国会論戦・提案

2015年04月24日

衆院厚労委で医療保険改悪案を可決

◆衆院厚労委で医療保険改悪案を可決

自公維賛成 共産党は反対

国民皆保険崩す 堀内氏反対討論

 国民健康保険(国保)の財政運営を市町村から都道府県に移すことなどを柱とする医療保険制度改悪法案が24日の衆院厚生労働委員会で採決され、自民、公明、維新の賛成で可決されました。日本共産党は「国民がいつでもどこでも安心して医療を受けられる『国民皆保険』の原則を大本から揺るがす」(堀内照文議員)として反対。民主党も反対しました。

 参考人質疑を入れても審議はわずか4日。傍聴席が満席となるなか、反対討論で堀内氏は「制度創設以来の大改定で内容は多岐にわたるにもかかわらず、参考人も含めて22時間足らずで審議を打ち切ることに強く抗議する」と表明しました。

 国保の都道府県化によって「今でさえ耐え難い国保料の引き上げや徴収強化を招く」と指摘。「保険料引き上げや滞納者への一方的な差し押さえなど制裁強化につながりかねない」と述べました。

 都道府県が定める医療費の目標や地域の病床再編・削減計画とあわせて「都道府県に医療費抑制の責任を負わす仕組みを作るものだ」と強調。「地域医療の崩壊、“患者追い出し”を加速させる」と批判しました。

 堀内氏は、導入される「患者申し出療養制度」について、「安全性・有効性が確保される見通しがなく、事故・副作用の責任を患者が負わされる危険性が否定できない」と述べ、撤回するよう求めました。

 さらに、後期高齢者医療の保険料特例軽減の廃止や入院食事費の引き上げ、紹介状のない大病院受診の定額負担は「現役世代にも高齢者にも負担増を強いるもので、深刻な受診抑制を招く」と主張しました。

2015年4月25日(土)しんぶん赤旗より

 

 

◆議事録 2015年4月24日 衆議院厚生労働委員会 反対討論

○堀内(照)委員 私は、日本共産党を代表して、ただいま議題となりました持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 初めに、国民健康保険法案は制度創設以来の大改定であり、内容は多岐にわたるにもかかわらず、参考人も含め二十二時間足らずという短時間で審議を打ち切ることに、強く抗議をするものです。
 本法案に反対する主な理由の第一は、今でさえ耐えがたい国保料の引き上げや徴収強化を招くことです。
 市町村は、保険料の収納状況に関係なく都道府県に納付金を一〇〇%納めなければなりません。都道府県が示す標準保険料率は、将来的な保険料負担の平準化に向け、一般会計の繰り入れを反映しない、より高い料率が示されます。これらは、保険料引き上げや滞納者への一方的な差し押さえ等制裁の強化にもつながりかねず、看過できません。
 高過ぎる国保料が多数の滞納者を生み、無慈悲な取り立てや差し押さえ、保険証取り上げで、重度化、死亡する事例が後を絶ちません。国民に医療を保障する制度が、国民の生活苦に追い打ちをかけ、人権や命を脅かすことがあってはなりません。
 第二に、都道府県に医療費抑制の責任を負わす仕組みをつくることです。
 都道府県が医療費の目標を定めることになりますが、地域医療構想とあわせ、病床機能の再編、削減等を促進することになります。地域医療崩壊、患者追い出しを加速させ、患者、家族、医療現場に過酷な負担をもたらすことは許せません。
 第三に、患者申し出療養制度は、安全性、有効性が確保される見通しがありません。
 事故、副作用も公的補償制度からは除外され、患者が責任を負わされる危険性は否定できません。難病団体は、保険収載されず患者負担が増大すると懸念を示しています。困難な病気と闘う患者のためというなら、白紙に戻し、当事者の訴えを聞くべきです。
 最後に、公平を口実に現役世代にも高齢者にも新たな負担増を強いることも、断じて容認できません。
 入院時食事療養費の引き上げ、紹介状なしで大病院を受診した場合の定額自己負担の義務づけ、後期高齢者医療制度の保険料特例軽減の廃止は、深刻な受診抑制を招くものです。協会けんぽへの国庫負担率下限の引き下げは、中小零細企業労働者の保険料率引き上げにつながります。
 国民がいつでもどこでも安心して医療を受けられる国民皆保険の原則を大もとから揺るがす本法案は、廃案にすべきです。
 以上、討論を終わります。(拍手)