国会論戦・提案

2017年03月31日

介護保険法等改悪案、MRワクチン不足 厚労委で質問

 

介護「卒業」迫る評価制度 衆院委 堀内議員が改悪案批判

日本共産党の堀内照文議員は31日、衆院厚生労働委員会で、介護保険法等改悪案について質問しました。

 法案は、要介護度改善の進展を指標にして、「自立支援、重度化防止」への取り組み強化を自治体に提起し、取り組みぶりを評価する仕組みを設けます。「自立支援、重度化防止」の強化によって要介護度改善=介護報酬抑制につなげる狙いを込めています。

 堀内氏は「指標を基準にして保険者間(自治体など)を競わせることになり、自治体が介護制度からの『卒業』を迫る圧力として働くのではないか」と指摘しました。

 塩崎恭久厚労相は「介護保険を使わなくても自ら生活できるとなるのが一番いい」などと、介護保険からの離脱を美化しました。

 堀内氏は、要介護度改善について「モデル事業」とされている自治体で起きていることとして、介護制度からの「卒業」を強いられた利用者の状態が悪化し、市が対応の誤りを認めたことを紹介。「支援が続いてこそ状態も維持でき、改善にも道が開ける。専門職の支援が途切れて状態が悪化すれば元も子もない」と批判しました。

 介護保険法第1条には「有する能力に応じ自立した生活を営む」とあると堀内氏は強調。「これは、介護に頼らずに済むように能力を伸ばせということではない。支援を受けながら、その人らしく暮らしていけるよう支援していくのが、介護の自立支援の本来の中身だ。支援を通して良くなることがあっても、それを目的化すべきではない」と指摘しました。

 次期報酬改定で検討されている「生活援助」の人員基準の見直しについても質問。サービスの専門性を否定し、介護人材の処遇悪化になるとして中止を求めました。

(2017年4月1日 しんぶん赤旗)

 

ワクチン不足 対応を 堀内議員 「関空の感染は特別」

日本共産党の堀内照文議員は3月31日の衆院厚生労働委員会で、MRワクチン(麻しん・風しんワクチン)の不足問題を取り上げ、国の対応を求めました。

 昨年8月に関西空港で麻しんが流行し、近畿全域で一気にワクチンが不足し、定期接種分が確保できない事態が広がっています。

 定期接種は無料で受けられますが、小学校入学の前年度に接種しなかった場合は定期接種の扱いとなりません。その場合、1万円程度の自己負担が発生し、健康被害などの事故が起きた場合「予防接種健康被害救済制度」が使えません。費用負担も、健康被害が出た際の補償も大きな差があります。

 堀内議員は大阪府保険医協会が行った自治体緊急アンケートを取り上げ、「このままでは定期接種が年度内に完了できない」と指摘し、国の対応を求めました。

 厚労省の福島靖正健康局長は定期接種は感染防止に必要と認めつつも、全国的には前年度と比べ遜色ない接種率であると述べるにとどまりました。

 堀内議員が「関西空港での感染という近畿の特別な事情であり、自治体の努力だけでは解決が困難」と述べたのに対し、塩崎恭久厚労相は「関西の首長からも状況は聞いている。供給を目配せしていく」と答えました。

(2017年4月3日 しんぶん赤旗)

 

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衆議院 厚生労働委員会  2017年3月31日(金曜日) 議事録

○堀内(照)委員 日本共産党の堀内照文です。
 先日の本会議での質問に続きまして、きょうは法案の質疑で幾つか質問させていただきます。
 介護保険をめぐっては、この間の負担増と給付の抑制によって、高い保険料を支払いながら、いざというときに介護保険を利用できず、家族依存が増してきた、そういう中で、介護離職や介護殺人などの問題が社会的な問題になってきたと思うんです。当初目指された介護の社会化とはほど遠い現実が横たわっていると言わなければなりません。
 しかし、今度の法案は、国民的に解決が求められているこれらの課題に向き合わず、介護保険制度の持続可能性を名目に、一層の負担増と給付抑制に拍車をかけるものだと。さらに、我が事・丸ごと地域共生社会づくりという名前のもとで、福祉の公的責任を後退させるものだと言わなければならないと思っております。
 きょうは、まず初めに、その中でも、自治体に保険者機能の強化を求め、自立支援、重度化防止に向けた取り組みを制度化しようとしている問題について質問したいと思います。
 自立支援、重度化防止に向けた自治体の取り組みを評価する指標ということで、私、本会議でこの問題も質問させていただきました。これに対して大臣からは、アウトカム指標とプロセス指標を組み合わせて公平な指標を設定するんだという答弁がありました。これは、実は郡さんからも先ほど同じ質問があって、具体的な例示ということで、幾つか既に答弁がございました。
 その中でちょっと幾つか気になりましたのが、例えば要介護認定率は、そのものをどうこうというものじゃないんだという御答弁がありましたけれども、そのものどうこうじゃないにしても、何か使うのか。認定率の低下や、ここで言われているのは、保険料の上昇抑制、特にアウトカム指標について、それから給付費の低下なども、こういうものももちろん、当然、政府が今言っている持続可能性という関係では大事なんだろうと思うんです。大事というか、大事だと考えておられるんだと思うんですが、そういったものも指標になるのか、ちょっと具体的にお聞かせいただきたいと思います。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。
 高齢者の自立支援や重度化防止の取り組みのためにPDCAサイクルを回して市町村の保険者機能を強化するということで、そうした考え方のもとで大きな枠組みをつくるというのが今回の趣旨でございます。そうした中で、客観的な指標をつくって、これに基づいて一定のインセンティブを与えようということでございますけれども、この一定の指標でございます。
 先生お話がありましたとおり、基本的な考え方は、いわばサービスの適正な利用というものを阻害しないようにするというのがまず大前提で、その上で、今話が出ましたとおり、アウトカムの指標とプロセスの指標とを組み合わせる、あるいは、高齢化とか地域のいろいろな事情が違うので、そうしたことにも配慮するというのが基本的な考え方でございます。
 その上で、先生御指摘ございましたアウトカム指標の関係でございますけれども、これは、結果として出てきている、我々が使っている要介護の認定率の高低という、そのものを用いるということは今考えてございませんで、例えば、要介護状態の維持、改善の度合いといったものをうまくはかるような指標というのがないのかどうか、そうした保険者の取り組みの成果を反映する指標というのがないのかどうかといったあたりを、これから考えなきゃいけないかなと思います。
 あわせて、プロセス指標については、先ほど郡委員に対して御説明したような幾つかのものを考えてございます。
 いずれにいたしましても、こうしたものにつきましては、今回の仕組みでは、やはり市町村、都道府県というのが、いわばプレーヤーとして非常に大事な主体でございますので、そうした自治体の関係者の方々などとよく意見を聞いた上で、中身をよく詰めていきたいな、こういうふうに考えております。
○堀内(照)委員 要は、介護度がよくなったり、維持、改善の度合いということがありましたけれども、これは結局認定率の低下と余り変わらないんじゃないかなと思うんですね。
 それで、いろいろな事情の違いがある、それを配慮すると言われるんですけれども、どうやってその公平性というのを、それぞれ本当に保険者は違いますから、公平性を担保するのかと思うんです。そういう意味では、その目標というのを点数化、数値化して並べていくということにイメージとしてなるんでしょうか。
○蒲原政府参考人 この仕組みにつきましては、平成三十年度から動きますし、それまでの間に、先ほど申しましたけれども、関係する一番のプレーヤーである自治体関係者等とよく相談しながら詰めていきたいというふうに思っておりまして、今、ちょっと具体的に数値化とかいうところまでは、まだ検討の最中だというところでございます。
○堀内(照)委員 まだ検討中だということでありますけれども、これは本当に、大臣、公平にはかっていくことができるのか。いずれにしても、国から示された指標を基準に、保険者間で競わせるということになるわけですし、それから、財政的インセンティブもつくということでありますので、私は、やはり、この間の流れを見ていると、チェックリストで申請を受けさせないとか介護保険から卒業させるというのは、今の、阻害させない、利用阻害がないようにと言いましたけれども、そういう方向に向く圧力としてこの指標が働くということにならないでしょうか、大臣。
○塩崎国務大臣 医療でのHTAというのがあって、ヘルス・テクノロジー・アセスメントというのがあって、要は、アウトカム評価をどうするのかというのは世界的にもまだまだ確定をしているわけではない、今、試行錯誤をしている。しかし、それはやはり、患者から見た価値がどうなのか。ですから、介護であれば、介護を受けられる方から見て意味のあること、価値があること、これを実現する、そのための指標というものは何なんだろうか。それを要介護度だけで見るとかいうようなことをすると、いわゆるクリームスキミングというか、割合簡単になる人だけ入所してもらって、あるいは介護保険のサービス提供対象にするというような逆選別が起きて、肝心のサービスが必要な人にサービスがいかない、こういうことがやはりあってはならないので、そこが、先ほど申し上げたアウトカムの指標のあり方についてどうするのか、そしてプロセスの指標を組み合わすということで、今申し上げたようなことを避けるということなんだろうというふうに思います。
 自立支援介護ということが最近よく言われるようになってきました。つまり、服が自分では着られなかったのが着られるようになるというようなことを、どう科学的に評価するのかという意味での指標なんだろうというふうに思います。
 今回の自立支援あるいは重度化防止を進める観点から、今申し上げたように、財政的インセンティブの付与などで必要な仕組みの創設を盛り込んでいますが、財政インセンティブに関する指標の設定に当たっては、適正なサービス利用の阻害につながらないことが今申し上げたように大前提でありまして、アウトカム指標とプロセス指標を組み合わせるなど、自治体関係者等の意見も伺いながら、そして科学者の判断、医学者の判断なども参考にしながら、公平な指標を検討してまいりたいと考えております。
○堀内(照)委員 いろいろ言われたんですけれども、全くどう利用阻害を防ぐのかというのがまだよくわからないんですね、見えてこないんですね。その財政的インセンティブの財源はどうなるのかということも、ちょっとお聞きしておきたいと思います。
 これは新しい交付金というふうに法案では読めるんですけれども、そういうものなのか。それとも、既存の調整交付金の枠内で行われるものなのか。いかがですか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。
 本法案におきましては、市町村及び都道府県に対しまして、先ほど来出ております自立支援や重度化防止の取り組み等を支援するため、予算の範囲内において交付金を交付するという旨の規定が新設されているところでございます。
 この財政的なインセンティブについての中身、あるいはその財源でございますけれども、これは、昨年、介護保険の関係の審議会、ずっと議論いただいて、昨年十二月に意見書を取りまとめてもらったわけでございますけれども、その意見書の中におきまして幾つかの意見が出てございます。
 一つは、追加財源をきちんと確保した上で実施すべきという意見がある一方で、ディスインセンティブも組み合わせた上で財政中立で実施すべきとの意見もあったということで、そこは両論併記ということになっております。
 一方でこれは、今回の取り組みについて、先ほど来申しましたとおり、市町村なり都道府県がいわば主要な関係者になるわけですけれども、そうした自治体関係者からは、追加の財源によって実施すべきという強い意見が、まあ審議会でもありましたけれども、それ以外でも来ている、こういう状況でございます。
 こうしたいろいろな状況を踏まえまして、具体的内容につきましては、自治体関係者等の意見も伺いながら、今後、これは三十年度からの予算編成の中で詳細を検討してまいりたいというふうに思っています。
 いずれにしても、そのような意見を踏まえたいというふうに思っています。
○堀内(照)委員 ディスインセンティブなんて、これはとんでもないんですけれども、今のお話では、調整交付金の枠内もまだ排除されていないんですよね。そうなると、私は、これは本当に大変だと思うんです。指標を満たさない自治体にとっては、これは事実上のディスインセンティブになるわけです。限られた調整交付金の中からインセンティブを与えるということになれば、ふえるところもあれば減るところも当然出てくるわけであります。
 調整交付金というのは、もともと、後期高齢者の割合や高齢者の所得状況によって自治体間で避けられない、そういった自然的な差異、社会的な差異を埋めるものだと思うんです。もともと基盤の弱い自治体が、国の求める保険者努力の指標をクリアできるのか。クリアできないと、従来受けていた調整交付金が減るという可能性も出てくる。そうならないためにと、今度は必死に指標をクリアするということに追われることになる。だから、私は利用阻害にならないのかと思うんです。
 大臣、いかがですか、再度。これは利用阻害につながらないと言えますか。
○塩崎国務大臣 やはり介護も、さっき申し上げたとおり、服が着られない人が着られるようになるとか、歩けない人が歩けるようになる、そういう方向に行った方が、それは御本人にとって一番いいわけで、自立そして重度化防止、これが介護保険のもともとの理念でありますから、それに役立つサービスはどういうものなのか、あるいはケアはどういうものなのかということを考えるのに、今こういう形で、できる限り軽度化を図る。ところが、今のままだと、介護保険のサービスの、軽度なサービスになれば、今度は努力がむしろあだになって報酬が減るということになってしまいますから、それも避けないといけない。
 したがって、状況が御本人にとって改善をして、そしてサービスを提供する側から見ると、その努力が評価をされるということが大事なので、なかなかそう簡単ではないというふうに思いますが、しかし、それを客観的にどれだけ見られるかということを、この指標でもって工夫をしていこうじゃないかということで、その際にインセンティブ、場合によってはそれを全くやらないでいるディスインセンティブもあり得るということを申し上げているわけです。
 しかし一方で、高齢化が物すごく高い中山間の自治体に無理なことをやれと言っても、なかなか難しいことも今御指摘のとおりだと思いますから、その辺のことも十分考えた上で、本当に要介護の方々のために何がいいのか、そして制度そのものの持続性がちゃんと確保できるようにするためにどうするのか、そういうことを考えていかなきゃいけないというふうに思っています。
○堀内(照)委員 ディスインセンティブなんか、本当にとんでもないですよ。
 それでは、今そういうふうにおっしゃるのであれば、厚生労働省が作成している説明資料で、今もありましたけれども、和光市の例も取り上げられているわけです、和光市の例が。その和光市で何が起こっているのかということなんです。
 本人同意なしに突然介護の制度から卒業になったという方がおられます。市から卒業記念証というのを受け取られた七十六歳の男性の方です。
 もともと要支援二で、週二回のデイ、これは朝の十時から夕方四時まで通っておられました。週一回四十五分のヘルパーも来ておられました。これが打ち切られたんです。デイとヘルパーです。目の前が真っ暗になったとおっしゃっていた。
 かわりに案内されたのが、これを使いなさいと言われたのが、総合事業で行われている週一回わずか一時間半の健康教室。先ほども郡さんへの答弁の中で、秀でた取り組みとして、通いの場というのがありましたが、まさにそこですよね。
 しかし、身体機能は、むしろそれで悪化してしまいました。転倒のおそれもあり、見守りや介助が欠かせないということになったわけです。
 また、別の方も、九十歳代で独居の方で入浴の見守りが必要な方なんですが、訪問介護が打ち切られた。本人の同意がなかったというのです。
 現にやはり利用阻害の事態が生まれているんじゃありませんか。
○蒲原政府参考人 ちょっと今の御説明について、私もよく和光市の人から話を聞いたり、実際に行ったりしています。あるいは話を聞いておりますけれども、和光市において、私の把握している限りでいうと、まず、介護保険というのはどういうときに使うかということと、やはりできるだけ本人も要介護にならないとか、あるいはそうした場合についてはきちっと、今卒業という言葉をおっしゃいましたけれども、要介護、要支援から抜けた場合も、そうした居場所の場所をちゃんと確保して、そこでいろいろな活動をしてもらうことが大事ですよといった共通の認識を、これは事業者、ケアマネ事業者あるいは住民も含めて、共通の認識をきちっと持ってもらおうと。これは、介護保険の本来の趣旨のことを理解してもらうということをまず最初にやっているというふうにお聞きしております。
 今の例について言いますと、恐らく、いろいろな要支援なり、いろいろな地域の事業を受けていた過程で、一定の状態が要支援状態から脱したときに、ただ、そこで脱したまま何も行き場所がないと、逆に本当にまた戻ってしまうので……(堀内(照)委員「通いの場に行った」と呼ぶ)ええ、だからこそ、先ほどのような体操の場あるいは集いの場といったものを、一般予防の場としてきちっとつくっているというふうに、和光市でやっているというふうに認識しておりまして、何か打ち切ってこっちに行ったというよりも、むしろよくなってそっちに行った、逆に、そういう場があることによって一定の予防効果が出て、また要介護なり要支援状態にならないようにする、そういうことでやられているのではないかというふうに認識をいたしております。
○堀内(照)委員 この七十六歳の男性の例は、実は市当局が誤りを認めております。本人や家族へは終了だと伝えただけになっていたと。保健福祉部長は、卒業の判断に一〇〇%間違いがないとは言えない、こう言っているんですよ。
 本人の同意ということもありましたけれども、よくいろいろ聞いてみますと、希望を聞くのではなくて、いわゆる自立支援型のプランでなければあなたはもっと悪くなりますよ、こういうふうに言われて、そうなのかと。説得されているということなんですね。
 また、三重県桑名市、国から派遣された特命副市長が介護の総合事業の計画をつくったということなんですが、介護を利用するために、この前ありましたよね、多職種による応援会議というのをやっております。一人一人のプランを検討しているんだというんですね。六カ月ごとに、卒業できるかどうかというのを検討するわけですよ、六カ月ごとに。そして、卒業すれば地域活動デビューだと。それを目標に、特に桑名市では短期集中型、いわゆる専門職による短期集中型の機能訓練に特化したものを利用させているわけなんですね。デビューすれば、サービス事業者、対象者、マネジメント実施機関に対して元気アップ交付金がつく。交付金がつくということなんです。
 聞きますと、既にもうここではチェックリストによる判定者が百人を超えている、認定ではなくてチェックリストによる判定。高齢者人口がふえているにもかかわらず認定者率がぐんと減少して、要支援一が特に極端に減っております。これは、総合事業開始から一年少しの間に三百人も減っているわけであります。まさに、要支援一が減るということは、恐らく卒業ということが多いんだろうと思うんです。しかも、同市では、一年後には現行相当サービスの廃止まで計画されている。まさに一年後の三月三十一日に現行相当サービス廃止と言っているんです。ですから、要支援一、二の人は、専門職のサービスが、今言った短期集中型以外はもうないんだ、無資格の方やボランティアのサービスしかなくなると。
 桑名市でひとり暮らしの八十八歳の男性。要支援一と判定されて、本人は通所介護利用を希望したんですが、要支援者で通所介護を使うのは難しいと地域包括センターから言われまして、ボランティアによるシルバーサロンを勧められた。しかし、そこは月一、二回しかなくて送迎もない。通えなくて、三カ月間、家で引きこもって経過するうちに認知症が進んでしまったんだという事例であります。
 介護保険を利用して状態がよくなること自体は何も悪いことじゃないんです。大臣も先ほど言われました。私もそのこと自体を別に否定するものじゃありません。むしろ好ましいことだと思います。
 しかし、本人や家族の意向よりも、いわゆる自立支援型の介護が大事だということで勧め、実際には利用する条件がないという場合もありましたし、それから、それで一時状態がよくなったとしても、それで卒業して適切な支援ということが、通いの場はあったとしても適切な支援ということが行われないと、やはり加齢によって、年を重ねると、できないことがふえるというのは自然の摂理であります。支援が途切れ、状態が悪化すれば、私はやはり元も子もないじゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。
○塩崎国務大臣 卒業というのが何を意味するか、こういうことが深くかかわるんだろうと思いますけれども、何度も申し上げているように、介護保険の理念は、自立を支援して重度化を防ぐ、こういうことで、やはり介護サービスを使わなくても、みずから生活ができるということになるのが一番いいわけでありますから、それを人によっては卒業と呼んでいるのかもわかりません。
 問題は、当然、その後また逆戻りしないようにするための介護予防ということも保険者の大事な責任であるわけであって、これは医療保険でも同じであって、やはり、病気にならない、予防をする、そしてそれを点検するための健診をする。早期発見、そして早期治療をして、できる限り、本人のためにも、早期発見の方が治る可能性が高い。
 そして、介護の場合も同じように、軽度のうちに、できる限り自立に戻るようにするための予防をするということで、保険者は当然、保険事故になる前に予防をしていくという責任がありますから、この場合も介護予防をしていくということで、ほったらかしにしてまた逆戻りということでは全く意味がないし、それは保険者としての機能を今回強化しようと言っているわけで、その保険者の機能発揮ができていないからこそ、安易な判断でまた逆戻りをするような状態を卒業と単純にもし言ったとすれば、それは保険者の責任を全て果たしていることにはならないんだろうなというふうに思いますので、そういうようなことをどうするかということをみんなで考えていかなきゃいけないということだろうと思います。
○堀内(照)委員 もちろん、自立した生活ということが望ましいということでしょうけれども、しかし、誰もが、みんながみんなそうなるわけじゃありませんし、今ありましたように、では一旦卒業となったときに、予防も含めた支援とおっしゃいましたけれども、現実にはやはりそうなっていないわけなんですよね。介護の制度が使えない、専門職のサービスが使えないということになる。ボランティアなどで本当にそういうことがフォローできるのかということなんだと思うんです。
 それから、本来、やはり支援が続いてこそ、何とか状態も維持できるし、改善に向かうということにも道が開けるんだと思うんですね。その支援を閉ざしていいのかということなんだと思うんです。そんな中で、重度化防止ということを言われていますけれども、こういうことにも反するんだと思うんです。
 それで、これも郡さんも示されましたし、私も本会議で、未来投資会議での、いわゆる自立支援介護と強調されていることについてただしました。
 資料で総理の発言の後半部分を一ページ目に載せておきましたが、私の質問に対して総理の答弁は、「本人が望む限り、介護が要らない状態までの回復をできる限り目指すものであり、サービスを使わないことを強要するといった指摘は当たりません。」というものでありました。
 しかし、この会議での総理の発言を読みますと、明確に、これまでの介護は目の前の高齢者ができないことを世話することが中心で、これからは高齢者が自分でできるようになることを助ける自立支援に軸足を置く、そのことを、パラダイムシフトを起こすんだというふうに表現されているわけであります。
 この会議でいろいろな有識者も発言されておりますが、それらの資料を見ますと、こんなこともありました。基本は要介護者を限りなくゼロにすることとか、介護は自立支援介護で行うとの明確な方向づけと制度改革だ、それから、介護報酬について、介護度改善を評価する報酬体系へのシフトと。
 今後の介護のあり方というのは、もう介護の世話にならずに自分でできるような自立を求める、そのための助けになるものへとシフトすると。明確なんだと思うんです。
 これは、自立とは何かということだと思うんですが、郡さんの質疑の中で、サービスを使わないという状態を目指しているのかということがありましたけれども、大臣の答弁は必ずしもそういうものではなかったと私はお聞きをしましたが、ただやはり、そういう方向へ軸足を移す、目指すんだということも言われたんじゃないかと思ってお聞きしました。
 それで、大臣に伺いたいんですが、介護が要らない状態までの回復をできる限り目指すということ、そこへシフトするということですから、では、お世話をするということはおろそかにならないのかと思うんですが、いかがですか。
○塩崎国務大臣 それは、さっき私が答弁したとおり、究極の目標は自立であって、その手前に、重度化を防止していくというための介護保険だということだと思います。
 当然、自立をキープしていくためには介護予防が必要ということであるわけでありますので、日常生活をみずから営むことができるように、どう保険者が中心となって支援をしていくのかということが大事でありますので、総理が未来投資会議で言っていることは、決して、必要な介護保険サービスを使わないように求めるというようなことでは全くないというふうに思います。むしろ、自立のためにどういうサービスが一番ふさわしいのかということを、これから本当に科学的にもよく解明をしていかなければいけない。
 私も今、厚労省の中でデータヘルス改革推進本部というのを設けて、介護を科学しろというふうに言っておりまして、外のいろいろな学者の皆さん方にも応援をしてもらいながら、それをどういうふうにやるのが一番いいのかということを考えてまいりたいと思っております。
○堀内(照)委員 この議論には、全国老人福祉施設協議会からも異論が出ております。資料の二枚目、三枚目に、まさにその未来会議で議論された「「自立支援介護」について」という意見を載せておきました。
 二ページ目の左側の下の方から、「未来投資会議で一部有識者から提案されたいわゆる「自立支援介護」は、数ある観点から要介護度改善を唯一の評価尺度に置き、水分・食事・運動・排泄による基本ケアを万能的に捉えることで、こうした自立支援の精神を一個の仕組み(加算等)に固定化しようとするものです。」とありまして、「その場合、」ということで、三点危惧を表明されております。「要介護度改善の見込みが難しい高齢者の受入れに関する阻害要因となり、在宅において一層介護が必要となるリスクを生むこと、」とか、第二に、「利用者に望まぬ栄養摂取やリハビリテーション等を課すことになること、」第三に、「在宅復帰などを望まないあるいは適応が困難な利用者にもそうあるべきという強迫観念を与えること等、」懸念を表明されています。
 ずっと行っていただきまして、次の三ページ目の左側の後段では、いわゆるADL、日常生活動作の改善に重きを置くということについていろいろ危惧を表明しながら、ちょうど真ん中から後半ら辺なんですけれども、「とりわけ単身、独居の方など、社会に居場所がなく、安心、安全の終の棲家である特養に安住できた方々にとって、事実上要介護度改善の義務化を課すことは、もはや虐待と言っても過言ではありません。」と。ここまで厳しく指摘をしているんです。
 改めて、大臣、この指摘、どう受けとめられますか。
○塩崎国務大臣 老施協の皆様は私のところにも来られました、これを持って。
 それで、まず第一に、二ページ目の「この点、」と書いてあるところで、「厚生労働省からは、データベースを活用し、提供されたケアの内容を丁寧に分析することで、より幅広く「科学的に裏付けされた介護」の普及を目指す旨が示されており、本会も賛同するところです。」と。これは、先ほど申し上げたデータヘルス改革推進本部でやろうと言っている、介護を科学しろというふうに言って、今努力をしてもらっているところでありますが、同時に、次の括弧一で、「原則として中重度要介護者を受け入れる特別養護老人ホームにおいて、利用者の状態が重たくなることは、「自然の摂理」です。」と書いてあるのは、さっき申し上げたように、要は、要介護度だけで見られては困りますということをおっしゃっているわけで、それは、そのことが、実は、介護を提供する側から見れば報酬が減るということになって、努力をして要介護度を下げたら報酬が減ってしまうという矛盾に直面をするからこそ言っているので、そこのところをどう評価して、むしろ、要介護度が改善をされたときにどういう評価をしたらいいのか。
 前向き評価をすることが大事なので、それを、表面的な要介護度を軽くすることだけを評価してもらっても、それは結果として自分たちの努力が評価されないことになる、こういうことをおっしゃっているんだろうと思うので、先ほど申し上げたとおりでありますので、ごもっともなことをおっしゃっている部分も多々ありますので、私たちがやらなきゃいけないのは、先ほど申し上げたとおり、理念である自立と重度化の防止を科学的にも実現していくための評価を我々は手法としてしっかりと確立をしていかなきゃいけない。それでないと、介護サービスを提供される側から見れば、自分たちの努力が評価をされないということになってしまうので。
 そして、何よりも大事なのは、そのことによって、クリームスキミングで、本当にサービスが必要な人が、加齢によってどうしても運動機能が低下していくということもマイナスに評価をされたのでは、これでは何の意味もないので、そういうところを総合的に判断できる方法というものを考えていかなきゃいけないと思っております。
○堀内(照)委員 この全国老人福祉施設協議会の文書では、今少し大臣も触れられましたけれども、二ページ目の右下のあたりからですか、経年とともにいわゆる健康状態が悪化するというのは自然の摂理だ、その自然の摂理をありのままに受け入れ、社会で支え合う中で、今できることを、できるだけの間、できるままでいてもらうことも、次第にできることが限られていく中にも、その人らしく暮らしていける環境をつくることにも大いに価値があるんだ、それらを実現するための入浴や排せつ等日常生活の支援を評価せず、要介護度が軽度になることだけを尺度にすることは、自然の摂理を無視し、生活の質を軽んずるものであり、介護保険制度の歴史に逆行すると。やはりここをしっかりと受けとめるべきだと思うんです。
 大臣、いろいろ言われましたけれども、安倍総理のこの発言を見ると、やはりそうはいっても、介護に頼らない自立への、その助けになる方へシフトするんだ、軸足を置くんだということを明確に言っているわけで、そこを私は危惧しているわけです。
 介護保険法の第一条の目的では、「その有する能力に応じ自立した日常生活を営む」とあるわけですから、決して介護に頼らず自立できるように能力を伸ばせということではないと思うんです。支援を受けながら、ありのままの、その人らしく暮らしていけるということをしっかり支援していく、これはやはり介護の大事な支援の中身だ、自立支援の中身だと思うんです。そういうことを通して、もちろん状態がよくなるという場合もありますでしょうし、本当の意味で自立していくという、助けによらないということもあり得るでしょうけれども、しかし、そのことを何か自己目的化して、本来あるべき介護というのがないがしろになるようなことは私はあってはならないと厳しく指摘をしておきたいと思います。
 続いて、実はこれも郡さんが取り上げられたことなんですが、身体介助を伴わない生活援助を介護保険の給付から外す動きというのがこの間起こっております。要支援一、二に続いて、要介護一、二の人まで軽度者として保険給付から外すことを検討されております。この問題では、次の報酬改定で生活援助の人員基準の見直しということが、介護保険部会の意見書では盛り込まれております。これは、具体的にはどんな見直しをするんでしょうか。
○蒲原政府参考人 お答え申し上げます。
 生活援助サービスにつきましては、高齢者の自立を支援し、介護の重度化を防ぐという介護保険の理念を踏まえつつ、一方で、制度の持続可能性の確保や介護人材の確保が課題となっていることにも応える観点から、社会保障審議会の介護保険部会で議論をいただいてきたところでございます。
 それを踏まえまして、昨年末に改定された改革工程表におきまして、生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準の緩和及びそれに応じた報酬の設定について、具体的内容を検討し、平成三十年度の介護報酬改定で対応するという方針が示されているところでございます。
 ここにございますとおり、来年、平成三十年度の介護報酬改定については、今後、この社会保障審議会の介護給付費分科会で具体的に検討することになってございますので、その場でいろいろな形での検討をしてまいりたいというふうに思っております。
○堀内(照)委員 これは、いわゆる生活援助のみを担う専門職を別に育成する、それで、そういう人相応の報酬に変えるということでしょうか。
○蒲原政府参考人 これは、具体的な中身については、これからの検討ということでございます。
 ただ、改革工程表の中では、生活援助を中心に訪問介護を行う場合の人員基準の緩和及びそれに応じた報酬の設定について検討するという趣旨が書いてございますので、これを踏まえて中身をこれから具体的に検討していこう、こういうことでございます。
○堀内(照)委員 私、大臣の所信質疑で、介護の総合事業について議論させていただきましたけれども、総合事業では、いわゆるこの基準緩和型サービスを、まさに短時間の研修を受けた無資格者が担う、無資格者だからということで報酬が引き下げられていると。今回は、生活援助のみを担う人材だからといって、同じような別の短時間の研修で養成をして安上がりに使うということになれば、私、総合事業の議論ときに指摘しましたが、安易な担い手はやはり育たないですし、むしろ処遇悪化につながっていく、利用者にとってはサービスが利用できないという事態になっていく、深刻な事態になるというふうに、総合事業の実施されているところではですね。そういう現場を見てまいりましたけれども、そういうことにならないのかと思うんですが、いかがですか。
○蒲原政府参考人 まず、総合事業の場合と違いまして、こちらの場合は、現在、介護保険法上の個別の給付というふうに位置づけられておるものでございまして、そうした個別の給付の中でのいわばサービスのやり方について、先ほど来申しました改革工程表にあるとおり、人員基準の緩和及びそれに応じた報酬の設定をするということで、ちょっと総合事業とは、まず個別給付の体系であるというところが一つ違うと思います。
 さらに、その上で、冒頭申しましたとおり、これは介護保険の部会でも議論されたときに、生活援助サービスのいわば重要性というのをちゃんと踏まえた上で、一方で、制度の持続可能性の確保の観点、あるいは介護人材の確保の観点、これはいろいろな形で、多様な人材を確保するという観点もあろうかと思います。そうした観点から介護保険部会でも議論いただいたという経緯もございますので、そうしたことを踏まえながら、最終的に介護保険給付費分科会でいろいろ御議論していきたい、こういうふうに考えてございます。
○堀内(照)委員 給付という仕組みが違うということなんでしょうけれども、しかし、報酬で差をつけるということになれば、単価が下がるということにもなっていくわけですから、これも郡さんが言われました、だらだら介護が続いているというのは、私も本当に驚いて読みました、あの介護保険部会での議論の議事録ですね。
 それで、大臣からは、先ほどの答弁では、生活援助については重要な役割を担っているんだということがありました。私も、尼崎で事業を開いている方なんかに現場でお話を伺いましたら、行けば、薬をちゃんと飲んでいるかとか、部屋の散らかりぐあいや食事の残しぐあいなどを見て、心身の状態や認知症の進行度などを把握して必要な機関につなげていくという、本当に大事な役割を果たしておられる。いわゆる家事代行なんかじゃ決してないんだということなんだと思うんです。
 大臣、この検討しようとしている人員基準の見直し、生活援助について、これをやりますと、私はやはり、そうした専門性を否定することになるし、サービスの質の低下や介護人材の処遇悪化につながるんじゃないか、つながらざるを得ないと思うんですけれども、いかがですか。
○塩崎国務大臣 介護を受けられる方のいわゆるクオリティー・オブ・ライフ、QOLが下がるということは避けていかなきゃいけないというのは、常にそうだろうというふうに思っています。
 先ほど来申し上げている、自立を支援して介護の重度化を防ぐという理念のもとで、生活援助サービスがやはり適切なケアマネジメントのもとで提供されるということが大切なわけでありまして、一方で、制度の持続可能性の確保、それから、介護人材の確保が課題となっているわけでありますから、これらをどう両立させながら、最も大事な、介護を受けられる御本人の生活の質が下がらない、むしろ向上するというためにどういう支援ができるのかということを考えていくべきなんだろうというふうに思います。
 こういう考え方に立って、サービスの質に留意をしながら、改革工程表というのは、これはもう内閣としてやるということを言っているわけでありますから、今言ったようなことをしっかりと踏まえた上で、どういうふうに改革工程表で求めていることを実現もし、制度そのものがもたなくなるのでは困るわけでありますから、介護保険がしっかりと介護保険として持続可能になるように改善を図っていきたいというふうに思います。
○堀内(照)委員 介護保険部会の報告の中で、まとめた意見の中でも、生活援助の人員基準を緩和すればサービスの質の低下が懸念されるとか、介護報酬引き下げにより介護人材の処遇が悪化し、人材確保がより困難になり、サービスの安定的な供給ができなくなる可能性があるとか、さまざまやはり指摘されているわけであります。
 今、大臣が、QOLが下がることがないようにと言われましたけれども、そうであるならば、やはりこういう基準緩和はやるべきじゃない、こう申し上げたいと思います。
 最後に、ちょっと法案から外れるんですけれども、麻疹、風疹ワクチン不足の問題についてお聞きしたいと思います。
 資料の四枚目に大阪保険医新聞を載せておきました。これは、製造元の出荷停止に加え、昨年は八月末に関西空港で集団感染がありまして、近畿圏で一気にワクチン不足になっているということであります。この大阪の保険医協会の皆さんが府内の自治体に直接アンケート調査をやりまして、一覧表にもありますように、非常におくれているということであります。
 実は、定期接種の期限はきょうまでなんです。あす、四月以降は任意接種になりまして、費用負担の面でも、それから、健康被害が出た際の補償でも大きな差が出てしまいます。
 それで伺いたいんですけれども、麻疹風疹混合ワクチンの定期接種の対象者がこの定期接種期間中に接種できない場合、今後も定期接種の対象にしていくような措置、もしくはそれに準じた国の対応、これを検討すべきだと思うんですけれども、いかがでしょうか。
○福島政府参考人 お答えいたします。
 感染力が強い麻疹、風疹対策としては、感染の蔓延を防止するためにも、定期接種の接種率を高く維持することが非常に重要であると考えております。
 今御指摘がございましたように、昨年八月に麻疹の広域的な発生がございまして、任意接種での麻疹風疹混合ワクチンの使用量が増大するということが予測されましたために、私ども、九月以降、その麻疹風疹混合ワクチンの必要な供給量を確保して、地域におけるワクチンの偏在等を解消するために、都道府県等の自治体やワクチンメーカー、それから卸売販売業者などの協力を得ながら、前倒し出荷の要請や偏在等に関する情報の共有など必要な対応をとってまいりました。
 この接種率の動向でございますが、九月末日以降の状況、毎月の状況を今調査しておりますが、最もMRワクチンの偏在が懸念されました昨年十一月末時点での接種率は、直近、平成二十七年の同月末時点の数字とほぼ同じでございまして、今年度末には少なくとも平成二十七年度と同程度の接種率が見込まれるというふうに考えておりまして、定期接種を受けられる期間を延長する措置を講ずる状況にはなっていないと考えております。
 また、十二月末の状況を今私どもも把握をしておりますが、十二月も同じような傾向がございまして、これから一月末、二月末、三月末の数値が出てまいりますけれども、私どもとしては、先ほど申し上げましたような取り組みを必要に応じて実施して、ワクチンの安定供給ができるようにしてまいりたいと考えておるところでございます。
○堀内(照)委員 その調査は全国の数字なんですよね。
 今言われましたけれども、大阪の保険医協会の皆さんがとられているのは一月末で、一番そういう意味では新しいんですよ、数字が。国の接種率目標は九五%以上なわけですよね。これは全く間に合っていない状況であります。
 それで、近畿二府四県の医師会も要望されていると思います。関西空港では、昨年九月に、従業員九百人に接種をさせましたし、兵庫県下でも、これは神戸新聞の報道ですが、例月数百件の接種なのに、昨年九月、十月は二千件を超えたというんですね。ですから、これは本当に足りないということになっているんだと思うんです。
 私も、直接いろいろ伺ったドクターからは、予防接種のポスターを張っていたけれども、もうワクチンがないから外しましたとか、予約の電話が来るけれども断らないといけないですとか、それから、一歳半健診でずらっと皆来るわけですけれども、母子手帳を見ると軒並み接種の記録がないということになっているわけなんですね。
 これは今いろいろ対応されているということですが、私も一月の事務連絡というのを読みましたけれども、これは都道府県と市町村には努力を求めているんですけれども、近畿丸ごと、ごそっとワクチンが足りないという状況になっていると、結局、各府県の努力だけではなかなか追っつかないんだと思うんです。だからこそ、これを国がしっかり対応することが必要だと思うんです。
 最後、ちょっと大臣、定期接種はきょうまでなんですけれども、状況をぜひ把握していただいて、今、全国平均の数字だけではなくて、個々の状況、関西では去年、関西空港での感染等々、特殊な事情がやはりあると思いますので、ぜひつかんでいただいて、国として対応を検討していただきたいと思うんですけれども、いかがですか。
○塩崎国務大臣 これは私も、関西の自治体の長から、こういう問題が起きているという話はお聞きをしておりました。
 やはり公衆衛生の基本がワクチンでありますから、地域的にも、おっしゃるように、その供給にボトルネックがないようにしていくということに絶えず目配りをしていくということが我々にとっても大事な責任だというふうに思いますので、しっかり見てまいりたいというふうに思います。
○堀内(照)委員 よろしくお願いします。ありがとうございました。