国会論戦・提案

雇用保険法等の一部を改正する法律案 反対討論

 

雇用保険法等改定案を可決 日本共産党は反対 衆院

衆院本会議は15日、職業安定法や育児・介護休業法の一部を一括して改定する雇用保険法等改定案を、日本共産党を除く賛成多数で可決しました。

 本会議に先立つ15日の厚生労働委員会で日本共産党の堀内照文議員は「重大な内容を含むものを、年度内に成立が必要とされる法案と一くくりにし、極めて短い審議時間で採決することに厳しく抗議する」と反対討論しました。

 堀内氏は、政府は雇用情勢は安定しているというが、求人の大半は低賃金の非正規・不安定雇用で再就職は依然困難な状況だと指摘。失業給付が十分に機能していないにもかかわらず、国庫負担を本則の10分の1の2・5%まで削減する改定案について、「生活が困窮しているがゆえに悪条件であっても飛びつかざるを得ない人がいる。国庫負担はまず本則に戻し、失業者が安心して仕事を探せるように給付改善を行うべきだ」と求めました。

 また、職業安定法の改定で、募集時に示した採用条件が採用時に異なる場合は求職者に明示することを義務付けるとしたことは、「面接時に書面で明示さえすれば求人条件を大幅に引き下げることにお墨付きを与えるもの。募集時の労働条件の明示義務も、虚偽求人への罰則規定も形骸化するもので断じて容認できない」と批判しました。

(しんぶん赤旗2017年3月17日より)

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議事録  第193回国会 厚生労働委員会 第6号 平成二十九年三月十五日(水曜日)

○堀内(照)委員 日本共産党を代表して、雇用保険法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。
 まず、多岐にわたり、また重大な内容を含んだものを、年度内に成立が必要とされる法案と一くくりにし、極めて短い審議時間で採決することに厳しく抗議をするものです。
 本法案に反対する理由の第一は、失業給付に係る国庫負担金を二・五%と、本則の十分の一にまで削減することです。
 積立金が過去最高の六兆四千億円まで積み上がったのは、保険財政の悪化を理由に、給付日数や給付額を大きく減退させたことによるものです。
 雇用情勢は改善しているとしていますが、数字とは裏腹に、求人の大半は今も低賃金の非正規、不安定雇用であり、再就職は依然として困難な状況に置かれています。その中で失業率が低下しているのは、蓄えが乏しいゆえに、生活が困窮しているがゆえに、たとえ悪条件であっても飛びつかざるを得ない人たちがたくさんいる、失業給付の不十分さが日本の雇用を劣化させているのです。
 国庫負担率の引き下げは三年間に限定するとしていますが、本則に戻す担保はありません。十分な機能を果たしているとは言えない給付水準の根本的改善には手をつけず、国の責任を投げ捨てることは許されません。国庫負担はまず本則に戻し、失業者が安心して仕事を探せるよう給付改善を行うべきです。
 法案はまた、雇用関係助成金に生産性要件を設けるとしています。要件を満たさなければ助成率を引き下げる初めての仕組みであり、賛成できません。
 第二に、職業安定法を改定し、採用時の条件があらかじめ示された条件と異なる場合、求職者に明示することを義務づけるとしたことです。
 この間、固定残業代を明示しない偽装求人で、過酷な長時間、低賃金の労働を強い、労働者を使い潰すブラック企業が重大な社会問題となっています。
 法案は、面接時等に書面で明示さえすれば求人条件を大幅に引き下げることに法的にお墨つきを与えるものです。求人の際に意図的に虚偽の条件を示したと労働者が立証することは困難です。募集時の労働条件の明示義務も、虚偽求人への罰則規定も形骸化するものであり、断じて容認できません。
 労働市場において弱い立場に置かれる労働者、特に若年層にとって、より適格な条件提示、求人条件と実際の労働条件を合致させるための法的拘束力を持った措置こそが必要です。
 以上、反対理由を述べ、討論とします。