活動記録

2017年02月22日

モトコーを守れ!予算委員会で質問

IMG_3902 22日の衆院予算委員会分科会で、「昭和レトロ」と人気と注目を集める元町高架通商店街の追い出し問題についてとりあげました。

 一年ほど前に、JR西日本から急に借地の契約期限がくることを期に、契約更新をせず、立ち退くことを求められ、商店街の皆さんのなかに、衝撃と困惑が広がりました。

 しかも重大なのは、JR西日本が示しているリニューアル案では、これまで契約者が所有していた店舗が、JR西日本不動産開発の所有に変わってしまい、契約者はただのテナントになってしまうことです。これには、「45年間営業してきた個人の財産がすべてJR西日本不動産開発のものになってしまうなんて本当に理不尽」「毎月、誠実に地代を払ってきたのに、まるで追いはぎのように追い払うとは本当にひどい」と、怒りの声が上がっていることは当然です。IMG_3903

 

 高架下の土地の借地権をめぐっては、借地借家法が適用されるかどうかについて、いくつか裁判になっています。いずれも下級審での判決で、鉄道事業に支障をきたさない範囲での賃貸借なので、「主たる目的が建物所有でない」「簡易な建物の設置が認められているに過ぎない」などの理由で、借地借家法が適用されないと判断されています。

 この点については、事前に法務省とも確認をし、これらの判決をもって一律に高架下の土地は借地借家法の適用外だとは言えないこと、実際に適用されるか否かは、個々の契約から判断されることで、適用を排除しないとのことでした。さらに、当該商店街での契約をみると、目的に「堅固な建物設置」と明記されており、これまでの判例で適用外とされてきた理由は当たりません。

 

 そこで質問では、借地借家法の下では、どう借地権が守られるのかを確認しました。

 法律では、貸し手側が契約更新を拒否するときには、正当事由が必要と定められています。JR西日本は当初「耐震化が必要」と立ち退き理由を説明していました。しかし、この日の質疑で、改めて国土交通省の奥田哲也鉄道局長から「耐震省令の安全度に関する規定を満たしている」ことが明らかにされ、JR西日本自身も、その後理由を「防火・防犯のため」などと変えているなど、とても正当性があるとはいえないことは明らかです。

 正当事由がなければどうなるか。法務省の金子修官房審議官は、「正当事由があると認められなければ、原則、従前の契約と同一の条件で更新したものとみなされる」「更新拒絶はされない。契約が継続する」と答弁しました。正当事由が崩れるとJR西日本が今やろうとしていることは、法的には成り立たないということです。

 

 国鉄分割・民営化の際、収入の1%程度の経常利益と見込んで債務負担額が決められました。しかし、JR西日本の直近の利益率は、12.2%、当初見込みの12倍以上です。その儲けはどこからきているのか。ここ15年の業種別の収益をみると、運輸業は7.6%の伸び、流通業は20.7%、不動産業は91.5%と、不動産業が突出して2倍近い伸びとなっています。営業利益で見ても、非鉄道事業の営業利益に占める不動産業の営業利益の割合は、54.1%と過半数を占めています。いわば、不動産業が一番の稼ぎ頭なのです。この間、JR西日本は、広島県の横川駅や環状線沿線などで、次々と高架下を含むリニューアルをすすめています。

 本来、借地契約が続けば、借地権者、建物所有者としての権利があるのに、それを一切放棄させられ、再入居したければ、契約期間はJR側が自由に設定できるテナント契約となり、高い賃料に跳ね上がる、移転費用や新たな内装費の負担もしなければならない、再入居が認められるのは、飲食、物販、サービス業だけで、事務所や倉庫として利用してきた人は文字通りの追い出しになると、何重にも理不尽な仕打ちを受けることになります。

 企業ですから、儲けをあげること自体は悪いことではありません。しかし、国鉄時代の大きな負債を税金で肩代わりさせ、利益を保証してもらいながら、地域の商店を犠牲にしてまで不動産業での儲けに走っているのだとすれば、やはり適切ではないといわなければなりませんし、JRの元町高架通でのやり方は、あまりにひどすぎます。

 

 民間会社とはいえ、JRには、国鉄改革以来の経過があり、「中小企業者への配慮」などを定めた「指針」を守らなければなりません。そのために大臣には、指導や助言、勧告、命令といった権限も与えられています。質問の最後に私は、石井啓一国土交通大臣に、この指針に照らして、国として、JRに対して、地域の商店や経済への配慮を求めるべきだと迫りました。

 大臣は、今回の場合は「指針」のいう「JR西日本が関連事業を行うことによって同種の事業を営む中小企業の事業活動を圧迫」との事例には当たらないとしたうえで、「十分、かつ丁寧に説明を行い、理解を得ながら事業を進めていただきたい」と答えました。

 今回の事例は、「同種の事業」を「圧迫」どころか、当事者そのものを追い出すやり方で「指針」での例示よりもっとひどいと言わなければなりません。十分な答弁とは言えないものの、しかし、大臣は「丁寧な説明」とともに、「理解を得ながら」と言わざるをえませんでした。今のJRの「説明」では、到底、商店街のみなさんの「理解」などえられません。

 商店街のみなさんの多くの願いは、「まずは契約を更新して、そのうえで工事などが必要であれば、どうすすめるのかなど、対等の立場で話し合ってほしい」というものです。JRは、商店街のみなさんの思いに真摯に向き合うべきです。今後も、モトコーの灯を消すなとみなさんと力を合わせて頑張りたいと思います。

(議事録等は、後日、「国会論戦」の項に、2月22日付記事として掲載します)