今日は、昨年の台風9号による佐用町での農地被害の救済を求めて国(近畿農政局)に申し入れをおこないました。
 杉本ちさと県議や佐用の鍋島ひろふみ町議団長、ささだ鈴香町議、吉井ひでみ町議、平岡きぬえ町議、金谷英志町議などのみなさんとともに申し入れ。
 昨年の台風9号災害は、有名な棚田など中山間地を含む農村地域を襲い、農地にも甚大な被害をもたらしました。
 激甚災害の指定を受け、被害総額が1ヶ所あたり40万円を超える被災ヶ所については、国からの補助事業の対象となり、復旧にあたって約95%の公費負担を受けることができます。


 同町でも昨年秋にその査定がおこなわれましたが、査定からもれた農地が多く生まれ、各所で「何とかならないか」と声があがっています。
 なぜ多くの査定もれが生まれたのでしょうか。


 第一に、2次被害を防ぐことなど早急に復旧工事をおこなうという観点から60日以内に査定をおこなうという取り決めがあるため、見過ごしたり、それ以降被災が明らかになった(稲刈りを済ませてみると、田んぼが土砂だらけだったところもあったそうです)ところが生まれたためです。
 18人もの人命が奪われ、いまだに2人の方が行方不明、多くの家屋被害が生まれた災害です。町役場自体が浸水したなかで、行方不明者の捜索や生活再建への手立てに日々おわれるなかで、限られた期間内に農地被害を全面的につかんで査定をおこなうことに無理がありました。


 さらに第二に、査定に土地に明るいものが同行しなかった地域もあるといいます。ただでさえ、合併により土地に明るい職員が少なくなっているなかで、多くの査定もれが生まれる結果となりました。


 町行政の責任も重大ですが、本来国の補助が受けられるはずのものが受けられない事態が多くうまれています。これは被災者には何の責任もない問題です。
 こうした事態を受けて、今回、町独自に40万円以下の小規模被災ヶ所だけでなく、査定からもれた40万円以上の被災ヶ所についても、95%町の補助で復旧工事をおこなうという「英断」(町長談)を下しています。
 町が新しい制度をつくってまで対応をしているのですから、本来、手だてをおこなうべき国がなんらかの支援をすべきではないか迫りました。


 この他にも、小規模の被災ヶ所でも、それぞれが150メートル以内のものであれば合算でき、計40万円を超えれば国の補助事業となりますが、一方で一戸の農家が150メートル以上離れた複数の農地で被災しても、合算できません。実際に、佐用町では、それぞれ離れた農地5ヶ所で小規模の被災をし、合計約100万円もの被害があっても、国の補助事業とならないために、自己負担分が多くなるケースもありました。
 また、家屋や倉庫なども被災しており、そちらの復旧が当然優先されるので、とても農地の復旧にまで手がまわらないといったケースもあります。
 こうした場合でも国の支援が行き届くように、さらには今年の作付が間に合わない農家の方への補償をおこなうことも求めました。


 災害を機会に離農するというようなことを起こしてはなりません。
 調査に入ったときに、農家の方が訴えていたのは「コメはつくるより、スーパーで買う方が安い」ということでした。それでも、農業を続けているのは、「土地を荒らすわけにはいかない」「放棄田が広がったら災害がもっとひどくなる」からです。また「うちだけやめたら周辺に迷惑がかかる」とがんばっておられるわけです。
 国土や環境を守るうえでも重要な役割を果たしておられる農家のみなさんが復旧、復興にかかる自己負担が重くて農業をやめてしまうようなことにならないよう、国の支援をと申し入れました。


 政府の担当者は、多くの査定もれがうまれ、佐用町が独自に工事費の95%を負担する制度をつくっていることを知りませんでした。
 少なくとも町から実態を聞くべきではないかと重ねて要望しましたが、国も“知らぬ存ぜぬ”では済まされないはずです。担当者からは「町から話があれば調査くらいできないことはないかもしれない…」とも。
 最後には担当課長が「実態がよく分かりました」と述べていましたが、しっかりと対応していただきたいと重ねて要望してきました。