国会論戦・提案

2015年08月28日

「障害年金支給の等級判断問題」と「確定拠出年金の問題点」で質問

障害年金支給して 堀内氏 等級判断問題で強調

 日本共産党の堀内照文議員は8月28日の衆院厚生労働委員会で、障害年金の精神・知的障害の等級判定に関する検討会がまとめたガイドライン案の問題点をただし、「本来、支給できるはずの人に支給できていない現状こそただすべきだ」と強調しました。

 堀内氏は、現在では9割近くが障害基礎年金が支給される「2級」と認定されている状態の人が、ガイドライン案では「2級か3級」とされ、障害基礎年金が支払われない3級とされる危険性を指摘。「目安が事実上、原則化する」と追及しました。

 厚労省の樽見英樹審議官は、「あくまで参考。総合的に評価されている」などと弁明しました。

 堀内氏は、支給基準の改定が行われた心疾患では、手術をしたとはいえ改善したとはいえず“これ以上悪くならないよう調整しながら暮らしている”状態なのに「安定」と判定され、障害年金が受けられなくなる事態が起こっていることを指摘。「生活能力は変わらないのに退院したら年金支給されなくなった」などの声も紹介しながら、「格差是正は“ならす”ことが目的ではないはずだ。新たな無年金者を作ってはならない」と強調しました。

 堀内氏は認定のあり方について▽他分野の専門家も含めた合議制にし、書類審査だけでなく面談も行い、認定医も増やす▽検討会に障害者家族や関係団体などの当事者を参加させる―の2点を提案。塩崎恭久厚労相は「当事者の意見を聞いて作成することが重要」と答えました。

2015年9月1日(火)しんぶん赤旗より

確定拠出年金制度について質問

確定拠出年金制度の運用リスク等の問題を指摘しました。

※詳細は動画・議事録にて

 

 

◆議事録 2015年8月28日 衆議院厚生労働委員会

○堀内(照)委員 日本共産党の堀内照文です。
 限られた時間ですので、早速質問に入らせていただきます。
 きょうは、まず法改正の目的についてです。
 法文上では、高齢期に係る自主的な努力を支援し、もって公的年金の給付と相まって国民生活の安定と福祉の向上に寄与するとしておりまして、この委員会でも同趣旨の答弁がありました。
 しかし、これも議論がありましたけれども、日本再興戦略二〇一四では、「金融・資本市場の活性化」の項目に確定拠出年金の普及がうたわれております。この中を見ますと、ここに本当の目的があるのではと思うわけでありまして、なぜこの日本再興戦略で、確定拠出年金の普及がこの「金融・資本市場の活性化」の項目に出てくるのか、大臣にお伺いしたいと思います。
○塩崎国務大臣 今回御審議をいただいておりますこの法案は、いわゆる人生設計というかライフコースとか働き方の多様化が進んでいるわけでありますが、そんな中で、企業年金の普及拡大を図るとともに、老後に向けた個人の継続的な自助努力を支援する、さっき自助、共助、公助というのがありましたが、その自助を支援する、そのために確定拠出年金等の法改正を行うということでございます。
 今回の法改正の目的は、あくまでも企業年金の普及拡大、そして老後に向けた継続的な自助努力の支援ということで、結果として資産運用の活性化につながって、我が国の中長期的な成長に資する、そういう可能性があるものだということから、日本再興戦略の全体構成も踏まえて、金融資本市場の活性化等の項目に位置づけたものでございまして、金融資本市場の活性化自体を目的としたものではございません。
○堀内(照)委員 これは前回も、高橋委員の質問に、結果としてとおっしゃったわけですが、私は、結果としてという生易しい話じゃないなと思うんです。再興戦略の文章の中では、確定拠出年金制度全体の運用資産選択の改善ということがうたわれており、まさに金融資本市場の活性化のために具体化されたものだと読めるわけであります。
 この間議論のありました元本保証型商品の提供義務づけを外すことは、まさに、預金を中心にした運用から株式への運用ということで、その象徴だと思うわけですが、加えて今回、デフォルト商品の扱いを法定しております。現在設定されているデフォルト商品のうち、元本保証は九八%を占めています。今回、デフォルト商品の運用方法の設定を通知からわざわざ法定するのも、この分野で投資をふやそうということが目的ではないか、投資への誘導をするものではないかと思うわけですが、いかがでしょうか。
○塩崎国務大臣 今回さまざまな点の改正をお願いしているわけでございますけれども、加入者が適切な運用商品をみずから選択できる環境を整備するということとともに、そうした対応を講じてもなおみずからが商品を選択することがなかなか難しいという方、こういう方々のための措置として指定運用方法の規定の整備を行うということとしているわけでございます。
 具体的には、指定運用方法を法律に位置づけるとともに、指定運用方法の内容に係る周知や商品選択を促す通知など、より加入者本人によります商品選択につながるような手続を法律上整備することとしているわけでございます。
 こうした措置は、加入者のよりよい運用商品の選択を通じた老後資産の形成に資するために行うものであって、単に投資をふやすとかいうようなことを目的にしているようなものでは決してないわけでございますので、あくまでも老後の生活の厚みを増すということのための法改正というふうに御理解を賜れればというふうに思います。
○堀内(照)委員 私は、今運用されている通知とこの法案の文章を読み比べまして、これは全然書きぶりが違うなと思ったんですね。
 通知では、「設定する運用方法として、元本確保型に限らず、例えば、株式や債券など複数の資産の組み合わせによりリスクが分散され、資産分散効果や時間分散効果が得られる運用方法なども、年金のような長期運用においては、安定した運用成果が期待できることから、労使で十分に協議し設定すること。」とされているわけですね。
 それが、今回の法案では、「運用の方法は、長期的な観点から、物価その他の経済事情の変動により生ずる損失に備え、収益の確保を図るためのものとして厚生労働省令で定める基準に適合するものでなければならない。」と。
 通知では、元本保証型に限らず例えば株式うんたらかんたらなんですけれども、今度の法案では、最初から、長期的な観点から物価その他の事情云々ということで、ここでも議論になりました物価云々ということで、元本保証は実際は目減りするんだ、そういうリスクもあるということで議論がありましたけれども、これを読んでいますと、まるで元本保証型はだめだと言っているように今度の法文上読めるわけですけれども、そう言えないでしょうか。
○香取政府参考人 この点は当委員会でも何度も御答弁申し上げておりますが、やはり、これは老後の生活のために毎月毎月何がしかのお金を掛け続けて運用していくということになりますので、基本的には、長期的に安定的に運用するということとあわせて、やはり老後の資金として、それがきちんと経済変動等に合わせて適切に管理運用されるということが大事だということになります。
 これは前回も答弁申し上げましたが、多くの方はこれまで、老後の備えというと生命保険を買うか貯蓄をするかということでやってこられたので、なじみがあるという意味では、いわゆる元本保証、簡単に言うと定期預金ということなわけですが、やはり今後の経済状況を考えたときに、ある意味、元本が保証されていれば老後生活が保障されている、そういうふうに例えば考えるということを前提にそれこそ元本保証をデフォルトで考えるということですと、やはりそれは実際に経済状況に対応した運用ができない、あるいは老後の資金が確保できないということになります。
 やはり、今回は、運用は経済状況に合わせてそのときそのときで考えていかなければいけないものですので、そういった考え方に立って、まずそもそも本人がきちんと選択をする、選択をできるような情報を提供するという投資教育の強化ということとあわせて、いわゆるデフォルト商品については、いわばニュートラルな形で経済状況に対応した選択ができるようにしてくださいということで申し上げたので、元本保証がいいとか悪いとか、こちらをお勧めするとか、やめるとかというような趣旨で今回の法律改正を考えているわけではございません。
○堀内(照)委員 しかし、元本すら割れるよりはましなわけでありまして、投資へ向かわせるという懸念を拭えないわけです。
 この間、株価も大変下がっております。将来の年金を投機的な資金での運用に任せるということは、老後の安定を脅かすものだと言わなければなりません。
 年金部会の議論の中では、「公的年金を補完し、自助努力を促進するその他制度の重要性が相対的に高まっていくものと見込まれる」などと書かれているわけですが、そもそも公的年金の比重を低めてきたのはこの間の政治であって、それを進めておきながら、自助努力で補完せよ、しかもリスクまで背負わせるというのは本末転倒だと指摘をして、この切り下げられていく公的年金の代表的な事例として、きょうは障害年金の問題を取り上げたいと思っております。
 このたび、精神、知的障害の等級判定について都道府県格差が問題になりまして、検討会の開催、ガイドラインの策定へと今進んでおります。なぜ都道府県格差が生じたのか、その原因について厚生労働省としてどう捉えているのか、お答えください。
○樽見政府参考人 障害年金でございますが、障害等級に該当する場合に支給するという仕組みになっているわけでございまして、その障害等級ごとの障害の程度というものが政令で定まっておりまして、より詳細な基準として全国一律の認定基準というものが定められている。
 障害基礎年金につきましては、各都道府県にございます日本年金機構の事務センター、そこで障害認定医というお医者様を委嘱しておりまして、認定医が認定基準をもとに医学的知見に基づいて個々の事例の判定を行って、認定基準に該当するものかどうかということの認定を行うという仕組みになっているわけでございます。
 御指摘のとおり、障害基礎年金の認定状況ということについて調査をいたしまして、その結果、精神障害あるいは知的障害については各県ごとの不支給割合にばらつきがあるということが確認をされたところでございます。
 精神障害、知的障害につきましては、身体障害のような場合とは異なりまして、一律の、例えば検査数値によって障害等級を判断するといったようなことがなかなか難しいという面がございまして、認定基準でも、日常生活の状況を総合的に評価するんだということになっているわけでございまして、各県ごとの認定医の方が認定の際にそれをどう考えるのか、何を目安にして考えるのかということについて、認定医の先生方の考え方に違いがあるということが認定の傾向に地域差が生じた要因の一つということではないかというふうに考えているところでございます。
○堀内(照)委員 障害種別ごとの等級非該当割合を見ますと、精神、知的の場合、これは二〇一二年ですが、非該当が〇%、つまり全て認定されたのは四県であります。一〇%未満が二十九県あるのに対して、私が住んでおります兵庫県は五五・六%も非該当、半分以上がはねられているということで、大変な格差なんですね。
 ガイドライン案が示されて、パブリックコメントも募っているわけですが、関係者から強い懸念が今表明されております。
 それにかかわって幾つか聞きたいと思うんですが、きょう、資料で、精神、知的障害者の方の診断書の裏面ですが、一ページ目につけておきました。この左側の「日常生活能力の判定」、七項目四段階で評価をすることと、右側の「日常生活能力の程度」、これは五段階評価ですが、これをそれぞれ評価して、二枚目に、そのガイドライン、目安なんですが、縦軸、横軸、それぞれ七項目四段階評価と五段階評価、判定と程度、それぞれありまして、クロスをさせて等級の目安にするということであります。障害基礎年金の場合は三級は不支給でありまして、二級か三級かというのが大事な境目になります。
 障害基礎年金の障害認定の地域差に関する調査によると、不支給割合が低い十県における精神障害、知的障害の年金支給状況を見ると、診断書の記載項目である「日常生活能力の程度」が(2)相当であることが障害基礎年金を支給する目安となっている一方で、不支給割合が高い十県においては、この程度がおおむね(3)相当が基礎年金支給の目安となっているとされているんですね。
 しかし、このガイドライン案を見ますと、(2)は二級じゃなくて三級になっております。(3)のところで、二級や、二級または三級ということであります。
 三ページ目に、その基礎年金の現状の認定状況の表もつけておきました。この二ページ目と三ページ目を見比べていただきますと、例えば、程度の横軸のところの(3)の縦の筋、それから判定の平均でいうと二・五以上三・〇未満のところなんかは、現状ではほぼ二級に認定されているのに、今度の判定目安では二級または三級ということになっているわけであります。
 なぜ、現状で九割近くも二級に認定されているにもかかわらず、今度のガイドラインでは二級または三級になってしまっているのでしょうか。
○樽見政府参考人 まず、今御提示いただきました資料でございますけれども、先ほど申し上げたように、地域差があるということが確認されたということで、ことしの二月以降、専門家の検討会というものを開きまして、この等級判定のガイドライン、いわば各地域ごとの目安に違いがあるとすれば、不公平があってはいけないので、それをできるだけ共通の考え方でそろえていこうという観点から専門家の方々に御議論をいただいているところでございまして、現在、この検討会で取りまとめていただいたガイドラインの案ということについて、パブリックコメントを行っているところでございます。
 そのガイドラインの案についてのことを今資料でお示しをいただいたということでございますが、このガイドライン案、御指摘のとおり、等級の目安として、日常生活全般における援助の程度というものを評価いたしました「日常生活能力の程度」という項目と、日常生活の場面ごとの援助の程度を評価しました「日常生活能力の判定」という、この二つの、これはいずれも、お示しいただきましたように、その方の診察をして申請をされるときの診断書にお医者さんが書いていただくことでございますけれども、それの状況の組み合わせで等級の目安というものを示すということがガイドラインの内容になっているわけでございます。
 日常生活の制限の度合いに応じて障害年金一級から三級まであるわけでございますが、実際の、今お示しいただいた三ページの方でしたか、最初に示したものでございますが、当初、事務方がこの検討会に示したたたき台ということで、これは実際に何級に認定された件数が最も多いかという観点から整理をしましたので目安を二級というふうにしていたわけでございますけれども、この検討会の議論の中で、三級と認定された件数も相当程度あるんだということで、むしろ総合評価、ガイドラインでこういう「日常生活能力の程度」「日常生活能力の判定」ということの組み合わせで目安を示しながら、さらにそれを総合評価するということがこのガイドラインの内容になっているわけでございますが、その総合評価の中で、その他のさまざまな要素を考慮して、二級と三級両方の可能性を慎重に検討する必要がある、検討会の議論でそういう意見があったということでございます。
 そういう意味で、まとめられた案につきましては、「二級又は三級」というふうにするとまとめられたということでございます。
○堀内(照)委員 総合評価ということなんですが、「日常生活能力の程度」の(2)というのは、「家庭内での日常生活は普通にできるが、社会生活には、援助が必要である。」という方でありまして、この点では、稼得能力、就労して生計費を稼ぐという点ではなかなか厳しい方も当然多く含まれているわけです。だからこそ、不支給割合が低い県ではここを二級の目安にしていたんだと思うんですね。しかし、このガイドラインでは二級にならない。
 認定医が総合評価を行うというんですが、この目安によって事務方であらかじめ等級を仕分けるというふうに聞いております。結局これでは、認定医が判定するのは、この「又は」のボーダーのところだけになりかねないんじゃないか。目安が事実上の原則化してしまうんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
○樽見政府参考人 現在パブリックコメントを行っているわけでございますが、このガイドラインにおいては、「日常生活能力の程度」と「日常生活能力の判定」の組み合わせで目安を設ける。おっしゃいますとおり、この目安の確認作業につきましては、認定医による審査の事前準備として事務担当者のところで行うことができるということでございますので、実際、その事務を効率的に進めるということとしては、日本年金機構の担当職員の方でこういう目安の確認作業というものは行うことになるというふうに思っております。
 しかしながら、この目安はあくまでも認定医が認定を行う際の参考でございまして、個別の認定に当たりましては、認定医が、具体的な症状などについての診断書の記載、それから御本人や御家族が作成した病歴に関する書類などを総合的に判断するということになっているわけでございます。
 そういう意味で、機械的な認定にはならないというふうに考えてございますし、機械的な認定ということにはならないように認定をしていただかなければならないというふうに考えております。
○堀内(照)委員 この点では日弁連から意見書も出ておりまして、「いったん目安が示されれば、この目安が原則化し、総合的考慮による等級判定の見直しが難しくなり、事実上、障害認定を厳しくする効果を持つおそれがあることは、介護保険制度の要介護認定や障害者総合支援法の障害程度区分認定においてもかねてより指摘されてきたところである。」と言われているんですね。
 私は、総合評価についても、これは時間がないのできょうはお聞きしませんけれども、幾つか例示がされておりまして、逆にそれが線引きの基準になってしまわないかと思うわけです。
 そういう懸念がなぜ強くあるかといえば、現にそうした事態が心疾患のところなど他の障害で起こっているからなんですね。
 先天性心疾患の方、手術を受けてペースメーカーを入れて生活をされています。チアノーゼはなくなりましたけれども、そのことをもって状態が安定していると判定されてしまいました。決していい状態で安定しているのではなくて、これ以上悪くならないようにということで生活しているわけで、仕事も制限勤務、しかし年金が切られ、無理をすると状態悪化する。
 別の事例では、きょうはその資料も、心疾患の診断書を四ページ目につけていますが、下の方の左側が大体その所見ですね。手術等によって症状がよくなるということで、ここの所見にあらわれない、しかし生活では困難だと。右側の2の一般状態区分というところがありますけれども、これでもエかオでないと年金給付に至らない。エという項目を見ますと、日中五〇%以上就床している、ほとんど半分以上寝ている状態。日常生活、社会生活ともに大変で、もうこれでは相当重くならないと年金支給に至らないわけなんです。
 心臓病の子どもを守る会の皆さんが、二十歳以上の方を対象にアンケートを行っております。重症の方が五七%、中等症が三三%、そういう対象の方ですけれども、一般状態区分はアかイでもう九割だというんですよ。
 ですから、心疾患の方のこういった状況を適切に評価されていないというふうに思うわけですけれども、いかがでしょうか。
○樽見政府参考人 今、心疾患ということでお話がありましたが、先ほど来お話に出ております精神あるいは知的障害ということと同様に、内部障害の方につきましてもその判定というのがなかなか難しいという要素があるということがございますが、こうした内部障害について、日常生活の制限の度合いということで、あわせて認定に当たって検討するということになっているわけでございます。
 いずれにしましても、認定現場の御意見ということも踏まえて、それぞれの病気の特性に応じて、まさに障害、その生活にどういう御不便が生じているかということを公正に評価して、制度の趣旨に合った形で障害認定を行うことができるようにしなければならないということについては、私どもも認識は共通であるというふうに思っております。
 具体的に、ここ数年でも、最新の医学的知見を踏まえた形で、個々の疾病ごとに、毎年二つか三つごと、病気について具体的な認定基準の改定ということをやってきております。私がこの職に参ってからも、二十五年は高次脳機能障害、二十六年は肝疾患、それから、実は心疾患の診断書の書き方というところについても見直しを行ったわけでありますが、ことしについては失語症、音声・言語機能の障害、あるいは腎疾患、聴覚障害ということについて行ってきております。
 これからも、個々の病気ごとの医学的知見の進歩、あるいは具体的な必要ということに注意をしまして、必要な対応を行ってまいりたいというふうに考えております。
○堀内(照)委員 なかなかそういう病状や症状に、実態に合った認定になっていないということで私はきょう申し上げているわけです。
 私のところにも、このガイドライン案が示される中で、同じ病状なのに等級が下がったとか、就労ということだけで支給が受けられなくなった、いろいろな声が寄せられております。格差是正といっても別にならすということが目的じゃないと思うんです。本来支給できるはずの人が支給できていない現状をどう正すのか、そのためのガイドラインでなければならないと思っております。本来受給できる人が受けられないという意味で、新たな無年金状態の人をつくってはならないというふうに思います。
 最後に、ちょっと時間がなくなりましたので、大臣に二問あわせてお伺いしたいと思うんですが、幾つか提案をしたいと思っています。
 一つは認定のあり方です。
 今、現状では、資料を最後につけておりますが、認定医が本当に少な過ぎると思うんです。その限られた人が一人で何百人もの認定作業をされているわけであります。この抜本的な見直しが必要だと思っています。せめて、この認定を、他分野の専門家も含めた合議制にしていくこと、書類審査だけでなくて本人などとの面談を行うこと、そのためにも認定医をしっかりふやすということが第一であります。
 第二には検討会のあり方です。
 現在、検討会は九人のメンバーですが、そのうち八人がお医者さんで、六人が認定医であります。この間の障害者施策のあり方から見ても、当事者参加というのは当然であります。障害者家族、関係団体など、当事者を検討会のメンバーに加えて今後の検討を進めるべきだと思います。
 この二点を最後に伺いたいと思います。
○塩崎国務大臣 障害年金の認定というのは、専門的な知識を有する日本年金機構の認定医が、主治医の診断書及び申請者御本人あるいは家族が作成をいたしました病歴に関する書類を総合的に評価した上で認定をするということになっています。
 御指摘のように、認定を合議制で行うこと、あるいは本人等との面談による審査を行うということにつきましては、認定医の確保が難しいということ、それから審査に相当の時間を要することなどの課題があると考えているところでございます。
 認定に当たっては、現在も必要に応じて診断書を作成した主治医に照会を行うなどの対応をしているところでありまして、引き続き、認定事務が適正に行えるように努めてまいりたいと思っております。
 それから、当事者を検討会の中に入れるべきじゃないかということでございますけれども、この検討会では、専門性を踏まえた客観的な等級判定のガイドラインを作成するという趣旨から、障害認定に詳しい医師、精神障害や発達障害の専門医及び精神保健福祉士を構成員としております。
 一方で、当事者の皆様方の御意見を踏まえて検討することは重要でありまして、ことしの四月の第三回検討会において、障害者の関係団体からヒアリングを行った上で、先般、ガイドライン案を取りまとめたわけでございます。
 さらに、現在、このガイドラインにつきましては、パブリックコメントによって広くさまざまな方の御意見をいただくことにしておりまして、これらの意見も検討会に報告した上で、最終的な取りまとめを行っていただきたいと考えております。
○堀内(照)委員 終わりますけれども、年金機構と認定医との契約書では、認定医は、裁定等に係る障害の程度の認定事務のうち、医学的事項に係る審査を行うとなっているわけですね。社会生活等を含めて総合的に判断というんだったら、やはり他分野も含めたメンバーが必要だと思いますし、私たちのことを私たち抜きで決めないでと、これは障害者権利条約の合い言葉、原則でもあると思いますので、ぜひその方向で検討いただきたいと強く要望して、質問を終わります。
 ありがとうございました。