コラム

2016年12月25日
 

安倍政権の深刻な行きづまり

 再延長をしてまでカジノ解禁・推進法案をごり押しして閉幕した臨時国会。安倍総理が「自民党は結党以来強行採決など考えたこともない」といったそばから、自公と維新は、TPP、年金カット法案、カジノ法案と、重大な法案を立て続けに衆議院で強行採決しました。

 アベノミクスがうまくいかないなかで固執してきたのがTPPでしたが、トランプ氏の登場で発効の見通しが立っていません。それでも「日本の決意を示す」と強行。それ自体が、今後の米国との2国間交渉にむけて“日本がここまで譲歩する”という国際宣言となり、さらなる譲歩を迫られる危険なことです。

 TPPに見込みがなくなると今度はカジノ。しかしカジノは、他人からお金を巻き上げるだけで、新たな富を生み出すわけではありません。しかも多くの依存症患者を生み出すなど、人の不幸の上に立って何が成長戦略か。政治の退廃の極みです。

 経済対策というなら国民の懐をあたためてこそ、です。しかしやったことは年金カット。給付は減らしながら、莫大な積立金はさらに増やし続け、アベノミクスを支える株価対策につぎ込み続けます。しかし、それとてうまくいっていないからTPP、カジノと飛びついてきたのです。まともな経済対策すら打ち出せず、打つ手すべてが泥沼に陥っている――安倍政権の行きづまりは深刻です。こんな政権は、国民の手で一刻も早く終わりにしなければなりません。

(兵庫民報12月25日付)