇用保険料の水準、経済雇用情勢の動向、ここからが重要なんですけれども、雇用保険法附則第十五条の規定、国庫が果たすべき役割等を勘案して、二〇一八年度末までに関係審議会等において検討し、結論を得て、検討の結果に基づいて必要な措置を講ずるとされてございまして、この関係審議会等と申しますのは労働政策審議会のことでございますので、その場で公労使できちんと議論していきたいというふうに考えてございます。
○堀内(照)委員 どういう方向を向いているのかということを、大臣、ぜひ最後、この問題での答弁、国庫負担をどうするのか。
○塩崎国務大臣 経緯と今のスタンスについては、今局長から御答弁申し上げましたけれども、基本的に法律で、雇用保険法の附則の第十五条で、「安定した財源を確保した上で附則第十三条に規定する国庫負担に関する暫定措置を廃止するものとする。」というふうに定められているわけで、四分の一に戻せ、法律では附則でこういう御指示をいただいているわけであります。
 ですから、それが基本でありますけれども、積立金とか先ほど申し上げた雇用保険料の水準等々を総合勘案して、二〇一八年度末までに関係審議会等において検討し結論を得る、検討結果に基づいて必要な措置を講ずる、こういうふうになっておりますので、基本は、今申し上げたように、私ども、法律に従って行政を執行するのが政府でございますのでそういうことでありますけれども、次の措置に向けては、今申し上げたような改革工程表で定められたことを勘案しながらこの方針にのっとって検討していこう、こういうふうに考えているところでございます。
○堀内(照)委員 国庫負担が本当に守られるのか、本当に私は不安、危惧を覚えるわけです。これはしっかりやはりやるべきだとここは申し上げておきたいと思います。
 シルバー人材センターの要件緩和について伺います。
 収益を目的としないシルバー人材センターが一般就労と同様の労働者派遣を進めると、安価で条件の悪い就労が広がるんじゃないか、私はそういう懸念を本会議でも指摘しました。
 実際に、要件緩和を都道府県が判断する上での具体的な指標、これはどうなっているのかということで、本会議でもお尋ねをしましたが、さらにこれを、具体的にどうなるのか、地域の高齢化の状況や緩和しようとする業種等の求人の充足率などを想定しているということでありますが、どんな指標がどのようになれば緩和できるのか、できないのか、ここを具体的に示していただきたい。
 それから、就労が請負と派遣が混在する、そういう危惧も私は指摘をしましたが、ガイドラインを策定するんだということでありました。そのガイドラインはいつできるのか、これはちょっとあわせて御答弁いただけますか。
○広畑政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、シルバー人材センターの要件緩和の基準でございます。
 今委員御指摘のとおり、都道府県知事が指定する業種と職種については、要件緩和によって高齢者の就業機会の確保に寄与することが見込まれるものであって、かつ、厚生労働省令で定める基準に適合するものであることとしております。
 具体的には、一つは、競合する事業者の利益を不当に害することがないと認められること、二つ目は、他の労働者の就業機会等に著しい影響を与えることがないと認められることを考えてございます。
 具体的な指標といたしましては、御指摘いただきました、地域の高齢者の労働力人口や就業率、シルバー人材センターの職業別の受注の件数、要件緩和を行おうといたします業種等における求人の充足率などを想定してございます。こうした指標をもとに、都道府県において総合的に判断していただくこととしてございます。
 もう一つ、シルバー人材センターのガイドラインについてでございます。
 委員御指摘のとおり、この件につきましては、昨年十二月に取りまとめられました労働政策審議会の建議を踏まえまして、シルバー人材センターの適正就業確保のためのガイドラインを策定することとしてございます。
 ガイドラインには、シルバー人材センターが業務の受注や高齢者への依頼に当たって留意すべき事項を定めることとしてございます。
 今後、ガイドライン策定のための検討会を立ち上げ、留意する事項を定め、来年度のできるだけ早い時期に取りまとめができるように進めてまいります。
○堀内(照)委員 これは四月一日施行なんですね。ところが、これだけの重大な緩和がされるのにその基準もまだわからないし、それから、ガイドラインというのも、これから策定して来年度の早い時期にということですから、本当にこれでいいんだろうか、シルバー人材が本当に適正な高齢者の雇用を守りながら、それから他の就労者の雇用にも影響しないようなことに本当になっていくのか。私、これはもうちょっときちんと示すべきだと思うんです。
 ぜひ、これはアウトラインでも、もしくは考え方でも、もう一歩踏み込んで示していただくことはできないんでしょうか。審議に資するように、早く示していただくことは。
○広畑政府参考人 今御指摘いただきました厚生労働省令で定める基準につきましては、施行が四月一日を予定してございますので、それに間に合うようなスケジュールを考えてございます。
 それからもう一つ、ガイドラインにつきましては、いろいろ問題となります事象をできるだけ幅広く集めたいと思っておりますが、遅くても秋ぐらいまでには出せるように検討してまいりたいと思っております。
○堀内(照)委員 法案審議に間に合わないわけなんですよね。ですから、ちょっとこれはもう少し、きちんと考え方を示していただく必要が私はあると思うんです。
 委員長、ぜひ、厚労省から、ペーパーで、考え方なりアウトラインなり示していただくということを求めたいと思うんですが、いかがですか。
○渡辺委員長 理事会で協議いたします。
○堀内(照)委員 育児休業取得について伺います。
 有期契約労働者の育児休業取得の要件が緩和をされます。女性が多いだけに本当に大事な問題だと思います。
 非正規労働者でどれくらい、出産をまたいで就労、就業が継続しているのか、また育児休業の制度を利用できているのか、ここが本当に大事だと思うんです。出産前有職者のうち、子の出生後一年の時点で就業継続していた者の割合、及び、そのうち、育児休業を取得して就業継続した者の割合は幾らになっているでしょうか。
○香取政府参考人 御答弁申し上げます。
 二〇一〇年に、国立社会保障・人口問題研究所が第十四回の出生動向基本調査というものを行っております。
 これによりますと、パートや派遣で働いている女性で、出産前、つまり妊娠時に就業されていた方のうち、出産後に継続就業されていた方の割合は一八%、そのうち、育児休業を取得して継続就業された方の数は四%と承知しております。同様に、これを正規職員の場合で申し上げますと、就業継続が五二・九%。育児休業取得者が四三・一%、こういう数字になってございます。
○堀内(照)委員 今ありましたように、全然少ないわけであります。
 非正規労働者では、育児休業が利用できて就業が継続できた人は、わずか四%であります。だからこそ、この要件緩和は本当に求められていると思います。
 今度新たに、一つは、当該事業主に引き続き雇用された期間が一年以上であること、もう一つは、子が一歳六カ月に達する日までにその労働契約が満了することが明らかである者を除くとされております。
 大臣は、本会議の答弁で、この要件緩和の効果ということで、粗く見積もってということでありますが、有期労働者の育休取得が六万人ふえるという答弁でございました。しかし、現状は今、四%とあったように、圧倒的に少ないわけですから、さらに踏み込むことが私は必要ではないか。
 少なくとも、一つ目の要件の、一年以上雇用を継続されている人であれば取得できる、こういうことも必要ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 育児休業というのは、育児を理由とする雇用の中断を防ぐ、その雇用の継続を図るということが大目的でございます。
 これまで、有期契約労働者に関しましては、三つの要件を満たさないといけないということでありましたが、今回、そのうちの二番目の、子供が一歳以降も雇用継続の見込みがあることというものを削除するということが一番大きな変更で、もう一つは、二歳までの間に更新をされないことが明らかである者を除くというときの、二歳までというのを一歳六カ月までとするのが変更であります。
 有期契約労働者のうちで、休業することによって雇用の継続が相当程度図られる方を対象とすべきと考えているわけでございまして、具体的には、申し出時点で一年以上継続して雇用されていること、そして一歳六カ月までの間に更新されないことが明らかでない方、この双方を満たす方を育児休業取得の対象としたわけでございます。
 今先生からの御提案で、申し出時点で一年以上継続して雇用されていることのみの要件にするということになりますと、あらかじめ復帰しないことがわかっている方、すなわち育児休業を取得しても雇用の継続が見込めない方についてまで休業させることを事業主に義務づけることになるということもあるわけでございまして、御指摘のような要件緩和になりますと、育児休業の趣旨に照らして、これは適当ではないのではないかというふうに考えているところでございます。
○堀内(照)委員 女性労働者の皆さんの声を聞きますと、仕事はとても充実していて長く勤めたいと考えているが、非正規のために雇いどめがささいなことで起きてしまうので心配だ、妊娠イコール退社となってしまうのが現状で、育休がとりにくいんだという声です。こういう声が後を絶ちません。政府も均衡待遇とは言うわけですから、女性労働者の多くを占める非正規雇用の方々が正規と比べて育休の取得にできるだけ差がないように、これも申し上げておきたいと思うんです。
 一つ確認なんですが、今回の要件緩和、今二つの点があるということですが、二つ目の要件がわかりにくいという声があります。
 この理解の問題をちょっと確認したいんですが、これは一つに、更新されないことが労働契約に明記されている者、それから二つに、契約に更新の上限が定められ、その上限が子が一歳六カ月に達する日までに到来する者、この二つを除くという、この理解でいいのかということを確認したいんです。
○香取政府参考人 御答弁申し上げます。
 ただいまの点でございますが、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、有期労働者の方でも就業継続ができるだけ可能になるように休暇をとっていただくということになりますので、今お話のありました二つの要件ですが、具体的に申し上げますと、まず一つは労働契約の内容がどうかということと、あと、休業を申し出た時点でどういう事情になっているかということを確認して判断をするということになります。
 事業主から書面または口頭で労働契約の更新はいたしませんということがあらかじめ明示されている、かつ、申し出の時点で子が一歳六カ月に到達する日までの間に労働契約が終わるということがあらかじめ明らかである、それから、同様に、書面または口頭で更新の回数の上限が明記されていて、その更新の期限というのが子の一歳六カ月の間に到達をするということで、いずれの場合も、労働契約が、休業期間中、一年六カ月の間に満了するということが明らかである、こういう方については、休業期間中に、もう雇用が終わるということが明らかだということになりますので、こういう方は除外をいたします。逆に言えば、それ以外の方については基本的には申請ができるという形にするということでございます。
○堀内(照)委員 確認しておきたいと思います。
 最後に、野党提案の介護人材確保の特措法について伺います。
 本法案は、額としてはまだ第一歩ではありますけれども、しかし、賃金を引き上げるというメッセージが介護や障害関連の労働者に伝わるということは、本当に大事な意味を持っているんだと私は思うんです。
 一昨日のこの委員会でも、保育士の処遇改善も大問題になりました。この点では、保育士の処遇を改善するということも、やはり待ったなしの課題だと思うんです。その点、所見を伺いたいと思っております。
○山井議員 御質問ありがとうございます。
 御指摘のように、介護職員の賃金引き上げのみならず、保育士の賃金引き上げ、これも待ったなしであります。ここにもその要綱が既にでき上がっておりますが、私たちも、来週火曜日には党内手続を終え、そしてほかの党にも呼びかけて、介護職員の賃金引き上げの法案とともに、新しく用意しております、保育士など、幼稚園教諭も含めまして賃金引き上げの法案、これについては与野党違いはないと思うんですね、待機児童政策は待ったなしですから、ぜひとも皆さんの御賛同を得て速やかに成立させて、それこそが待機児童対策の解決に大きな一歩となることと確信しております。
 ありがとうございます。
○堀内(照)委員 ありがとうございます。
 終わります。