コラム

2017年02月26日
 

国民の理性と知性で追い詰めよう

 衆議院での予算審議も大詰めを迎えています。昨年の臨時国会の相次ぐ強行採決もひどいものでしたが、今国会もそのモラルハザードぶりはとどまるところを知りません。

 共謀罪をテロ等準備罪と名前を変えて通そうと企む安倍政権の法務大臣は、すでにテロ対策の条約や法律が整備されていることなどから立法事実がないではないかと追及され、しばしば答弁不能に陥っています。ついに“法案提出前に国会で審議するな”といわんばかりの文書をマスコミに配布し謝罪と撤回に追い込まれましたが、問題はそれではすみません。件の文書は、行政府の側から立法府に対して口封じをしようというもの。金田勝年大臣には、果たして三権分立という民主主義の基本さえもわきまえない暴挙という根本的な認識がおありなのか、はなはだ疑問です。

 「ない」といってきた日報が見つかり、南スーダン現地の自衛隊部隊からは明確に「戦闘」が起こっていると報告されていることが明らかになって、これまでの言動を追及された稲田朋美防衛大臣は、“憲法九条にかかわるから「衝突」といっている”と答弁しました。

 「戦闘」が現実にあるものの、それを認めると憲法上問題だから言い換えたということを認めたも等しいのですが、これも大臣にはその自覚がないようです。

 一昨年の戦争法=安保法制の強行で立憲主義を破壊した政治の現時点での深刻な到達点を示すものですが、恐ろしいのは、政府・与党のみなさんにその自覚が見えないことです。

 国民の理性、知性の立ち上がりに早晩追いつめられざるを得ないし、そうしなければならない――論戦準備にも力が入ります。

2月26日付「兵庫民報」