国会論戦・提案

2015年02月26日

衆議院予算委員会 兵庫・復興公営住宅について

 

被災者追い出しやめよ 兵庫・復興公営住宅 堀内議員が初質問

 日本共産党の堀内照文議員は26日の衆院予算委員会で初質問に立ち、阪神・淡路大震災から20年を経た今も被災者が厳しい状況に置かれている実態を明らかにし、被災者向けの借り上げ公営住宅からの追い出し中止、災害援護資金の返済免除で政府が責任を果たすことを求めました。「私も神戸在住で被災者の一人」と述べた堀内氏。震災で住まいを失った被災者に、兵庫県や県内各市が民間やURから借り上げ提供してきた復興公営住宅が、「借り上げ期間は20年間」との理由で打ち切られる事態が起きていることを告発しました。

 堀内氏は「期限があることを知らされなかった方も多い」と指摘。明け渡しを求める通知を送りつけるなどの“追い出し”の例を挙げ批判しました。さらに、震災の後遺症で重い物が持てず「スーパーも病院も近いからどうにか暮らせる」との80代の女性の声を紹介。借り上げ住宅から転居を迫ること自体が生活基盤を破壊することになると述べ、「国としても(対応し)責任を果たすべきではないか」と迫りました。

 太田昭宏国土交通相は「20年でバシッと切るのではなく、(自治体には)ていねいな対処をお願いしたい」と答弁しました。

 堀内氏は、阪神・淡路大震災の被災者が頼った災害援護資金(貸付金)について「今でも返済で多くが苦しんでいる」と弾力的な運用を主張。さらに「東日本大震災の被災者からも切実な声があがっている住宅本体への支援を300万円から500万円に引き上げるなど生活再建支援法の拡充」を求めました。

 山谷えり子防災担当相は「他の制度とのバランスなどを勘案し慎重に検討すべき」だと答弁。堀内氏は「阪神・淡路の20年の苦しみを、また東北の被災者に味わわせるのか」と述べ、抜本的拡充を求めました。

2015年2月27日(金) しんぶん赤旗より

 

 

◆議事録 2015年2月26日 衆議院予算委員会

○堀内(照)委員 日本共産党の堀内照文でございます。

  六千四百三十四人の方々が犠牲になりました阪神・淡路大震災から、ことしで二十年となりました。私も、神戸在住で、被災者の一人であります。

  戦後史上初めて都市を襲った大規模災害だっただけに、阪神・淡路大震災からのこの二十年を検証することが、間もなく四年を迎える東日本大震災からの今後の復興のためにも、また、災害列島日本で被災者、国民に対して政治があるべき姿を示す上でも大事だと考え、以下、関係大臣に質問をいたします。

  まず、前提の問題として伺いたいんですが、二〇一三年六月に、大規模災害からの復興に関する法律が成立し、災害対策基本法が改正をされております。その審議の際、基本理念について、我が党の高橋千鶴子議員の質問に、当時の古屋防災担当大臣が、被災地域における生活の再建とは、大規模災害から地域住民の生活を立て直し、被災者一人一人の生活再建を図ることを意味していると答えておられます。

  阪神・淡路大震災や東日本大震災はもちろん、災害被災者に対する支援は、この一人一人の生活再建を図る、これを基本にすることが当然求められていると思いますが、この点、防災大臣、いかがか。あわせて、復興大臣にも、今後の東日本の復興に当たってということで、それぞれお聞きしたいと思っています。いかがでしょうか。

○山谷国務大臣 古屋前大臣が答弁されましたとおりに、被災者の生活再建、一人一人の心に寄り添いながら、そうした視点を大事にしながら図っていくことが大事だと思っております。

  古屋前大臣は、平成二十五年の災害対策基本法の改正及び大規模災害からの復興に関する法律案の審議において、基本理念について、大規模災害からの復興に関する法律案の被災地域における生活の再建とは、大規模災害から地域住民の生活を立て直し、安定させることであり、被災者一人一人の生活再建を図ることを意味しており、一方、災害対策基本法においても、基本理念規定の一つとして、一人一人の生活再建を図ることを含めて、被災者の援護を図り、災害からの復興を図る旨を規定した等を答弁しました。

  私も、古屋前大臣が答弁したとおりだと考えております。阪神・淡路大震災の被災者についても同様と考えております。

○竹下国務大臣 おっしゃるとおり、住宅を建てるだけでは復興になりませんので、なりわいが成り立つようにする。しかも、健康で、心のケアもしなければならない。そういったことを含めて、帰りたいという思いをお持ちの方には、温かい家庭と温かいふるさとをしっかりと取り戻してもらう、そのことを復興の目標に置いてやっております。

  しかし、残念ながら、まだまだ、仮設住宅にいらっしゃる方、もう四年が間もなくやってまいりますが、いらっしゃいまして、そういった意味で、なおかつ、あのエリアは高齢化地域が多いものですから、そういった方たちの健康、心のケアといったような問題にも当然気を配らなければなりません。

  そういったさまざまな思いを込めて、これからも復興に全力を挙げていこう、こう思っております。

○堀内(照)委員 阪神・淡路では、インフラの復旧整備はいち早く行われましたが、今ある被災者生活再建支援法がありませんでしたので、被災者の生活再建は困難をきわめてきました。多くの方々が、住宅再建や生活資金のための借金に頼るしかありませんでした。二重ローンなど、その返済は今なお重くのしかかっております。

  また、災害公営住宅などでの孤独死もついに千人を超え、今も年間四十人から六十人が亡くなっております。せっかく震災で助かった命が失われる、深刻な事態がなお続いているわけであります。

  防災大臣に伺いたいと思います。

  被災者一人一人の生活再建を進める上で、なお困難な現実が阪神・淡路の被災地に残されている、こういう認識はございますでしょうか。

○山谷国務大臣 阪神・淡路大震災では、六千四百名を超えるとうとい命が奪われました。また、住宅の全壊だけでも十万棟を超える甚大な被害が生じましたが、阪神・淡路地域では、この間、目覚ましい復興が図られてきました。ここに至るまでは本当に多くの関係者の方々の御尽力がありまして、決して容易ではなかったというふうに考えております。

  一方で、心のケア、また高齢者の自立支援、町のにぎわいづくり、そして震災の経験と教訓の継承などの課題もまだまだ残されているというふうに認識しております。

  被災者の生活支援につきましては、引き続き、関係自治体や関係省庁と連携をしながら、しっかりと取り組んでまいらなければならないと考えております。

○堀内(照)委員 なお厳しい現実があるんだということで、きょうは幾つか具体的にお聞きをしたいと思っております。

  一つは、借り上げ公営住宅の問題であります。

  今、阪神・淡路の被災地では、二十年の借り上げ期限が来る、こういうことで、被災者がついの住みかから追い出されようとしております。

  入居したときには期限があることすら知らされていなかった方も多いわけです。また、知らされていても、当時説明に来た職員から、いや、二十年が来ても続けて住めますよとか、悪いようにはしない、こう言われた方もおられるわけです。

  まさに寝耳に水でありまして、今さら出ていけとはと、被災者には驚きと不安が広がって、心労から実際に体調を崩された、健康を害した人も少なくありません。

  もともとこれは、借り上げとはいえ、復興の大きな過程、流れで見れば、応急仮設住宅から恒久住宅へ、この一環だったはずであります。なぜ今になって退去を迫られるのか、この点、国交大臣、よろしくお願いします。

○太田国務大臣 この借り上げ災害公営住宅ということにつきましては、九六年、こうした制度が阪神・淡路大震災を受けましてスタートを切りました。建物の所有者から地方公共団体が建物を借り上げる、そうした契約において期限が設定をされる。

  阪神・淡路大震災当時は、民法第六百四条によりまして、賃貸借の契約は最長二十年、こうされていたことを踏まえまして、建物所有者と兵庫県や各市、こうしたところとの間で借り上げ期間は二十年ということにされました。その上で、入居者に対して、入居制限は建物所有者からの借り上げ期限と同じ日に設定された、このように聞いています。

  災害から二十年が経過しまして、最も早いもので、ことしの九月から入居制限を迎えるものが出てくるということで、不安を持っていらっしゃったり、また、御指摘ありましたように、そのときは聞いていなかったなとか、そうした声があるということは、私も本を読みまして、最近出ている本がありますが、知っていたところでございますけれども、兵庫県や各市が入居者に対して退去をお願いしているものがある、こういう状況だと思います。

  なお、建物の所有者と地方公共団体の契約で借り上げの期限を延長した場合には入居期限の延長も行われることになるというのが二十年ということでございます。

○堀内(照)委員 期限はあっても、個々の被災者の状況や、またオーナーの実情に応じて再契約、延長、継続もできるということだと思うんです。

  資料では、兵庫県内の一覧を継続入居の要件なども含めてお配りさせていただいておりますけれども、現地で実際どういうことが起こっているのかということであります。

  西宮市は全員に退去を求めています。この西宮市の中に、今大臣がおっしゃいました、県内で一番早く期限の来る住宅も含まれるわけです。

  先日、西宮市からその住宅の入居者に、「市営住宅の明渡しについて」という通知書が配達証明で送りつけられています。これは資料二枚目以降であります。下線も引いていますけれども、かいつまんで読み上げますと、借り上げ期間満了日までに返還手続を行い物件一を明け渡すよう請求します、借り上げ期間満了日までに明け渡しがない場合は市がこうむった損害の賠償等を求めて法的手続をとりますと。これを受け取った被災者、入居者がどんな不安に陥っているか。

  また、神戸市では、私はいろいろ入居者の方に直接お伺いしましたが、まるで借金取りが来たかのように、職員が夜討ち朝駆けでやってきて退去を迫られる、ベルを鳴らし続け、ドアをたたく、玄関先で大声で名前を呼ばれる、もう追い出しとしか言えないような状況だといいます。

  公営住宅法第一条では、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を整備し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸などすることにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とするとしていますけれども、国交大臣、こうした退去を迫るやり方は、この目的と余りにもかけ離れた対応ではないかと思うんですが、いかがでしょう。

○太田国務大臣 この二十年ということを、神戸などの場合は、二〇二〇年ごろですから、今から、ある程度そうしたことについて通知をしているというところもあれば、各市町村で、一番最初の二十年前、そういうことを知らなかったというまま来ている方もいらっしゃるというふうに思います。

  そこで、ドアをどうたたくとかということについては、これは印象の問題で違うかもしれませんけれども、いずれにしても、二十年ということで出ていただくということの方針のもとで現地では動いているのではないかというふうに思っています。

  ただ、借り上げ災害公営住宅に入居している高齢者、高齢者がもう多くなってきている、それで介護が必要な方々の居住の安定確保ということについて、心配だと思いますが、第一義的には、これは地方公共団体において対応すべきものだと考えているところです。

  実際、兵庫県、県もありますし各市があるわけですが、借り上げ災害公営住宅の入居者に対しまして、入居期限以降の住みかえ先等について個別の事情を踏まえて対応しているということを聞いています。

  例えば、神戸市におきましても、高齢者の方や手厚い介護が必要な方に対しまして、入居制限を延長したり、あるいは継続入居を認めることとしています。また、その他の方についても、住みかえ希望先の市営住宅に入居決定するまで最長五年の延長を行うということとしているようです。

  また、今ありました西宮市におきましては、介護の必要な方や障害をお持ちの方に対しまして、住みかえ希望先の市営住宅に入居決定するまで最長五年の延長を行うということとしているところです。

  いずれにしましても、入居者の居住の安定の確保は非常に大事なことです。高齢者にもなっている。そして私も、URやいろいろな方あるいは都営住宅とかいう方と現場で非常によく接するわけですが、なかなか長年住んだところから動くということは、ここがあるからということだけではない、心情とかいろいろな部分があるというふうに思います。

  これらのことも、今各市を見ますと、いろいろ配慮しながら苦慮しているという状況だと聞いておりますが、借り上げ災害公営住宅を運営する地方公共団体がここは丁寧に対応して、判断して対応すべきものだ、このように考えているところです。

○堀内(照)委員 ぜひ丁寧に対応していただきたいんですが、居住の安定の確保ということを大臣はおっしゃいました。それがこの住みかえによって確保されるのかということであります。

  神戸市の借り上げ住宅に住んでおられるある女性は、入居期限が来るときには八十四歳十一カ月、表をごらんになったらわかりますように、神戸市が定める継続入居要件の八十五歳まであと一カ月足りないんです。

  この方は、年金五万円で生活をし、節約のため、下着は十年前に亡くなった夫のものを縫い直して仕立てています。震災の後遺症で重い物が持てず、買い物に出かけても、牛乳と豆腐で一回、大根で一回、白菜四分の一とホウレンソウで一回と、分けて何回も行かなければなりません。病院も五カ所に通っておられます。スーパーも病院も近いからまだ何とか暮らせる。こういう人に住みかえを迫ること自体が、生活基盤を破壊するということになるのではないかと思います。

  この方は、自分は退去期限までには死んでいます、それが私の願いと言っているんです。震災で助かった被災者を政治が絶望のふちに追いやっていいのかということが問われていると思います。

  被災者一人一人の生活再建を図るというこの災害対策の基本から見て余りにも逆行するのではないかと思うんですが、防災大臣、いかがでしょうか。

○山谷国務大臣 この御提出の資料、継続入居の条件、また、自治体のさまざまな考え方、いろいろあると思いますけれども、やはり、年齢、暮らしぶり、一人一人さまざまだというふうに思っております。

  借り上げ公営住宅については、国土交通省からこれまでも、個々の被災者の事情を踏まえながら、地元自治体において住みかえ先の確保等の対応を行っていると伺っております。引き続き、高齢者や介護が必要な方々などを初めとして、被災者一人一人の生活再建を図ることが重要であります。

  地元自治体において個々の被災者の事情を踏まえた丁寧な対応に努めていただいているものと考えておりますけれども、この一人一人の心に寄り添う、暮らしぶりに寄り添うという視点から、被災自治体、丁寧な対応をしていただきたいと思っております。

○堀内(照)委員 住民の運動もありまして一部継続入居もあるわけですが、しかし、継続入居が一部の人に認められても、このままでは、借り上げ住宅には高齢者や障害者が残されるということにもなります。

  一般的に言いましても、障害者や高齢者が健常者や元気な世代と地域でともに暮らしていくというのが今求められている姿だと思うんですが、この点、厚生労働大臣、いかがでしょうか。

○塩崎国務大臣 先生今おっしゃったように、一般的に、障害者など社会的に弱い立場の方々が、地域の、社会の一員として安心して暮らせる、一人一人が持てる力をちゃんと出せるということが基本でありまして、災害の復興においても、やはり、同じような扱いを受けて、一人一人がそれぞれの力で生きていけるようにということでいくのが基本ではないかというふうに思います。

○堀内(照)委員 この借り上げ住宅から既に転居をした方の中からも深刻な事態も生まれています。

  脊髄小脳変性症という難病で車椅子で生活しておられる男性は、これまでは借り上げ、障害者用の一階の住宅に住んでいたんですが、家族で住んでおられて、迫られて、該当する住みかえ先が一つしかないよ、これがなくなったらもう終わりだよと言われて、ついに二〇一二年十一月に転居をしました。

  ところが、そのわずか三カ月後、二〇一三年三月に神戸市は、この表にありますように、障害者は継続入居ができるというふうに決定をしたわけです。さらに二〇一四年一月には、もといたその借り上げ住宅を丸々神戸市が買い取るということになりましたので、慌てて引っ越さなければ、もといた場所にずっと住み続けることができたのにと。それで、引っ越し先が十四階でありまして、車椅子ではとてもこれは生活できない、戻りたいけれどもそれもかなわないということであります。

  政治によって新たな、まさに苦難を強いるということになっているわけで、復興災害と言わざるを得ません。

  戦後未曽有の大災害、大震災で九死に一生を得た被災者に対してこんな仕打ちをするのが日本の政治であっていいのかということが問われています。

  借り上げ住宅制度導入以来、期限が来るのは初めてのケースであります。それだけに、国交大臣、事業主体である自治体任せにせず、国としても責任を果たすべきではないかと思いますが、いかがでしょう。

○太田国務大臣 復旧という段階があって、そして復興という段階になって、その後、孤独であるとか仕事がないとか高齢ということになって、身近なところで仲間が必要だということで、五年、十年たっていったときの対応ということは、私は、全ての災害に丁寧にやらなくてはいけないし、よく見ていかなくてはいけない、このように思っています。

  二十年ということが決められて、そこでばしっと今切られているわけではなくて、兵庫県も神戸市も、また尼崎、西宮、芦屋を初めとしてそれぞれのところも、そこで追い出しというよりも、どうすればこの方たちに安心して住んでいただけるかということで、試行錯誤をしながらこの数年来ていて、今御指摘の方は、まずそこに行って、その後また制度が変わったということで、私は、ここは、そうした個別の例ということも具体的に市当局に言っていただいて、対応できるということが大事ではないか、こういうふうに思っています。

  そうしたきょうのやりとりも恐らく現場で聞かれていると思いますが、私としては、兵庫県や各市に対しまして、入居期限後の支援策全般について、きょう出た例等も出しまして、丁寧な対処をしていただければ、このように思っているところでございます。

○堀内(照)委員 公営住宅法、先ほど読み上げました第一条の目的の冒頭には国と地方公共団体が協力してということもありますので、ぜひ国の責任を果たすということを強く求めたいと思うんです。

  仮設住宅で自治会長を務め、現在は借り上げ住宅に住んでおられる方はこう言っておられます。震災後、高齢者は弱者と呼ばれた、弱者は震災で死に、避難所で死に、仮設住宅で死に、復興住宅でも死んだ、四度の危機を乗り越えた被災者に五度目の危機が迫っているというんです。

  行政が持ち込んだ基準で線引きするのではなくて、一人一人の生活実態やコミュニティーの全体を考慮して、希望者全員の継続入居へぜひ国の責任を果たしていただきたいと強く求めたいと思います。

  続いて、もう一つただしたいのは災害援護資金の問題です。

  当時、被災者生活再建支援法がなかったもとで、多くの被災者が生活再建のためにこの制度に頼らざるを得ませんでした。この返済でも、なお多くの被災者が苦しんでいます。免除に向けて新しい政府方針が示されましたが、どういう枠組みかということを、時間がありませんので、ぜひ簡潔に御説明いただきたいと思います。防災大臣。

○山谷国務大臣 災害援護資金貸し付けの免除要件についてでございますけれども、貸付金の当初の履行期限から十年が経過することとなるため、地方自治法施行令等の関係法令に基づき、債務者が無資力またはこれに近い状態にあり、かつ、弁済することができることとなる見込みがないと認められる場合に、市町村は償還を免除することができるとされています。

  今般、関係省庁と協議の上、免除の整理をしたわけでございますが、借り受け人自身が破産法及び民事再生法の関係規定により当該債権につきその責任を免れた場合、生活保護法に基づく生活保護を受給している場合等貸付金を弁済することができることとなる見込みがない場合であって、かつ、当該借り受け人の保証人が破産法及び民事再生法の関係規定により当該債権につきその責任を免れた場合のほか、死亡した、もしくは精神的、身体的に著しい障害を受けている場合、生活保護法に基づく生活保護を受給している場合等の貸付金を弁済することができることとなる見込みのない場合に免除することができると整理したところでございます。

○堀内(照)委員 地元紙では、少額返済で返しておられる方は月千円から返しておられるわけですが、月千円、完済まで百四十七年と報道されました。

  いつまでも被災者に重い荷物を背負わせるわけにいかないと思っております。これは自治体からも要望があると思います。少額返済者や保証人の扱いについて、ぜひ、自治体の判断を尊重して、弾力的な運用を認めていただくように強く求めたいと思っております。

  最後に、こういった借り上げの問題にせよ、援護資金の返済問題にせよ、二十年たってなおこういう厳しい現状が残されているのは、被災者の生活再建、立ち上がりに思い切った支援がなかったからであります。

  より根本的には、被災者生活再建支援法をさらに実効あるものにすることが求められていると思います。今、東日本の被災者からも切実な声として上がっています住宅本体への支援、三百万から五百万円に引き上げることなど、抜本拡充を求めるものでありますけれども、防災大臣、いかがでしょう。

○山谷国務大臣 被災者生活再建支援金、今三百万円でございますが、五百万円にということでございます。

  被災者の生活再建については、保険や共済等の自助、共助が基本であり、公助でそれを側面的に支援するということが適当であると考えております。

  基礎支援金については、全壊等の場合は百万円、そして加算支援金については、建設、購入の場合は二百万円、合わせて最大三百万円というのが今の現状でございますけれども、他の制度とのバランス、国、地方の財政負担などを勘案する必要があり、慎重な検討が必要だと考えております。

  ただ、被災者の生活再建につきましては、引き続き、被災地方公共団体や各府省など関係機関と連携して、しっかりと対応していくことが大事だと考えております。

○堀内(照)委員 被災者生活再建支援法は、阪神・淡路の被災者にとっても悲願でありました。私も、そのことを求めて、震災以来、被災者の皆さんとともに一貫して運動してまいりました。ついにその法律ができて、阪神・淡路大震災のときはなかった支援が行き渡りましたけれども、その際、阪神・淡路の被災者から、自分たちのときとバランスを欠いているというような声が上がったでしょうか。ありませんでした。もちろん自分たちにも適用はしてほしいけれども、何よりも、自分たちのようなこの苦しみを今後同じ被災者に味わわすまいと、制度の実現を喜んだわけであります。

  二十三日、この予算委員会でも、竹下復興大臣は、阪神・淡路のときにどうだったのか、そのこととの比較を無視して積み増すということはやはりなかなか厳しいとお答えになっていますけれども、これは本末転倒だと思います。

  阪神・淡路の二十年の苦しみを、また東北の被災者にも味わわせようというのでしょうか。バランスなどという理屈を言っている限りは、新しい制度はできません。それは、この二十年、支援法をつくり拡充させてきた、その政治の歩みをも否定する、通用しない議論だと厳しく指摘したいと思います。

  きょう冒頭確認しましたように、一人一人の生活再建を図る、この基本に立って、何よりも被災者の置かれている実態から出発して、切実に求められているこの支援法の抜本拡充も重ねて求めまして、質問を終わります。

○大島委員長 これにて堀内君の質疑は終了いたしました。