コラム

2016年09月30日
 

異様な幕開けとなった臨時国会

 臨時国会が始まりましたが、異様な幕開けとなりました。

 初日の所信表明演説で、安倍総理が、領土を守り抜く云々とのくだりのなかで、その任務にあたっている海上保安庁、警察、自衛隊に対し、「今この場所から、心からの敬意を表そうではありませんか」と、自ら拍手をして、議場に促しました。それにこたえ、自民党の議員がいっせいに総立ちで拍手で応じるという前代未聞の事態がおこりました。これで総理の施政方針演説が中断し、大島議長が着席を促す注意をしなければなりませんでした。

 行政府の長のおこない、ふるまいで、立法府の議事が妨げられたのです。ことは重大で、本会議の運営などを協議する議院運営委員会では、さすがの与党の理事も、不適切だったことを認めざるを得ませんでした。

 ところが総理は、その後の予算委員会で、野党からその問題を指摘されても、何が悪いのかわからないと開き直る始末で、幾重にも問題です。

 また、答弁のひどさも目に余ります。わが党の志位委員長が代表質問で、自衛隊が宿営する首都ジュバで大規模な戦闘がおこり、民間人数百人が犠牲になっていること、これらを受けて国連軍は事実上の先制攻撃の任務まで与えられていることなどをあげて、「PKO参加5原則」は総崩れであり、自衛隊の南スーダンからの撤退を求めましたが、総理の答弁は、「PKO参加5原則は一貫して維持されている」などと強弁、事実、現実さえ見ない姿勢には心底怒りがわき起こりました。

 さらに、今国会の大きなテーマの一つであるTPPについて、特別委員会の自民党の理事が、批准にむけ、承認と関連法案の成立へ、強行採決するを公言、辞任に追い込まれました。真摯に議論をすることの放棄であり、重大です。

 わずか1週間たらずでこれだけのことが立て続けで起こる――安倍政権の危うさともろさの両面があらわになった感があります。引き続く論戦で、国民の声を届け、安倍政権の暴走を食い止め、追い詰めたいと思います。