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2008年03月27日
“あなたたちが寝ている間、僕は働いているということをよく覚えていてください!”――学費負担の軽減を求めて学生のみなさんとともに文部科学省交渉
今日のタイトルにあげたのは、その交渉の席で、学生が述べたものです。
「下宿する余裕がなく、2時間かけて学校に通っている」「私は2時間半かかっている。帰ってからのバイトなので、夜9時から12時すぎまで働き、翌朝1時限の授業に出ようと思ったら5時起きです」「僕は母子家庭で、親ときょうだいが働き、僕もバイトをして、みんなで僕の学費を稼いでくれている」など、深刻な実態が次々と出されました。
タイトルで紹介した学生の場合も、母子家庭で、その母親が体調を崩して働けなくなり、弟さんが高校にも進学できずに働いて、家計を支え、自らも深夜のコンビニバイトで通っている私立大学の学費を稼いでいます。そこで、文部科学省の面々を前に出たのが「あなたが寝ている間に、僕が働いているということを覚えておいてください」との言葉でした。ぜひ、この学生の実態を受け止めていただきたいものです。
そもそも、日本の高学費は世界的にみても異常です。日本は、1979年に国際人権規約を批准しましたが、そのさい高等教育にたいする「無償教育の漸進的導入」をうたった第13条2項(C)を留保しています。社会権規約を批准している世界151か国中、この条項に背をむけているのは、日本のほか、ルワンダとマダガスカルだけです。
当時の園田外相は、「残念ながら政府部内の意見が統一できなかったということを恥じている」「これは当然、将来(留保を)解除する方向に努力をし、またそういう責任がある」とまで述べました。
また、衆参外務委員会では、「将来の諸般の動向をみて検討すること」を全会一致で決めました。
それからもう30年近くたとうとしています。「諸般の動向」がどうなっているかは、学生の実態をみれば明白です。重すぎる学費負担が高等教育を受ける機会を侵害する重大な事態が広がっています。
だからこそ、04年予算編成時には、参院文部科学委員会で、「学生納付金については、経済状況によって学生の進学機会を奪うこととならないよう、将来にわたって適正な金額、水準を維持するとともに、授業料等減免制度の充実、独自の奨学金の創設等、法人による学生支援の取り組みについても積極的に推奨、支援すること」との附帯決議がつけられました(03年7月8日)。
また、中央教育審議会も、05年1月28日「わが国の高等教育の将来像」の最終答申のなかで、「今後我が国においては、高等教育に対する公的支出を欧米並みに近づけていくよう最大限の努力が払われる必要がある」としましたが、それは「現在では、国公私立を問わず、学生納付金が国際的に見てもかなり高額化しており、これ以上の家計負担となれば、個人の受益の程度との見合いで高等教育を受ける機会を断念する場合が生じ、実質的に学習機会が保障されないおそれがある」との認識があるからです。
国際的にも、01年に国連社会権委員会から、この「留保の撤回を検討することを要求する」と勧告され、その回答を06年6月30日までに寄せることとされていました(日本政府は、いまだに未回答!)。
こういう状況の下、東京大学では、年収400万円以下の世帯の学生について、学費を免除する制度を独自につくりました。
政府が、こうした努力を応援し、全国の大学に「推奨、支援」するべきです。この制度を、全国公私立大学すべてに適用しても、予算は2860億円程度です。2200億円も支出する米軍への「思いやり予算」を削れば、その大半の予算が生まれます。
学生たちの追及に、「財政が厳しい」を連発していた文部科学省側も、「財政のムダづかいがあるといわれており…」と、事実上、認める発言をする一幕もありました。
現行でも、国立大学への運営交付金の算定には、各法人での学費免除などのとりくみを加味しているといいます。また、私学についても、特別補助のなかで、学費減免などのとりくみへの措置として20億円の予算がつけられているといいます。
要は、政治の姿勢!交渉では、さらに広げることを強く求めました。
○田中昌人著『日本の高学費をどうするか』(新日本出版社)、「日本共産党国際問題重要論文集」22巻を読了。学費問題は、この本が今日のネタ本です。
投稿者 teruhoriuchi : 2008年03月27日 23:40
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