総務省とのやりとりであいさつ、発言する山下よしき参院議員
 今日は、公立学校などの臨時講師の労働条件、退職手当・失業給付の問題と、特別支援学校の通学バスの添乗業務の民間委託について、兵庫県高等学校教職員組合のみなさんの要望を携えて、総務省、厚生労働省、文部科学省からレクチャーを受け、解決へ話し合いました。
 山下よしき参院議員、宮本たけし衆院議員が同席してくれました。
 もともと、公立学校の臨時教員の退職手当について、雇用保険による給付額を下回るときには、その差額を手当てすることで埋め合わせをしてきたため、臨時教員の方々は、雇用保険を適用除外してきました。


 07年10月の雇用保険の「改正」によって、受給資格が保険料支払い期間6ヶ月から12ヶ月に延長されたことにともない、兵庫県は教員の「失業者の退職手当」受給資格者を勤続6月から12月に延長しました。
 このことにより、大きな矛盾がでてきました。
 一方でこの臨時の方々の任用は、あくまで臨時的なもので、継続して雇用できないことから、1年のうち「一日の空白」をおいて任用しているため、勤続12月とならず(11月と30日というふうに、1日でも欠けると12月とカウントしてもらえない)、臨時教員の方々は「失業者の退職手当」の受給資格を失いました。


 そこで、兵庫県は、この方々が雇用保険の適用除外から外れたと判断して、雇用保険による給付をおこなうようにしてきました。
 しかし、08年の秋になって、厚生労働省から「雇用保険の適用除外になっているので、兵庫県の措置は認められない」と兵庫県に指導があり、07年10月に遡って、適用除外と判断し、保険料の返却とともに、すでに支給された失業給付の返納を、失業した元臨時教員の方々に求めています。
 こうして、臨時教員の方は、公務員としての退職手当の対象にもなれず、また雇用保険の失業給付の対象にもなれないという状態におかれるようになってしまいました。


 今日はこの解決へ何か手立てはないのか、各省庁からレクチャーを受けました。


 いくつか重要な点も明確になりました。
 まず昨年4月24日付の総務省通知(「臨時・非常勤職員および任期付短時間勤務職員の任用等について」)で、「臨時的任用が最長1年以内であり、『臨時の職』はおおむね1年以内の存続期間を有するものとされていること」とされている点です。


 この点ではこれまで慣例的に1年を超えないために、「空白の一日」をもうけていましたが、「1年未満」ではなく、「1年以内」であり、「おおむね1年以内」とされていることが重要です。担当者からも、「『空白の一日』を設けたからといって、自動的に『臨時的なもの』となるわけではない」、「逆を言えば、『空白の一日』がなくても、その他の条件などで臨時的な仕事であることが明確であればいい」との旨、言明がありました。
 「空白の一日」が必要ないとなれば、勤続12月、退職手当の対象となり、問題の解決へつながります。


 また、この問題では、国家公務員の法律に準じて、国から各県に「条例案」が示されて、各県の条例が定められています。総務省は「技術的指導」という名で県へ「縛り」をかけていますが、あくまで主体は県にあります。県の判断、姿勢で道が開かれることも可能なはずです。


 兵庫労働局は、今回の件で、「昭和47年3月31日付で、退職手当条例の適用者は全員雇用保険の適用除外にするとの申請が出され、受理している」と、一律に適用除外していますが、当時と今とでは大きく状況も変わり(臨時職員が増えていることや、07年に法律等変わっていることなど)、個々には、適用除外の要件を満たさないケースも生まれていることも、認識、把握すべきだということも明確になりました。


 特別支援学校のスクールバス添乗業務の民間委託の問題では、実際に介助員としてスクールバスに添乗している方から、同業務に請負がなじまない実態が語られました。


 障がいをもつ児童・生徒を安全に登校させるためには、子ども達の障がいの度合い、特徴、健康状態や学校、家庭での様子など、つぶさに学校側と連携をとり、時には学校の指揮のもと行動、業務が求められます。そうすると「偽装請負」になってしまいます。これでは、安全のために違法行為をする(偽装請負と分かっていても目をつぶる)か、違法を正すために安全を犠牲にするかしかありません。この業務に民間委託はなじまないことは、担当者も実感されたのではないでしょうか。


 多くの公務労働の現場で、非常勤のみなさんは、この臨時職員がいないと成り立たないほど重要な役割を果たされています。とても「臨時的・補助的」な業務とはいえない恒常的な仕事をプロとしての誇りをもって、とりくんでおられます。それだけに、本来は、すべて正規で雇うことが強く求められています。ここは、しっかりと要求しながらも、こうした業務に従事する方々の身分を少しでも保証し、労働条件を改善するためにも、今回の退職手当も含めて、非常勤の方々の労働条件の改善へ、引き続きとりくんでいきたいと思います。