台風9号災害対策で兵庫県へ要望
 今日は、午前中に灘区内の開業医さんを訪問、午後から今年夏の台風9号災害に対する復旧・復興および被災者支援へ兵庫県へ要望をおこないました。夕方には兵庫県森林組合連合会とはじめて懇談をおこないました。
 午前中は、昨日に引き続き味口としゆき党灘区市政対策委員長と、西ただす市議とご一緒しました。兵庫県への要望には、新町みちよ、杉本ちさと、星原さちよ各県議と、鍋島裕文、笹田すずか両佐用町議、山根のぼる宍粟市議、岡田かずゆき朝来市議らと、夕方の森林組合には、新町みちよ、星原さちよ両県議らとご一緒しました。
 台風9号災害から3ヵ月半がたちました。被害の査定も済んで、これから復旧・復興の事業が本格的にはじまり、被災者の生活再建についてもこれから本格的な段階へと入っていきます。また、これから冬に向かい雪の多い被災地域では厳しさも増してきます。そうした点も踏まえて、この間、調査に入って住民のみなさんから寄せられた声をなるべく具体的にあげて要望、申し入れをおこないました。


 県当局からは、「再度災害防止」の観点から、原形復旧ではダメなところは改良復旧も含めて対応する旨言明がありました。
 また、工事着工前に説明会を開き、住民の要望も可能なものは反映させる意向も表明されました。
 しかし、実際にこれまで説明会をおこなったのは、自治会などから再三の要望があった宍粟市福知地区の1回のみで、佐用川流域では、約55キロにわたる改修計画が発表され、住民に縦覧されているものの、説明会は縦覧が済んで計画をつめた段階の1月になるといいます。すでに閲覧した住民からは異論が噴出していますが、担当者からは住民の声を聞くというより、「計画について理解いただく」ための説明会だとの言葉しか聞かれませんでした。これには、必ずすべての地域で事前に説明会をおこなって住民の意見を聞くように要望を重ねておこないました。


 河床が上がっている箇所の土砂の除去については、緊急の箇所はすでに終えていますが、それ以外のところも今年度中から来年の梅雨時までには除去をするとのことでした。住民が除去を求めている箇所について応じるのかとの問いには、具体的に土木事務所まで言ってきてほしいとのこと。


 橋の架け替えについては、市町管轄の橋については、架け替えと幅員増も表明。ただ県管轄の福知橋(宍粟市)、土肥橋(といばし・朝来市)については、構造上被災しておらず、架け替え以外の方法で被災原因を取り除けるとの理由で架け替えはおこなわないとの説明。


 砂防堰堤、治山堰堤について、満杯になった土砂は、①土砂がたまることで勾配をゆるくし、②土台が強くなることから、たまってもそのままにしておくのが一般的だが、一部例外もあること、取り除くことが必要かどうか、個別・具体的に指摘があれば対応するとのことでした。


 仮設住宅については、庇を伸ばせるかどうか業者と協議中、魚焼器(グリル)付のものとの交換についても協議中のことで、これらの点では前進がありそうです。


 農地災害の復旧については、激甚指定を受けていますが、事業の国庫補助について、市町全体でするのか、旧町単位でするのか、補助率が高い方でおこなうとのことでした。


 住民への説明会の実施や土砂の除去、一部橋の架け替え、砂防堰堤の土砂の除去、仮設住宅など、前向きに進みそうなものもあれば、従来の制度などが壁となっている問題もあります。引き続き、県、国に働きかけていきたいと思います(今回の申し入れの全文は末尾に)。


 夕方の県森林組合連合会では、上原利信専務理事が応対してくれました。
 先日の全国大会での志位委員長のあいさつについて、「とりわけ作業道の設置について、政治の支援を力強く述べられて、大きな拍手がおこりましたよ」と紹介していただきました。


 県下の森林は56万ha。うち国有林が3万haなので、民有林は53万haです。またそのうち、スギやヒノキといった人工林は22万haだそうです。
 国や県のさまざまな施策で事業をすすめていますが、そうした事業で山の手入れができているところでは、この間の台風災害でも被害が出ていないといいます。


 いま、一番危惧しているのが、政権が代わったことで、いわゆる「事業仕分け」などでこれまで活用してきた制度がなくなってしまわないかどうかだと述べられました。
 従事者の高齢化、後継者対策も重要です。


 木材需要をおこすとともに、災害に強い国土づくりや環境対策などの森林のもつ多面的な役割、公益性に着目した諸施策をしっかりおこなうことが重要だと実感しました。


09年台風9号災害対策に関する申し入れ

兵庫県知事 井戸敏三様
2009年11月 27日
日本共産党兵庫県委員会国政委員長 堀内 照文
同 兵庫県会議員団長 ねりき恵子
同 佐用町会議員団長 鍋島 裕文
同 宍粟市会議員団長 山根のぼる
同 朝来市会議員団長 鈴木 逸朗


 貴職におかれては、被災県民の生活再建と地域復興のため、益々ご精励のことと存じます。
 台風9号来襲による被害から3ヶ月が過ぎました。農地や公共施設等の被害査定が行われ、いよいよ復旧・復興に向かおうとしているところですが、被災者からは「元に戻すだけでなく、改良して欲しい」「今後どういう事業が計画されているかなど十分な説明がなく、生活や経営再建の目処が立たない」などの不安が寄せられています。
 早期の復旧・復興は当然ですが、再度災害を防ぎ、被災者・住民に安心して頂けるよう、以下、要請します。



1、事業計画に住民の願いを十分反映させるよう、事前の聞き取りや懇談、説明会を行うこと。千種川水系緊急治水対策素案についても、住民の声を聞き、見直すこと。


2、このたび崩壊した護岸、橋梁等については、再度災害防止のため、単に復旧ではなく「改良復旧」を基本とすること。


3、河川改修等について、以下の件を盛り込むこと。
①大量の土砂流出で、河床が著しく上がっている。早急に除去するよう、また、まだ残されている流木等の除去も含め、搬出先の選定、事業費用などの支援を拡大すること。
②宍粟市福知川と揖保川の合流地点の福知川側河口付近は、護岸を嵩上げすると共に、両岸の高さを揃えること。また、安積橋周辺地域の抜本的な治水対策を行うこと。
③宍粟市内揖保川の築堤や浚渫など、河川改修を国と共に進めること。
④引原川波賀町小野地区内の護岸改良(築堤・嵩上げなど)を行うこと。
⑤福知川の河口を揖保川下流に向くよう、形状を変更すること。
⑥福知橋、津羅橋、樽垣内橋(以上、福知川)、羽渕橋、土肥橋(以上、神子畑川)の架け替えにおいては、橋脚数および橋脚形状を、流木等が掛かりにくいようにすること。
⑦津羅橋、樽垣内橋を架け替える際、幅員を広げること。
⑧円山川河川改修計画を、現在の多々良木橋から上流部にも延長すること。
⑨砂防堰堤、治山堰堤で、土砂がすでに満杯になっている個所は、土砂を除去すること。


4、被災者生活再建および経営再建への支援について、以下の件を実現すること。
①被災者生活再建支援金制度(県単独事業)を拡充すること。
②店舗、工場等事業所にも、直接的再建支援策を創設すること。とりわけ、居住空間が併設されている店舗等の被害については、住居と同等の補償措置を取ること。
③被災者の税金・保険料・保育料・授業料等の減免措置を徹底すること(申告主義とせず、行政からの情報提供、問い合わせをきちんと行うよう手立てすること)。
④成地区にあった、福知川沿岸の私有地回復について、公的支援を行うこと。
⑤福知渓谷再生のための県支援を強化拡大すること。
A)福知川および県道39号線の復旧事業の早期完了に努力すると共に、計画を地元に示すこと。
B)福知渓谷休養センター(県自治振興助成施設である、ふるさと一宮交流館等含む)の復興・再開を急ぐこと。
⑥寺谷川(佐用町)沿岸にある昆虫間、瑠璃寺、モンキーセンターなどは、公共性の高い施設であることから、河川・沿道の改修および沿岸施設の復旧・復興に特段配慮すること。
⑦仮設住宅の改良を行うこと。
A)洗濯物が干せるよう、庇を伸ばすなどの改良を施すこと。
B)出入り口に風雨雪をふせぐ「壁」をつけること。
C)床の結露を防ぐ資材設置、工事を行うこと。
D)隣との境に防音措置を施すこと。
E)共用水道栓を設置すること。
F)ガスコンロは魚焼器も付いた、標準のものとすること。


5、防災・環境改善の観点からも、農林業に対し、以下の件を実現すること。
①農地回復のための公的支援は、1軒から対象とし、自己負担をなくすようにすること。
②間伐および倒木処理のマニュアルを作成し、麓住民の安全・安心を確保すること。
③「山の安全評価」を実施し、必要な対策を行うこと。
④自然災害での倒木処理は、必要な期間を確保できるよう措置すること。
⑤植林保護柵の公的補助を強化拡大すること。
⑥東市場林道(宍粟市)を早期に復旧すること。                 以上